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グラディウス•ヒストリア  作者: もんざぶ
3/60

大事な剣

「ベル!ベルッ!!


 ジルを連れて教会に行くんだ!

 今すぐに!!

 盗賊団がこの村に向かっているのを

 バンスが見たと言っている!


 村の者も教会に集まるよう

 伝えるからお前達もはやく

 避難するんだ!」


慌ただしく帰ってきた村長の

言葉にベルは驚いて動きが止まったが、


すぐに危機を感じ動き出した。


「ジル!今すぐ教会に行くわよ!

 急いで!!」


ベルはジルの手を引っ張るように

連れ出そうとする。


「まって!!ジンは!?


 ジンは一緒に行かないの!?」


ジルはジンの心配をしていた。


「大丈夫だジル。なんのために

 毎日村長にしごかれてると思ってるんだ?


 俺は村長と皆んなを守るから

 しっかり隠れてるんだぞ!」


「そんな!?だめだよジン!?

 殺されちゃうよ!!一緒に逃げようよ!!


 うわーーーーん!!」


「ジル、心配するな。

 しっかりとベルはおばさんの言うこと聞いて

 困らせないようなするんだ。


 できるだろ?」


「うっ、うっ、うっ。」

ジルは泣いて動けない。


「ジルよ、ジンにはワシがついている。

 最強のわしが、だ。

 だから安心しなさい。


 それにジルが思ってるより

 ジンは強いぞ!」


「うっ、うっ、・・・。

 わかった。ぐす。。。

 

 お願いだから死なないでね。」


「さっ、行くわよ。ジル。

 あなた、ジンと皆んなをお願いよ。」


ジルとベルは

手を繋ぎながら教会へ急いだ。


「よし、ジンはわしについてくるんだ。」


そう言うと村長は

キッチンの床下倉庫へむかう。


じんは予想外の村長の行動に困惑していた。

迫りくる盗賊に備えるためにすぐ外に出ると思っていたからだ。


「え?村長!なにやってるの!?

 早く準備しないと盗賊たちが来ちゃうよ!」


「まぁ待ちなさい、・・・、確かこの辺に・・・。」


ごぞごそと村長は狭い床下倉庫に上半身を突っ込んで

何かを探しているようだ。


「おお!あったあった。これを探していたんだ。

 とても大事なものだからな。


 ジン、これをもって隠れないさい。

 絶対に見つからないように。」


村長は埃をかぶった布製の袋に入った

古びた剣をジンに渡した。


「はっ!?何言ってるんだよ!?

 俺も村長と戦って村のみんなを守るよ!


 俺だってもう戦える!」


ジンは村長の意外な行動に

ついていけず激高した。


「ジンよ。本当ならお前にも戦ってもらいたい。

 だがお前はまだ14歳になったばかり。


 死のリスクを負うにはちょいとはやい。


 ここはわしら年寄りに任せて

 お前は必ず生き残るんだ。

 

 そしてその剣。わしにとって、お前たちとベルの次に大事な剣だ。

 必ずその剣も守ってほしい。

 いいか、ジン。お前の隠れる才能は一級品だ。必ず生き残れる。

 その剣を託せるのはお前だけだ。


 だから頼む。ジン。」


ジンが村長をじっとみつめる。

しばらく言葉が出なかったが、絞り出すように声を出す。


「・・・、わかった・・・。


 かならずこの剣は守って見せる。

 だから、村長はこの平和な村を、みんなを守ってくれよ!」


ジンの目にはうっすら涙がにじんでいた。


「はっはっは!馬鹿いうんじゃないよ!

 当たり前だろ?


 当たり前にみんなまもっちゃうさ!

 

 じゃあちょいと悪さに来るクソ野郎どもを

 懲らしめてくるから、ジン、頼んだぞ。」


「ああ。わかった!」


ジンは心を決めた。

剣を背中にかけて隠れ場所を探しにでた。


「よし、じゃあわしもいくか。


 久々に使うなぁ。


 【名剣・シルヴァンス】よ。よろしく頼む。」



村長はシルヴァンスを腰に掛け村の広場前にある教会前に向かった。



そして警鐘の音と共にバンスの声が村中に響き渡る。

「盗賊だー!!盗賊団がきたぞーー!!」



♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢



ドドドドドドドドッ!!!!


30頭ぐらいだろうか

村に向かって怒涛の勢いで盗賊団が向かってくる


「いいかてめーらー!!

 [例の物]はこの村にあるはずだ!!探せ!!


 邪魔するものがいれば殺しちまえ!!

 金目の物も全部奪え!!


 抵抗しねえ賢いやつらは

 男も女も子供も奴隷として売っちまえ!!


 いいか!俺たちが、奪う側だ!!」


「うおーーーーーーーーーー!!!!!!」


リーダー格の男が声を上げる

その声に呼応するように盗賊団たちの雄たけびが響く。


そしてとうとう村に突入した。


馬は村の入りである質素な門を体当たりで

ぶち破る。

破られた門から濁流のように盗賊団が村の中へ流れ込んできた。


そして家や建物を破壊しながら

何かを探すように村全体を荒らし回りだした。


家畜は逃げ出し、

逃げ遅れた村人が縄で縛りあげられる。


中には無残にも殺されてしまったものもいる。



「おら!てめーら!!しっかり探せー!!」


リーダーの男の声が響く。


そのリーダーの男に一歩ずつ歩み寄る老人がいた。


「おい、じじい、俺たちは忙しいんだ。

 奴隷としての価値もねえ死にかけじじいはくたばってな。」


リーダーに近寄る老人を警戒した手下の盗賊が

村長の胸に向かって短剣を振った。



キンッ!


ズバンッ!


血しぶきが飛び散り、手下の男が吹き飛んだ。


「!!」

その様子を見ていたリーダーの男は

目を丸くして手下を斬った老人を見た。


「おいおいおい、クソ野郎ども・・・。


 わしの大事な村でよくも好き勝手やってくれたじゃないか。

 もともとボロ臭い村が、本当にボロボロになったいまったぞ。


 どう落とし前つける気だコラ。」


その老人は怒りをあらわにした

村長だった。


「なんだこの口悪いじじいわ・・・。


 おい!このじじいにドンが殺られたぞ!!

 気を抜いてたとはいえ、やられたのはたしかだ!


 じじいだからって甘く見ないで囲んで確実に殺れ!」


「なんだと!?ドンがやられただと!?

「なに?!」


長老の周りに盗賊団がわらわらと

集まってきた。


「何人集まろうが雑魚は雑魚よ。


 お前ら襲う村を間違えたようだな。

 お前たちの命は今日この日で


 お し ま い だ!!」


村長はシルヴァンスを構え、盗賊たちに斬りかかった。

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