閑話~俺とメアリーと魔法~
閑話これで終了です。
次回から本編に戻ります。
「メアリー入るよ」
と男爵は言って扉を開けた。
そこには、ライムとかに後れを取らない強気そうな美少女がいた
「お父様?何故ここに?」
と、嫌そうな顔をして男爵を迎えていた。
なんだ? この美少女は5歳にしてもう反抗期か!
「う、うむ実はな、ここに居るこの子が基本4属性を持っている子だったから連れてきた」
う、うむって、父親としての威厳が全くないな。
「っ、そうなんですか。私はメアリーよ」
俺を見た瞬間に顔を一瞬赤らめた。ふう、今日も俺のスキルは好調のようだ。ふふん、俺のスキルを聞きたいか?
え、聞きたくない?
男なら聞け!
お、女?
そんなもん知らん。
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複数恋愛の主
自分が恋愛をしたいと思う相手に好感度がMAXになる。
一応男女どちらにも使える
90%の確率で好感度がMAXになる
一度上がった好感度は二度と下がらない
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このスキルのおかげだ。ただ、ライムに効かないから、スキルの効果には不満が大量にある。
「えっと、俺はマイクです、宜しくお願いします」
ふふ、好感度は下がらないみたいだけど、もしかしたら有るかも知れないので村で居る時のバカを演じる俺ではなく知的な感じの前世の俺を出す。
え?
五歳児の言ってることがわからない精神年齢18歳が知的だって? ナ、ナニヲイッテイルノカワカリマセヌナー
し、しかもだよ君ぃ、俺はち、知的な感じって言ったんだよ。
だから誰も俺が頭良いとは言っていないのだよ。
え?
それでいいのかって? やめてくれ、もう結構前に諦めたんだ(泣)
「ま、マイクね」
てか、貴族令嬢なのにその話し方はよくないと思うけどなあ。
「ふむ、マイク君はこれから2日間この館に居るから仲良くしてやってくれ」
「そんなの言わなくたってわかるわよ!」
強気な顔通り強気な性格のようだ。ただ、この後男爵がいなくなったらどうなるのかがちょっと怖い。だって、清楚系のナタリーが襲ってきたんだもん。
「では、私は帰るよ、後マイク君は」
「この部屋に置いて行っていいよ、私がこいつと話したいから」
え、ちょっと待って。まだ、付き合ってもいない女性の部屋に一人で入るとか、男爵許さないでしょ。
「そんな若い男女を一つの部屋に居れたら何が起きるからわからないから外とかで話してきてね」
よくやった、さっきまで滅茶苦茶影薄いなー、とか言ってごめんなさい、このまま置いていかれたらヤバかったかも、下半身的に。
「ちぇ、分かりましたよー」
ホントに貴族なのかこれは? ナタリーの方がよっぽど貴族だぞ。口調もライムの方がいいし。まあ、言葉使いが女っぽいからそこだけはましかな。
ライムとかボクとか言ってるしね。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
俺はメアリーと共に中庭に来ていた。
て言うか、ここに来る前にメイドさんが御武運をとか言っていたけど何故に? もしかして、ここに居るメアリーが戦うのか? いやいや、それはないこんなメアリーでも一応は貴族令嬢何だから。
「何か失礼なこと考えなかった?」
「いえいえ、そんなことは」
「そうか」
チョロい、本当に貴族なのかな?
「では、基本属性4つ持ちの君と戦いたいと思う!」
は⁉ いや何て言ったんだ今。貴族令嬢の人から聞いてはならない言葉を聞いた気がしたが?
「すいません、今戦うと言ったんですか?」
「?そうだが」
やっぱりいってたー! こんなアクティブな貴族令嬢がいてたまるか!
「貴族の人を怪我させていいんですか?」
「今は問題ない」
退路を塞がれたー! はあ、戦うしかないのか。戦うとしてもライムより弱いと思うけどね。
あ、でもこれなら戦いを避けられるんじゃないか?
「俺適正属性は4つですけど、武器とかも全く使えませんよ?」
「あ、確かにそうね」
よしこれで戦いは回避できたかな?
「なら私は魔法が得意だから教えてやる」
え! これは予想外デス
「え?あのちょt」
「魔法とは体内にある魔の力で空気中にある魔の力を改変させる行為の事なの」
「はい」
駄目だこの人は人の話を全く聞かない人だ。
だから、もう何を言っても意味がないと思う。
「で魔の力には種類が有って同じ種類の魔の力じゃないと改変できない。例外として物理属性はどの種類でも出来るけれど、改変できるのは形と固さって言う殆ど無意味な魔法で研究者も今では1人も居ないらしいけどね」
ん? 物理属性とか聞いた限り便利そうだし。
「物理属性は魔の力を物体化出来るのなら便利じゃないですか?何故無意味なんですか?」
「物理属性で鋭い剣を作るとなると相当なイメージが必要で時間制限がありしかも体内の魔の力を使ってしまうのでアイテムポーチを使った方がいいという意見が過半数です」
これは、もう銃を作るしかないな! でも、余りと言うか全く構造が分からないからね、何時作れるか分からないけど。
「物理属性から離れるとして。今世界では何個くらいの属性が見つかっていると思う?」
これは俺が良くわかる。俺の属性ALLはこの世界で見つかった属性全てと言うことだからね。
「275くらい」
俺の属性は詳しくは312個あるけどピッタリ当てたらおかしいと思われるからそのくらいにしておいた。
「ブッブー正解は245個でした」
え? 何で数が70くらい違うの?
「まあこれは役所に登録された属性なので、登録されていない属性を全て入れると300くらいに成るかもしれないらしいわよ」
ああそうか。こっちはこの世界にある全てだけどあっちは登録した数だからね、新しい属性を持っていても登録される前に死んでしまったら登録されねぇからな。
て言うか、一番新しい属性に??属性とか有るんだけど、しかもこれ俺には使えないし。誰だ!この属性を持っている奴は、すぐ俺のところに教えに来い。
「245個の属性の中で一番強いとされているのが、火属性と風属性の現状見つかっている最高階位の第3階位の灼風魔法なのよ。だから私は火属性と風属性を専門にやっているわ、今は第2階位の熱風魔法までは行けたわ!」
ふーん、火属性と風属性の組み合わせが強いのか。
「あ、でも自分の好きな属性を育てればいいと思うよ?」
だったら最初は物理属性と行きたい。
「あ、火属性、風属性、水属性、地属性の4つの中からで私が教えてあげるよ」
くそう。まあ、分かっているのが基本属性4つしかないからね。普通は4つの中から選ぶよ。
「じゃあ水属性と火属性を教えて下さい」
「何でそれを選んだのよ!火属性と風属性を選ぶ流れでしょこれ」
な、何か切れてる。
「水と火があれば、1日位は生きられるかなって思って」
そう俺が言うとメアリーは頭を抱えてこう言った。
「魔法をそうやって使おうと思うのは君が初めてだと思うよ」
あれ? そんな変?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
俺はこの館で2日間を過ごした。
メアリーに魔法を教えてもらえたお陰で俺は水属性と風属性の第2階位の水嵐魔法まで覚えられた。まあ、帰るときにメアリーに帰らないでって言われたけどそれは無理だからね。
それに、少しデレかけているライムに会えないからね。
ここに居るのは凄く楽しかった。
多分俺はこの館での事を大人に成っても覚えている気がする。
閑話終わり
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