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とりぷるじー(GgG)  作者: さく
第3章
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2 お庭衆

「あんたたちなんだよ。同行ってどういうことだよ」


 間近で見る刀の切っ先に正直びびりながらも、問わずにはいられなかった。

 

「須賀、抵抗はよせよ。大丈夫、殺されはしねえよ。なあ、お庭衆(にわしゅう)さん」

 

 お盆を片手に戻ってきた赤眼鏡が、うんざりという表情で男たちに声をかける。

 マコちゃんは論外だけど、改めて苗字で呼ばれるのも違和感ありまくりだな。

 ――なんてそんなことを気にしている場合じゃなかった。


「赤眼鏡! どういうことか説明しろよ」

「オレも知らねえよ。断りもなく人んちに突然踏み込んできやがったんだから。でも、こいつらは本家のお庭衆……まあ、花守頭(はなもりのかみ)の近衛隊みたいなもんだ。花守頭ってのは、花守人たちを束ねるのが仕事だからな。花守人を殺すこたあねえよ。きっと薫もそっちにいるんだろ?」


「薫殿、とお呼び下さい」


 赤眼鏡がそのお庭衆の一人に叱られている。

 薫殿!? ――殿っつったか? 今。

 どんだけ偉いんだよ、あの強烈な先輩は……。


 赤眼鏡の登場で幾分余裕ができたオレは、覚悟を決めて立ち上がった。


「わかったよ。どこにでも行くから、その物騒な物はしまってくれよ」


 刀を抜いているヤツに向かって声をかける。

 部屋に踏み込んできた男がひとつうなずくと、庭にいた連中が刀を鞘に収めた。

 こいつがお庭衆とやらのリーダーか。


「では、参りましょう。豪様も」

「へいへい」


 赤眼鏡がオレの横に並ぶ。赤眼鏡にも一応『様』がつくんだな。それなのに、なんでオレには『とやら』しかつかないんだ。

 まあ、『様』なり『殿』なりをつけてもらいたいとは思わないけどな。


「これが本家のやり方ってわけか?」

「まさにその通り。百聞は一見にしかず。いい勉強になっただろ」


 オレが声を潜めて聞くと、赤眼鏡が口の端を片方だけ上げた。

 まったく、こんなことになるとは夢にも思ってなかった。

 しかも当初の目的を全く達成できていない。


 ついさっき脱いだばかりの靴を履きながら、オレはため息を吐いた。

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