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逃げ出した妃  作者: ひまわり
第一章
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殿下と私ー過去編ー(6)

 ひとしきり殿下の肩を濡らした後、私は今度は恥ずかしさで顔が上げれなくなってしまった。

 だって、三つも年下の少年相手に、みっともなく泣きすがってしまったのだ。

 その間殿下は優しく私の頭を撫でてくださってた。

「ニナ。俺だったら、君を悲しませるようなことはしないよ」

 確かに。殿下は私の身分なんて気にせず、後ろ盾がないからと他の女官と差別することもなかった。

「真に愛し合っていれば、身分なんてものはどうにでもなるんだ」

 その言葉に、現に身分差に負けたばかりの身としては素直に頷けないけど。が、殿下が一生懸命励ましてくださってるのはわかるので、大人しく聞いておく。

「俺はニナが好きだよ。身分なんて関係ない」

 なんてありがたいお言葉だろう!

 それにしても、殿下はきっといい王様になるだろうなぁ。一介の女官の恋愛問題にこんなに親身になって、慰めてくださるんだから。

 もう結婚なんてあきらめて、一生王宮で殿下にお仕えしていこうかな。うん、それもいいかも。

 私はようやく殿下の肩から顔を上げた。

「ありがとうございます、殿下。私も殿下を心よりお慕いしています」

「ニナ!」

 こんなお優しい主に仕えれて私は運が良かった。

 今度は自然に微笑めてるはず。

「殿下、私をずっと殿下のお側においてくださいね」

 ずっと頑張ってお仕えしますからね!

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