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Episode42 合流

昨日上げるの忘れてました。

例によって今日も2話更新です。

 敵を倒し終えて、すぐに敵の持ち物を漁る。


 別に金目の物を取ろうとかそういう訳じゃない。


 というかそんな暇はない。


 俺が求めているのは……。


「あった」


 胸の内ポケットに入っていたものだった。


 それは、ヒーローの証明となる紋章。


 その裏には「ヒーローさいたま支部」と書かれていた。


 なるほど、弱い訳だ。


 本部ヒーローじゃなかったか。


 いや、それは重要なことではないか。


 大事なのは、こんな夜中に支部ヒーローがこんなところにいることだ。


 てことは多分その後の俺の推測も当たりだな。


 俺はこれからやってくるであろう前代未聞の危機に身震いする。


 こんな夜中に見回りとも思えない2人組ヒーロー。


 しかも本部所属でない。


 さらに不自然な「工事中」と書かれた看板。


 もうこれだけの情報が揃ったら、導き出される答えは一つしかないだろう。


 そう、ついに来てしまったのだ。


 1か月以上前にニュースで報じられた、ヒーローによる三大秘密結社の殲滅作戦が。


 おっと、こうしてる場合じゃなかった。


 早く一ノ瀬隊長あたりに連絡しないと!


 俺は素早くポケットからスマホを取り出し、電源をつけると……。


『至急本部アジトに来い』


 すでにメッセージが届いていた。


 そうだよな。


 俺が最初に接敵したと考える方がおかしいか。


 事態はすでにもう動き出しているんだ。


 俺は元来た道を瞬間移動を駆使して戻っていく。


 瞬間移動を使えば、歩いて数分の道のりなんて10秒もかからない。


 すぐにアジトの入り口に辿り着く。


 しかしここからは瞬間移動での移動は使えない。


 瞬間移動は移動先が見えてないと使えないからな。


 中に急ぎ足で入っていく。


 アジトの内部は、すでに喧騒に満ちていた。


 沢山の人間が入り乱れて通路を行き来している。


 普段とは比べ物にならない数だ。


 超能力者だけでなく全ての構成員に緊急招集が掛かっているんだろうな。


 俺は荒れ狂う人の波をかき分けて、6番隊の隊室の扉を開ける。


 あ、やべっ、ノック忘れた。


「お、よし、来たか。早速で悪いが出撃するぞ」


「は、はい!」


 どうやら問題なかったみたいだ。


 そりゃこんな状況だしな。


 マナーとかなんとか言ってる場合じゃない。


 一ノ瀬隊長の言葉に他のメンバーも一斉に立ち上がる。


 今日ばかりは南沢さんも工藤さんも真剣だ。


 非常に空気が読めない人たちだったことをよく覚えているが、こんな時までそんなバッドステータスは発揮しないか。


 メンバー7人全員で部屋を出る。


「どけ! 6番隊が出る!」


 一ノ瀬隊長の怒鳴り声に、人の波が左右に割れる。


 その動きは非常に速い。


 声に気が付かないような不注意なものなど一人として存在しなかった。


「お前は状況が掴めてないかもしれないから簡潔に教えるぞ?」


 そのアジトを出るまでの道中。


 後ろから新田さんが声をかけてくる。


 現在の状況か。


 正直さっぱりだから助かるな。


「お願いします」


「いいか? 今はほとんどのヒーローたちがハーラル本部に攻め入っている。そこでやつらの応援に俺たちは向かうことになった」


 なるほど。


 本来、敵であるハーラルの応援に超能力者を派遣するなんてありえない。


 しかし、このヒーローによる前代未聞の殲滅作戦には、3大秘密結社どころか全ての悪の組織が協力しなければとても乗り越えられない。


 互いにいがみ合っていたらそれぞれの組織が各個撃破されて終わる。


 そんな話を初めての部隊ミーティングの時に教えてもらったっけ?


「それで……これは新宿の地図なんだが、大体ここら辺に敵のヒーローが多く集まっているらしいから、俺たちはここを襲撃する」


 そう言いながら、新田さんはポケットからスマホを取り出して、地図を見せてくれる。


 凄いな。


 そこまで詳細な情報を掴んでいるのか。


「なるほど、分かりました」


「よし、道は俺が把握している。お前はついてくるだけでいい。だが現地についたら一仕事頼むぞ」


 それだけ言うと、新田さんは前を向く。


 そうだ、俺からも話さなきゃいけないことがあるんだった。


「あの、俺、実は帰り道でさいたま支部のヒーローと出会ったんですよ」


「何⁉」


 ものすごい剣幕で振り向く新田さん。


 それを聞いた一ノ瀬隊長までもが険しい顔で振り向く。


「どういうことだ?」


「え、えーっとですね……」


 一ノ瀬隊長の圧におされて思わずたじろぐ俺。


「いや、それよりそいつらはどうなったんだ? それと敵の人数は?」


「あ、それは上手く処理しました。人数は2人だったので。ですがここら辺をうろついているということは……」


「倒したのか!」


「支部ヒーローとはいえ2人相手に勝利を収めるとは……」


 2人も予想外の俺の実力に驚いたようにほめてくれる。


 ふふん、伊達に毎日訓練室にこもって特訓してないっての。


「しかし敵の戦力はハーラルアジト付近に集中しているはずだが……。うちの近くに戦力を送ってきているという情報は回ってきていない。トップシークレットの情報なのか……。だとしたら少し面倒なことになりそうだな」


「あぁ、レイスにも同じことが起こってないか聞いておくか」


 新田さんと一ノ瀬隊長が俺の情報を受けて新たな行動方針を定めていく。


「しかし、ともかくまずは新宿へ向かおう。情報だけは共有しておいて、俺たちは向こうでの仕事を終わらせるぞ!」


「「「はい!」」」


 そしてアジトを出た俺たちは、一ノ瀬隊長の言葉に力強く頷き、一斉に瞬間移動を使った。

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