Final Chapter : End of program
フェアリエルの中心部。そこにあるのは、神殿のような建物だった。赤ずきんは恐る恐る中に入った。
精巧に装飾が施されたその建物は、全体的に退廃的なイメージのあるフェアリエルの中で異質な雰囲気をかもし出していた。外見の割に少し狭めの建物の内部。大広間のような空間のその中心に、一人の女性が立っていた。
「いらっしゃいませ、最後のAI様。よくぞここまでたどり着きました」
「あなたが、最後の四天王」
「いかにも。わたくしこそが、四天王最後の一人。AI program , system ; fairiel{code/001.moon queen/}、固体名かぐや姫」
「001……。一人目のAI」
「ええ。このフェアリエルにおいて、一番最初に産み落とされたAI。それがわたくしでございます。そして」
「そして?」
「最後の一人になるのもまた、わたくしでございます」
「そうはさせない。最後の一人になるのは私。AI program , system ; fairiel{code/013.red cap/}、固体名赤ずきんよ」
「では赤ずきん様、これより、最後の戦いを始めましょうか」
赤ずきんが小さく頷く。
「「program execute : system fairiel」」
フィールドが展開されていく。大きさは丁度、この大広間と同じ。
「「program execute : weapon cloud」」
赤ずきんはナイフを。かぐや姫は槍を取り出した。いつものように赤ずきんが飛び掛る。かぐや姫は槍でナイフを受け止め、弾き返して柄の部分で赤ずきんの頬を殴打した。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-buster>」
かぐや姫の突きが赤ずきんの腹部を襲う。赤ずきんはバックステップで衝撃を緩和しながら距離を取った。
「program execute : skill<enhance ; type-speed>」
速度強化のスキルを使用し、疾走する赤ずきん。かぐや姫の目前で姿を消し、後方に回って斬りかかる。かぐや姫はノールックでそれをかわすと、後方に槍を薙いだ。赤ずきんはそれを受け止め、弾き返す。
「program execute : skill<smash dagger ; type-sonic>」
一気に懐に飛び込み、ナイフを突き刺す。かぐや姫は即座に赤ずきんを引き剥がし、ナイフを引き抜いて赤ずきんに投げつけた。赤ずきんはそれをキャッチすると、再度飛び掛った。かぐや姫が槍を突き出し、赤ずきんの動きをけん制する。槍が首筋に刺さる寸前で、赤ずきんの動きはストップした。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-rush>」
かぐや姫は連続で突きを繰り出す。赤ずきんはナイフでいくつかを弾きながら、身をくねらせてそれらを回避した。地を強く蹴り、一気にかぐや姫との距離を詰める。かぐや姫が防御のために構えた槍を蹴り飛ばし、防御を剥がす。
「program execute : skill<smash dagger ; type-buster>」
かぐや姫の腹に深々とナイフが突き刺さる。かぐや姫は赤ずきんの体躯を蹴って引き剥がし、ナイフを引き抜いた。
「program execute : weapon cloud」
赤ずきんは剣を取り出し、再びかぐや姫を睨みつける。かぐや姫は妖艶な笑みを浮かべて、槍を地面に突き刺した。
「program execute : skill<five quest ; type-moon>」
かぐや姫がそう唱えると、空中に光り輝く円形のオブジェクトが生成された。
「{01 / safe childbirth shell of swallow}」
オブジェクトの中から、燕の形のオブジェクトが現われ、フィールド内を一周飛び回った後、かぐや姫の上で停止し、何か楕円形のオブジェクトを生み出して消失した。かぐや姫がそれを握り締めると、手の中から0と1の文字列が溢れ出、かぐや姫を包んだ。
「何……?」
文字列がかぐや姫の中に吸い込まれると、先ほどまであったはずのかぐや姫の腹部の傷が跡形も無く消え去った。
「回復……?」
「ええ。完全回復、でございます。一度限りではありますが」
「一度きりなら怖くない。それがあなたの固有スキルなのね」
「いかにも」
かぐや姫が不適に笑う。赤ずきんは剣を構えて飛び掛った。
「program execute : skill<sword slash ; type-thunder>」
かぐや姫が槍で斬撃を受け止める。ほとばしった電流がかぐや姫を包み、一瞬動きを止める。
「program execute : skill<sword slash ; type-gravity>」
質量を肥大化させた刀身を押し込み、そのままかぐや姫を押し倒す。
「program execute : skill<sword slash ; type-explosion>」
赤ずきんの剣を中心に大爆発が起こる。爆風で吹き飛ばされながらも空中で体勢を立て直し、綺麗に着地する。舞い上がる煙の中から、ゆっくりとかぐや姫が姿を現す。
「program execute : skill<five quest ; type-moon>」
先ほど唱えたものと全く同じ文字列を口にするかぐや姫。先ほどと同じように円形のオブジェクトが生成される。
「どういうこと? 一回限りなんじゃ……」
「{02 / gem branch of Oriental legendary land}」
オブジェクトから小さな卵形の何かが落下し、地面に接触した瞬間、大きな木のオブジェクトが生成された。木のオブジェクトは幹が金色に輝き、真珠色に輝く実をつけている。
「何……?」
すると突然、木のオブジェクトは0と1の文字列に変化し、かぐや姫の体に吸い込まれていった。
「では、参りましょう」
そうかぐや姫が口にした瞬間、赤ずきんの視界からかぐや姫が消え失せる。一瞬のうちに後方へ回りこんだかぐや姫の攻撃を赤ずきんは間一髪受け止めた。
「この速度を捉えるとは、中々のもの」
「白雪姫で経験したからね……」
赤ずきんが力で押し返し、かぐや姫は後方によろけた。すかさず赤ずきんが剣を振るうも、その剣筋を空を切るのみ。
「こちらでございます」
側面からの突きをかわし、槍を掴んで移動を封じた。赤ずきんはそのままかぐや姫の腹部にとび蹴りを入れる。かぐや姫は衝撃に負け、槍から手を離し後方へ吹き飛ぶ。赤ずきんは手に掴んだ槍をかぐや姫に投げつけたが、かぐや姫は空中でそれをキャッチし着地した。
「ダメージもそこまで負ってない……さっきのはバフ?」
「左様。全ステータスの強化バフ。通常のenhanceスキルよりも多少高倍率となっております」
「さっきの一度きりって言葉、もしかしてあの効果がってこと?」
「いかにも。各効果は一度きりである上、使用にも順番が存在するのでございます」
「だからあんなに早く全快を使ったんだ」
「ええ」
「じゃあ、私も出し惜しみする必要はないね」
赤ずきんはにやりと笑い、フードの淵を掴む。目を瞑って小さく俯いた。
「program execute : skill<overload ; type-wolf>」
そう口にすると共に、勢いよくフードを脱ぐ。開かれた右目が赤く染まり、獣の耳が姿を現す。
「program execute : skill<sword slash ; type-wolf>」
赤ずきんが地を蹴り距離を詰める。先ほどまでとは桁違いのスピードに一瞬驚いたかぐや姫だったが、即座に反応し斬撃を避けた。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-buster>」
かぐや姫の突き出した渾身の一閃を赤ずきんは跳躍してかわし、空中で剣を振り下ろす。
「program execute : skill<sword slash ; type-wolf>」
赤ずきんの斬撃を受け止め、弾き返すかぐや姫。一歩後方に退き、回し蹴りで赤ずきんを吹き飛ばした。
「program execute : skill<five quest ; type-moon>」
再び円形のオブジェクトが生成される。
「{03 / leather clothing of fire rat}」
オブジェクトの中から炎を纏った鼠が飛び出し、かぐや姫に飛びかかる。かぐや姫に接触する寸前に鼠は0と1の文字列に変化し、かぐや姫に吸い込まれていく。すると、かぐや姫の纏っている衣服が赤色に変化した。
「次は何……」
「ご自分でお確かめになってください」
赤ずきんは剣をかぐや姫に投げつけ、駆け出した。かぐや姫がそれを槍で払うと同時に、コマンドを実行する。
「program execute : weapon cloud」
赤ずきんはナイフを取り出し、かぐや姫に切りかかった。かぐや姫がそれらをかわしていくと同時に、かぐや姫の周囲にバグの孔が生じていく。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-sonic>」
「program execute : skill<smash dagger ; type-wolf>」
二人の高速の突きが互いの右肩に突き刺さる。すると、追い討ちをかけるように赤ずきんの右肩に更なる痛みが走った。
「っ……!」
「program execute : skill<penetrate spear ; type-explosion>」
かぐや姫の放った月が赤ずきんの腹部に刺さり、大爆発を起こす。両者共に後方に吹き飛ばされ、両者同時に着地した。
「さっきの感触……まさかダメージの転写」
「その通りでございます。とは言いましても、一部のみでございますが」
「それでも充分面倒」
赤ずきんはナイフを握り直し、再度かぐや姫に飛びかかる。かぐや姫はその場から一歩も動かず、斬りかかってくる赤ずきんの斬撃をひたすらかわし、弾き返し続けた。規則性の無い斬撃達の応酬。それらをかぐや姫は的確に受け止め、時にはかわし、時には反撃を加え続けた。時折捌ききれず受けたダメージは、少しずつ赤ずきんに転写されじわじわと体力を奪っていく。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-buster>」
「program execute : skill<smash dagger ; type-wolf>」
かぐや姫の突きと赤ずきんの斬撃がぶつかり合う。互いに威力を相殺し合い、衝撃波が二人を吹き飛ばした。二人共華麗に着地し、睨み合う。
「そろそろ。わたくしも本気を出させていただくことに致します」
「まだ本気じゃなかったんだ……」
「program execute : skill<five quest ; type-moon>」
もはや見慣れた円形のオブジェクトが生成される。
「{04 / necklace gem of dragon}」
オブジェクトの中から龍の形をしたオブジェクトが出現し、かぐや姫の上を一周した後、首の周囲に浮遊していた宝玉の一つがかぐや姫の掌の上に落ち、オブジェクトは消失した。かぐや姫が一つ目のスキルのときと同じようにそれを握ると、手の中から0と1の文字列が現われ、かぐや姫の体に吸い込まれた。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-gravity>」
かぐや姫は槍を力の限り投げつける。赤ずきんがそれをかわすと、質量の肥大化したそれが地面に突き刺さり、巨大なクレーターを生み出した。
「っ……!」
衝撃で前方に吹き飛ばされた赤ずきんに対し、真正面から飛び込んだかぐや姫は赤ずきんの腹部に拳を叩き込んだ。
「がっ……」
運動の方向を真逆に上書きされ、赤ずきんの体が先ほどのクレーターの隣に小さなクレーターを生み出む。かぐや姫はそのままの勢いで槍を回収し、赤ずきんに飛び掛った。赤ずきんは体をくねらせ、槍の突きを避ける。数瞬前まで胸があったところに深々と槍が突き刺さっているのを見て、赤ずきんは瞬時に立ち上がった。
赤ずきんが顔を上げた瞬間に目前に槍先が迫り、咄嗟にナイフでそれを弾く。赤ずきんの腕には痺れを感じるほどの反動が跳ね返った。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-rush>」
「program execute : skill<smash dagger ; type-wolf>」
連撃スキルに連撃スキルで対抗する赤ずきん。最初の数撃まではよかったが、回数を重ねるに連れて物理的な力量に押し負け、攻撃の手を崩された。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-buster>」
かぐや姫の突きが赤ずきんを襲う。赤ずきんはかわそうと試みたが間に合わず、槍が左肩を貫いた。
「program execute : skill<smash dagger ; type-wolf>」
赤ずきんは歯を食いしばってかぐや姫の胸にナイフを突き刺す。その瞬間大爆発が起き、両者は吹き飛ばされた。
「この超高倍率の攻撃力バフをもってしても、倒すことは叶いませんか」
ダメージを負いながらも、着地し直立するかぐや姫が呟く。
「それでバフ? 私のバグと同じレベルじゃない……」
よろめき立つ赤ずきんの左肩から先には腕が繋がっていなかった。それを視認したかぐや姫が、一瞬よろける。
「肉を切らせて骨を絶つ、ですか」
「骨どころか、裁てたのは衣くらいだったかな」
「そうでもありませんよ。わたくしもそれなりにダメージを負っております。その分、赤ずきん様にダメージも転写されておりますが」
「あーもう、ほんと厄介。こっちが負ける前に倒さなきゃ」
赤ずきんはナイフを握り直し、かぐや姫に飛び掛る。何度も何度も斬りかかるが、かぐや姫の反応速度とバフによって強化された攻撃力に弾き返される。
「program execute : skill<enhance ; type-wolf>」
赤ずきんは一歩退いて自分に攻撃速度強化のバフをかけ、再度斬りかかった。強化された攻撃速度に追いつけなくなったかぐや姫は、赤ずきんの攻撃を取りこぼしダメージを負う。しかし、その分の転写されたダメージがじわじわと赤ずきんの体力を削っていく。
「program execute : skill<penetrate spear ; type-explosion>」
かぐや姫の放った突きをナイフで受け止める。発生する爆発の爆風を利用して、赤ずきんは一度バックステップで距離を取った。
その隙を利用し、かぐや姫は槍を地面に突き立ててコマンドを実行する。
「program execute : skill<five quest ; type-moon>」
「させない!」
赤ずきんは自分の出せる最高の速度でかぐや姫目掛けて突っ込む。かぐや姫の頭上に円形のオブジェクトが生成されていく。
「program execute : skill<smash dagger ; type-wolf>」
「{05 / Buddha’s stone bowl}」
赤ずきんの刃がかぐや姫に届くより早く、上空の円形のオブジェクトから物体が現われる。巨大な腕の形をしたオブジェクトが赤ずきんのスキルを遮りキャンセルした。赤ずきんは諦めて距離を取り、スキルの処理を待つ。腕のオブジェクトは、手に持っていた巨大な鉢の形をしたオブジェクトを地面に置き、円形のオブジェクトの中に消えていった。
「次は何……」
鉢のオブジェクトは例の通り0と1の文字列に変化し、今までとは違い、かぐや姫の頭上に浮かんでいた円形のオブジェクトの中に吸い込まれていった。
「何……?」
円形のオブジェクトは淡い光を放ちながら、そのサイズを巨大化させていく。
「まさかだけどさ、攻撃スキルだなんて言わないよね」
「いえ、その通りでございます」
「噓でしょ……」
円形から光の球体となったオブジェクトはゆっくりと降下し、かぐや姫の体の前で停止した。
「まだチャージ中なんだったら、今のうちにバグで飲み込む……!」
赤ずきんは地面を強く蹴り、球体目掛けて飛び込んだ。
「program execute : skill<smash dagger ; type-wolf>」
思い切り振りかぶって、球体目掛けて刃を下ろす。今まで通りバグが侵食し刃が通ると思いきや、刃は球体の淵で停止し、一切刃を通さない。
「無駄でございます。そのスキルは一切の攻撃を受け付けず、構築が完了するまでを邪魔するものがあれば……」
力を込める赤ずきんの腕が、ふっと軽くなる。見れば、ナイフの刃が粉々に砕け散っていた。
「問答無用で破壊。もしくは消去されるのです」
「そんなっ!」
赤ずきんが悲鳴を上げた瞬間、球体はひときわ大きな輝きを放ち、赤ずきんを吹き飛ばした。
「そして、今この瞬間をもってプログラムの構築は完了いたしました。故に、赤ずきん様の敗北もまた、確定いたしました」
「まだ、まだ負けてない……!」
球体が輝きを増しながらゆっくりと赤ずきんに向かってくる。避けようかとも一瞬考えたが、恐らく追尾機能もついているだろう。
「program execute : weapon cloud」
何か武器を取り出そうと、赤ずきんはウェポンクラウドを開く。咄嗟に取り出したのは剣だった。
「これって……」
赤ずきんが手にしたのは、あの時ドロップしたシンデレラの剣だった。本来、同じ種類の武器は一つしかもてない。おそらく赤ずきんのスキルのバグによって偶然ドロップしたと思われる一振り。
その時、赤ずきんの頭に一つの可能性が浮かぶ。
「もしかしたら……」
少しずつ加速する球体を見つめ、ゆっくりと立ち上がる赤ずきん。右手にはしっかりとシンデレラの剣を握っている。
「球体は一切の攻撃を受け付けない。でも、あのスキルなら……」
ありとあらゆるプログラムよりも優先されるあのスキルであれば、球体を無視することも可能なはず。
文字通り固有スキルはそのAI固有のもの。他のAIが使用することは不可能だ。
「シンデレラさんが使っていたこの剣には、きっとあのスキルを使った履歴の残滓が残っているはず。それを私のバグを使って引き出せば……」
赤ずきんの固有スキルはバグを利用するもの。その中に、自身の持つスキルを変化させる効果がある。プログラム自体に侵食するバグを用い、自身の持つスキルをシンデレラの固有スキルに変化させる。可能性の低い賭けだが、不可能ではないはずだと赤ずきんは考えた。
「お願いします、シンデレラさん。私に、力を貸してください」
右手の剣を力いっぱい握り締め、どんどん加速してくる球体を睨みつける。
「program execute : skill<sword slash ; type-Cinderella>」
力の限り刃を横に薙ぐ。産まれた斬撃はそのまま球体に向かって飛来し、通り抜けた。
「いっけぇぇぇぇぇ!」
球体を通り抜けた斬撃はかぐや姫に句かって一直線に飛んでいく。まさか通り抜けるスキルがあるとは思っていなかったかぐや姫は、斬撃を認識してから、回避をするという思考に至るまでの間に時間を有した。
ほぼ同じ速度で飛んでいく二つのスキル。先に対象の体にたどり着いたのは、斬撃だった。
球体が自身に接触する寸前で勝敗が決し、スキルがキャンセルされたことでダメージを負わずに済んだ赤ずきんは、誰もいなくなった空間を眺めていた。
「最後の一体を除いた全てのAIの消失を確認。これにより、選定を終了します」
空間に感情の無い機械音声が響く。周囲の光景がどんどん0と1の文字列に分解されていく。すると、赤ずきんの体の周囲を筒状のプログラムが覆い、エレベーターのように上へ上昇し始めた。
「これで終わり……」
ふと上を見上げると、そこが外と通じているのだろうか、青色に輝く孔が見えた。
赤ずきんは視線を落とし、分解されていくフェアリエルを見遣った。
「シンデレラさん。これでやっと、恩を返せました」
そう呟くと、再度顔を上げて、未来への孔を睨んだ。
-all process complete
-program execute : close <fairiel>
-connecting...
-system complete
-welcome to <REAL WORLD>
-END