日下部良介より愛をこめて~なろう投稿450作品記念~
450作品を記念して、なろう8年間の軌跡とともにボクの自伝的エッセイとして投稿させていただきました。
1.きっかけ
2008年2月27日。『穏やかな風に抱かれて』第一話(夢に向かって/三人の“ヒロセ”)でこのサイトに初投稿。この作品は別の小説投稿サイトで書いていたものなのだけれど、そのサイトで交流のあったZARUSOBAさんがこちらにも投稿しているというのを聞きつけて覗いてみました。それがきっかけで、今ではこちらに定住してます。きっかけをくれたZARUSOBAさんには感謝です。
ZARUSOBAさんは2008年4月に連載を更新した後、こちらから遠ざかっているようですけど。
2.最初のユーザー名
最初のユーザー名は、悩んだのだけれど、その頃、向こう(全サイト)で連載しようとしていた『もう一つの時間』という作品のキャラクターでもある“ライアン”という名前をユーザー名として登録しました。その名前をご記憶の方はほとんど居られないでしょうね。
ライアンとして最初に交流させていただいた作家さんはMARIAさんでした。彼女は主に“詩”を書かれている方で、言葉の選び方がとても繊細だなと心を惹かれました。今はご結婚されて幸せに暮らされているようです。
日下部良介はそれこそ『穏やかな風に抱かれて』のサブキャラクター名前で、なんか作家っぽいという理由で全サイトでも使っていたユーザー名でした。やぱり、日本人なのかな?どうもカタカナの名前に馴染めなくて、こちらでも日下部良介にユーザー名を変更しました。
思い出しました!その『もう一つの時間』こちらで連載開始しましたけれど、まだ完結していません。ボクの苦手なファンタジーなんですよね。さて、どうしたものか…。
3.お気に入り第1号
初めてこのサイトに来た時はシステムも現在のように充実していなかったと思います。お気に入りを登録するシステムも無かったような…。いや、これはボクが知らなかっただけなのかもしれませんけど。
当時、やたら名前をお見かけする作家さんが居られました。それこそ、いつ見ても新着欄に違う作品が投稿されているのです。「すごいなあ」と思いつつ、彼女の作品を読ませてもらいました。ユーモアセンスにあふれたその作品に魅了され機能を知ったばかりの“お気に入り”に、いのいちばんで登録しました。彼女こそが現在も濃密にお付き合いさせていただいている神村律子さんです。
2016年1月11日現在で921作品、9,573,476文字を投稿されています。この作品数は60万人以上いるユーザーさんの中でも2番目の数ですよ。そして、この900万文字はという文字数は圧倒的に第1位ですね。
ボクも彼女を目標にやって来たのだけれど、その差は縮まるどころかますます開いて行くばかりです。
4.初めての活動報告
活動報告も最初は無かったような…。
初めての活動報告は2009年11月5日。『PTA』というタイトルでした。当時のボクが某高校でPTA会長をやっていて…。みたいなことを書いています。その活動報告に初めてコメントを寄せてくれたのが河美子さんでした。前述のMARIAさんも良くコメントを入れてくれていましたね。その頃は活動報告の活用の仕方も良く解かっていなくて書きっぱなしの活動報告でしたから、河美子さんへの返信もしていないんです。本当に失礼なヤツでした。
初めてコメントに返事を書いたのは同年12月2日。言わずと知れた(知れてないか…)ボクの誕生日。コメントをいただいた河美子さんとMARIAさんに返事を書いています。“初めて”を特定すると、先にコメントをしてくれた河美子さんですね。
5.初めてのオリジナル作品
このサイトでもしばらくは前サイトで発表していた作品を随時投稿していました。初めてのオリジナル作品は2008年7月11日。短編の『scene-1』でした。この作品は小説デビュー作品だった。『穏やかな風に抱かれて』の番外編で、本編には登場していない場面を綴ったものです。『scene-1』ということでお気付きの方も居られるかと思いますが、この『scene』と名付けたシリーズは10作(今、見返してみると番号がだぶってたりして、いかに気まぐれで書いていたかというのが判ります)あって、それぞれ投稿した作品の番外編として発表させていただいています。そう言えば、しばらくこう言った番外編は書いていませんね。
連載ものでは『ボクがささえてあげるから』でした。この作品も前サイトで発表していたのだけれど、途中で更新が滞っていて、こちらで改めて書き始めて完結させました。
この作品の主人公はある日突然、病気のために半身麻痺という悲劇に遭遇してしまいます。実はボクの息子がその病気になってしまって、当時はかなりショックを受けました。けれど、彼は病気のことを少しも悲観せずに現在も障害者手帳を持つ身ではありますが普通に日常生活を送っています。結婚して子供もいます。そんな彼を称えるためにどうしても完結させようという義務感を持って書き終えることが出来ました。
6.作品の傾向
ボクがここで発表している作品には共通する傾向があります。それは僕自身が体験したことを元に書いているということです。『穏やかな風に抱かれて』においては、高校生の時に(実際には片思いで引導を渡されたのは卒業してからなのだけれど)失恋した経験が発端になっています。電話ボックスの中で「さよなら」を言われて涙ながらに見上げた灰色の空が今でも目に焼き付いています。
前述の『ボクがささえてあげるから』もそうですね。それから『ご主人様は誰?』という作品はまさしく日下部家の日常を描いたものです。
現在連載中の『優里』にも言えることなのですが、この作品のテーマは“不倫”です。ボクが今、不倫しているというわけではないのですが、PTAに携わる父兄の中でこういう事が実際にあるんです。家庭を顧みず離婚という最悪の結果にまで発展した例も目の当たりにしています。なので、これはある意味、自分への戒めということで書いています。
よく「リアリティがある」という感想をいただくのですが、それはボク自身がそういう生々しい場面に遭遇しているからなのだと思います。
7.200文字にはまる
今回投稿させていただいたこの作品が、ボクがこのサイトに来てから450作品目ということで、それを記念して書いている自伝的エッセイなのですが、450作品のうち大半を占めるのが“200文字小説”です。450作品中281作品が200文字小説なのです。
450作品も投稿している割に文字数が1,795,800文字(449作品目まで)しかないのは200文字小説の占める割合が多いからかも知れませんね。
さて、そもそもボクが200文字小説にはまったきっかけは、やはり、神村律子さんでした。そして、星野雫さんです。特に星野さんは“三題噺”と言って、200文字の中に三つのお題を盛り込んで話を作っていくというもので、現在も連載中(最近はこちらから遠ざかっているのだけれど…)です。彼女たちの200文字小説を見て「おもしろい!」そう思ったら、自分でやってみたくなって…。文字数を合わせるために削ったり、加えたり、表現を変えたり単語を選択したり。それで自分が伝えたいことを変わらずに伝えられるのか…。表現を変えることで伝えたいことが違ってきては意味がないし…。この作業はボクの書き人としてのスキルアップに大いに役立ったと感じています。
8.師匠
このサイトでは数多くの方々との交流がありました。その中で、ボクの文章を評価してくれて色々とアドバイスをくれた方が居ます。中原可絵さんです。文法的な基本的文章の書き方から、文章力を高めるためのテキストの推奨など色々とアドバイスをしてくれました。
ただ、ボク自身、職業としての書き人を目指しているわけでもなく、趣味で書きたいように書きたいと考えていたためにそのアドバイスを生かす事が出来ませんでした。「うっとおしい」と罰当たりな感情を持ったこともあり、しまいには愛想を尽かされてしまいましたね。今にして思えば中原さんには申し訳のないことをしてしまったと思っています。
ここではいろんなスタンスで小説を書いていらっしゃる方が居て、皆さん一長一短あり、それが個性なのだと思っています。
最近、交流を持つようになったユーザーさんの中にはボクのことを“師匠”と慕ってくれている若い作家さんもいます。とてもありがたいことです。けれど、彼女たちこそ僕にとっては“師匠”足る存在だと思っています。
9.代表作
ある企画に参加したときに、代表作は?と尋ねられたことがありました。その際、ボクが挙げたのは『酔いどれ軍団シリーズ』『いくつになっても恋をしたい』のニ作品でした。でも、本当にボク自身が最も思い入れのある作品は『やさしさとして、想い出として』なんです。
中学、高校とずっと一人の女性に恋をしていました。片思いだったのだけれど、高校を卒業したあとでどうしても彼女のことが忘れられずに手紙を書きました。彼女は返事をくれて、それ以来手紙のやり取りを続けていました。ボクが上京してからは疎遠になってしまったのですが、帰省した際に久しぶりに電話をしたんです。その時のことは『穏やかな風に抱かれて』のプロローグにつながるのだけど…。彼女を見送るシーンであったり、出会いにシーンであったりという場面はボクの大切な想い出でもあるんです。もちろん、小説の中ではかなり脚色をしているのだけれど。
実はいくつかの作品を出版社に送ったことがありました。その中でこの作品だけが編集者の目に止まったらしく、出版してみないかと言われたことがあります。但し、費用はこちらでということでしたので「胡散臭い」と判断し、お断りしましたけどね。心当たりのある方もおられるかもしれませんが、このサイトにも一時期バナーを置いていた某出版社です。
10.出会あれば別れあり
このサイトにも既に8年お世話になっています。多くの出会いがあり、別れもありました。このところ顔を出していないけれど、まだ登録されている方の中には東日本大震災で被災された方もおられるのだと思います。実際に彼らが顔を出さなくなった時期が震災の時期と重っていることを考えると…。いや、考えるのはやめましょう。きっと、復興に向けて一生懸命頑張って居られるのだと思います。
退会された方も居られます。中には突然退会された方も何人か居て、それは本当に堪えましたね。
中には感想や活動報告のコメントに誹謗中傷や汚い言葉遣いや人を貶めるような言い方をするユーザーも居ました。彼らが書いていた作品の中にもいいものがあったのだけれど、彼らは“人”として欠陥品だったように思えます。そして、運営から強制退会させられてしまいました。
そんな中、いい出会いもたくさんありました。新着から入ってお気に入りになる場合もあれば、お気に入りさんの作品の感想や活動報告にコメントを寄せて居られたユーザーさんに興味を覚えて、そちらへ顔を出してみるというようなつながり。圧倒的に後者の方が多いんですけどね。その中の大元を辿ってみると、これまたやはり神村律子さんから派生した方々が結構居られるんですね。沢木圭織さんや桂まゆさん、りきてっくすさん等々。
逆にボクがお気に入りにしている方を、ボクと交流したのがきっかけでお気に入りさんに加えてくれたいたりと。嬉しい交流も多いです。
20016年1月11日現在で691,276名のユーザーが居る中でボクがお付き合いしているユーザーさんはほんの一握りの方たちでしかないんですね。でも、その方たちと関わることが出来たのが奇跡に近い出会いなのだと感じています。
11.これからもよろしくお願いします
神村律子さん、8年間ずっとお付き合いしていただき感謝です。そして、ボクにとってはマドンナ的存在であり、最も尊敬する作家さんです。これからもコラボやって下さいね。
桂まゆさん、日下部良介とゆかいな仲間たちのアイドル的存在でいつも癒やされてます。そんなふうな印象を受けているユーザーさんも多いと思いますよ。
沢木圭織さん、ボクの中では優等生ってイメージがあって、なかなか近づき難い存在でした。そんな圭織さんと交流出来て嬉しかったです。
午雲さん、午雲さんはゆかいな仲間の良心と言える存在で、その作風にはボクもけっこう影響されている部分もあります。
大橋秀人さん、恋愛小説を書かせたら右に出る者は居ませんね。今度も企画(オトメゴコロ企画)では断トツの本命でしょう。でも、その反面、飲兵衛でギャンブラーなところも好感が持てます。
coachさん、coachさんも古いお付き合いになりますね。coachさんの200文字も魅力的です。
りきてっくすさん、ゆかいな仲間ではいつも悪役を押しつけてしまってすみません。けれど、りきてっくすさんの文章力には一目もニ目も置きます。
齋藤一明さん、まさか、このサイトで交流のある方と実際にお会いするなんていうことはないと思っていました。そのバイタリティには感服します。
水無月上総さん、競馬という趣味が共通なのは水無月さんくらいです。『競馬に寄せて』はボクの密かな楽しみになっています。今年は大穴を的中させたいですね。
日乃万里永さん、万里永さんのエッセイには本当に共感します。そして、勉強になります。感想への返信も丁寧で人柄の良さが表れていますね。
桜葵さん、最近のボクの作品をいちばん読んでくれているのは葵さんかもしれないですね。これからもオジサンをよろしくお願いします。
みつながめいさん、めいさんつながりで弟子が三人も出来ました。ここでの活動がにわかに忙しくなってきましたが、それが楽しくもあり感謝しています。
まつもとなつさん、なつさんの純愛路線に出会えたのはある意味、驚きでした。そして、感激しました。弟子同盟の中でも姉御肌で頼もしい存在です。
いろはさん、ボクの娘と同じくらいの年頃で性格もよく似ているので他人のような気がしません。今後の成長が楽しみです。
数え上げたらきりがないのだけれど、一度でもボクの作品や活動報告に目を通していただいた全ての方に感謝の気持ちを込めて、お礼を言わせていただきます。
450は本当にまだ通過点です。これから500、1,000と続けていきたいと思います。
皆さん、これからもよろしくお願いします。
日下部良介より愛をこめて
これからもよろしくお願いします。