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ユーちゃんの言葉にちょっとびっくり。
「戻しちゃったらユーちゃん、
免許証返してもらえないでしょ。
ダメじゃん。」
あたしはそう言って
寂しく笑った。
「そうだったな・・・」
ユーちゃんも寂しく笑った。
ユーちゃんが消えてから
あたしは一人で考えた。
ユーちゃんに毎日ポイントをつけられたら
よくいられてあと10日。
作って1ポイント一緒に食べて1ポイントだったら
あと、たったの5日。
作らなきゃ出てきてくれないとすると
ユーちゃんに会えるのは・・・
一週間もないわけで。
こんな話誰にも出来なくて
しても信じてもらえないだろうし。
寝ようと思って部屋の電気は消したけど
寝られるどころか
苦しくなって、
ベッドの上で体操座り。
「会いたいな・・・」
ポツリとつぶやく。
「ユーちゃん・・・」
切なくて涙が一筋、頬を伝った。
「泣くんじゃねーよ。
こっちまで悲しくなるじゃねーか。」
ユーちゃんの声がした。
顔を上げられない。
たぶん、今、ユーちゃんの顔見たら
自分でどうしょうもないくらい
こわれそうな気がして・・・
「もう泣くなって・・・」
ユーちゃんは指であたしの涙をぬぐった。
「ダメ・・・触っちゃ。また傷が・・・」
逃げようとしたら
「いいって。そんなこと・・・」
そう言って、ユーちゃんは
あたしをぎゅっと抱きしめた。
いけないと思いながらも
あたしはユーちゃんの背中に
しっかり腕を回して抱きしめた。
「ごめんなさい・・・でも・・・
あたし・・・・」
離れたくなかった。
会えなくなるなんていや。
初めて心からそう思った人・・・
なのに・・・
「じゃ、ポイント0に戻せ。な?」
それは出来ない。
「でないと、ここにこれるのは
あと3日になっちまうぞ・・・」
え?
たった3日?
そんな・・・・
「嫌なんだろ?だったら・・・」
そんなことできるわけないでしょ。
大好きなユーちゃんに
もう悪魔なんて言えない・・・
「お前が言わなきゃ、
もうすぐ永久に会えなくなるぞ?」
・・・・・・・・・・・・
もうだめ・・・
涙が止まらない。
「ヤダ・・・一緒にいたいの・・・
会えなくなるなんて嫌!」
「だったら言えって言ってんだろ!」
「言えない!」
「バカ・・・」
あたしはユーちゃんをぎゅっと強く抱きしめた。
消えないで・・・
もう少しこのままでいさせて・・・
置いていかないで・・・・
心の中でそう願いながら。
「バカなやつだな・・・
恋愛ぐらいまともにしろっての。
何で俺なんだよ・・・」
わざわざ一番かなわない相手に恋をして
あたしはしなくていいつらい思いをしてる。
ほんと、バカだね・・・
「ホントは大事にしてたいけど・・・
ちゃんと、この記憶は消しておいてね。
お願いね・・・」
「そんな事しねーよ・・・」
「ダメ。」
このままだときっと前より大きな傷が
罰としてつけられるんだろう。
それだったら忘れたほうがいい・・・
でも、今だけは・・・
お願い。このままでいさせて・・・
ユーちゃんの腕の中で
出来ることなら
ユーちゃんに混じって溶け込んでしまいたかった。
自分なんてなくなってもいいから
体の線が邪魔してるみたいで
どんなに抱きしめても
なんだか物足りなくて・・・
「その気持ち、
どうしたら満たされるかしってっか?」
ユーちゃんが静かに聞いた。
「知らない。」
そっとあたしの顔を自分のほうに向かせた。
「教えてやろうか?」
「うん・・・」




