表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あたしの天使  作者: みほ
36/48

36

仕事が済んで


今日はおとなしく部屋に帰ることにした。


まだご飯も食べられないし


昨日も夢ばかり見て寝られなかったから


今日はしんどくて・・・





買い物もせずに何もない部屋に帰る。


ユーちゃんのこと考えて


めんどくさがりながら作ってたころが


今は懐かしい。


あれも実は幸せだったのかな・・・


かろうじてお風呂だけ入って


ベッドに倒れこんだ。





あたし、たぶん初めてだ。


ご飯が食べられなくなるほど


誰かのことを好きになったのは・・・


しかも、ユーちゃんは


あたしの心が手に取るように分かるから


会いたいけど会うのが怖い。


どんな反応されるか・・・


どうしたらいいのか分からない。


涙がつーーっと耳に向かって流れていった。





「何泣いてんだよ・・・


飯も食わねーで。」


ユーちゃんがベッドに腰掛けて言った。


「うわぁ!」


あたしはびっくりして飛び起きた。


「そこまで驚かなくてもいいだろ。」


ユーちゃんは苦笑い。


と、あたしはそのとき信じられないものを見た。





ユーちゃんの手に真っ赤な傷。


この前もあった・・・


今度のは前より傷が大きい。


あたしは、ユーちゃんの腕を隠してる


白い服をまくり上げてみた。


!!!


「やめろ。そんなもん、見んじゃねーよ。」


ユーちゃんはあわてて隠したけど


肘までつづく真っ赤な傷から


あたしは目が離せなかった。





「どうしたの?その傷・・・」


「何でもねーよ。」


「そんなわけないでしょ。」


「カンケーねーだろ!」


・・・・・・・・・・・・・





関係ないのか・・・


そうだよね・・・


あたしは、ぐうたらさんだから


ポイントをためる相手に選ばれただけ。


しかもユーちゃんにではなく


あたしの知らない誰かに。


ポイントがたまったら何の関係もなくなるの。


そうだった・・・


見ることさえも出来なくなる


あたしには何の関係もない天使・・・


ユーちゃんが来たくて来てるわけじゃない。





あふれる涙を見られたくなくて


あたしは布団にもぐりこむと


ユーちゃんに背を向けた。


「あんたの悪夢をとってやるから


今日は、ぐっすり眠んな。」


ユーちゃんはあたしの頭にそっと


手を乗せた。





「ほっといて!あたしがどうなろうと


あんたには関係ないんでしょ!」


あたしはユーちゃんの手を


跳ね除けた。


「いてっ!」


ユーちゃんが傷を押えた。


「あ・・・ごめん・・・大丈夫?」


あの傷が目に浮かんだ。


あたしは、


そっとユーちゃんのほうに向いた。





「やっとこっち向いてくれた・・・」


ユーちゃんはにこっと微笑んだ。


「な、そのままだと、明日は倒れんぞ。


頼むから言うこときいてくれねー?」


そう言って、ユーちゃんは


あたしをベッドに寝かせた。





ユーちゃんはベッドの横にひざまづいて


あたしの頭にそっと手を乗せた。


「明日は元気な顔見せてくれよな。」


そういうとユーちゃんは


あたしのおでこにそっとキスした。


あたしは魔法にかかったように


そのままスーッと眠りに落ちていった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ