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ちょっとユーちゃんに八つ当たり。
あたしは、男の人なんて
別に興味ないの。
気使うくらいだったら
一人のがよっぽどまし!
「でも、あんた、俺にはちっとも
気使ってるようには見えねーけど?」
「当たり前でしょ。
天使なんでしょ?あんた。」
あたしは愛想なく言った。
「しかも、ポイント目当ての。」
ちょっととげのある言い方・・・
「だって、ポイントたまんねーと
俺、天使でいられねーんだし。
しゃーねーだろ?」
・・・・・・・・
「ねぇ、それって、期限あるの?」
「あるよ。」
「期限切れたらどうなるの?」
「・・・・・・・・・・・・言いたくねー。」
ということは、とっても厳しい結果になるわけで
ユーちゃんには悪いけど
覚悟をしておいてもらったほうが・・・
「そんなつめてーこと・・・」
ユーちゃんは本気でしょんぼりしてる。
なんかかわいそうになってきた。
「で、今、何点たまってんの?」
「・・・45点。」
お?結構たまってるじゃん。
なんで?
「毎日ご飯食べに行ってただろ?
だからそろそろ彼女になって、
手料理のひとつでも食べさせて
一晩一緒に過ごしたりしたら・・・」
そこまで聞いて
あたしの手が思いっきり動いた。
バチン!!!
「天使のくせに最低!
もうあたしのところには出てこないで!」
あたしはそういうと
部屋に向かってすたすた。
まっしぐらに部屋に戻って
しっかり鍵をかけた。
ま、ユーちゃんには鍵なんか
関係ないんだけど。
あたしは、なぜかものすごく口惜しくて
ベッドに入ってから
涙が止まらなかった。
なに?あの言い方。
あたしは、
ポイントのための道具じゃない!
よくまぁ、あんなことが言えるわ。
あたしのことなんだと思ってんだろ。
怒りながら、答えは出てた。
ユーちゃんは最初に言った。
ポイントをためるためって。
友達でもなく
人間でもなく
もちろん愛なんて存在しない相手。
なのに、あたしが勝手に
気になって、怒って
気に入らない。
ユーちゃんにとっては
いい迷惑だっただろう。
そんなことは分かってる。
分かってるけど・・・
あんなふうに
ユーちゃんにだけは言われたくなかった。
そう、きっと
あたしが心を開けるのは
ユーちゃんだったんだ。
雅人さんではなく。
もっと早く気付けたはずなのに・・・
ユーちゃんの腕の中の
安心感と心地よさがそれを証明してる。
でも、そんなこと気付いても
いまさらどうにもなんないね・・・
心の中はぐちゃぐちゃで
涙はいつまでも止まらなくて
会いたいけど会いたくないユーちゃんを想って
あたしはその夜
一晩中泣いた・・・




