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「残念だけど、ユーちゃんに
20ポイントあげられないみたい。
たぶんあたし、うまくいかない・・・
特に一緒にいたいとも思わないから
到底恋人なんかにはなれないね。」
「そんなこと、自信満々に言うんじゃねーよ。」
苦笑いしながら
ユーちゃんは言った。
でも、きっとほんとのこと。
「ま、そんなことはどうでもいいんだけど
ユーちゃんって、どうしたら
ポイントたまんの?」
あたしは気になって聞いてみた。
「どうでもいいのかよ・・・」
あきれたように言ってたけど
ユーちゃんは教えてくれた。
「ご飯作ってたら1ポイント。
あんたみたいな人が自炊すんのは
貴重だから。
で、俺の分も作ってくれたら1ポイント。
普通から考えたらありえないから。」
さりげなく失礼だと思うけど?
「それから、デートしたら1ポイント。
彼氏と食事したら1ポイント。
彼氏にプレゼント貰ったら1ポイント。
体がつながったら10ポイント。
心がつながったら20ポイント。
ただし5ポイント以上は一回限り。」
ふーーん、いろいろきまりがあんのね・・・
「で、今何ポイント集まってんの?」
「8ポイント。」
「えらく少ないなぁ・・・
ユーちゃんが取り付いてから
結構たってるよね。」
不思議そうにあたしが言うと
「俺は取り付いたりしてねーし。
それに、あんた、一回リセットしちゃっただろ。」
・・・・あ、悪魔って言ったときか・・・
「ほかにもリセットされることってあるの?」
「あるよー。でも、聞かないでね。」
ユーちゃんがまじめな顔して言う。
鶴の恩返しの鶴が一瞬浮かんだ。
「決して見ないでくださいね」
ってやつ。
「ねぇ、もう一回そうじしたら
またポイントになる?」
「なるよ。」
「今からご飯作ったら
ポイントになる?」
「今までに作ってないものだったらなるよ。」
その夜、あたしは
ユーちゃんとたくさん話をした。
「ポイントためたらどうなるの?」
って尋ねると
「元の天使に戻れる。」
って。
「元の天使に戻っても、会えるの?」
って聞いたら
「俺は会えるけど
あんたには見えなくなる。」
ってユーちゃんが言った。
「そうなんだ・・・」
「なに?俺にあえなくなったら寂しい?」
「んなわけないでしょ・・・」
実は・・・
それを聞いたとき
なぜだか分からないけど
胸のどこか奥のほうで
ズキンと小さな痛みが走った。
それを『寂しい』というのかどうか
あたしには分からないけど・・・




