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あたしの天使  作者: みほ
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「そんな練習までしなくていいよ・・・


そんなつもりもないから。」


あたしがつぶやくのが聞こえなかった?


そんなわけない。


黙ってても


あたしの心、読めるんだもの。





ユーちゃんはあたしを抱きしめたまま


じっとしている。


「ユーちゃん?もういいって。」


ちょっと離れようとしたけど


意外と力が入ってて


ちっとも動けない。


ユーちゃん、何やってんの?





「なぁ・・・・」


「ん?」


「何も思わねぇ?」


変な質問。


「例えば?」


「イヤだとか・・・・」


ん・・・イヤ?


そんな感じはしない。


「ドキドキするとか・・・」


んーーー、そんなんじゃない。


っていうか、聞かなくても


分かってんでしょ?





「俺が分かりたいんじゃなくって


あんたに分かって欲しいの。」


いってる意味が分からない・・・


「ちょっと目を閉じて。」


閉じたよ?


「力抜いてみな。」


肩にすっごい力入ってた・・・


肩の力をすーっと抜いた。


「そのまま俺にもたれてみて。」


「何で?」


「いいから・・・」


なぜか分かんないけど


催眠術にかかったみたいに


あたしはそっともたれてた。





ドクン・ドクン・・・


もたれたらちょうど耳が胸のところにあたって


鼓動が聞こえた。


天使も心臓動いてんだね・・・


なんて、どうでもいいことを考えてた。





もたれたまま鼓動を聞いてると


何とも言えない安らかな気分になった。


そのままずっと聞いていたいような


暖かくて優しくて安心する音・・・


いつの間にか


あたしはしっかり


ユーちゃんの白い服を


握りしめていた。





「で、それから?」


しばらくそのままでいたら


何だか離れられなくなりそうなほど


居心地良くて


それに気付いたあたしは


慌てて聞いた。





「そのままでいて。


ねぇ、どんな感じがする?」


「これも練習なの?」


「んなわけねーだろ。


さ、言ってみろ。」





あたしはしばし考えていった。


「暖かい。」


「それから?」


「優しい感じ。」


「それから?」


「いい気持ち・・・」


ユーちゃんは楽しそうに


同じ言葉を繰り返していた。


「それから?」


「そればっかりだね・・・」


「いいから。で?」


「そうだな・・・安心する。


守られてる感じ・・・」





ユーちゃんはそっとあたしから離れた。


「しってっか?


今の、幸せっていうんだぞ。」


ユーちゃんがニコッと笑っていった。


なにそれ・・・


意味分かんないし。


でも・・・


そう言われたら・・・


幸せな気分だったかも・・・



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