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「真希ちゃんは遊園地って好き?」
いきなり聞かれて
「え?あ、遊園地・・・
速い乗り物は苦手で・・・」
なんてちょっとしどろもどろになりながら
答えると
「じゃ、ゆっくりのなら平気?」
って聞いてきた。
「ゆっくりのなら・・・」
「良かった。」
ニコッとする雅人さん。
もしかして、今日、遊園地行くの?
聞いてないけど・・・
優子を振り返ると
あたしのことなんか全くお構いなく
後ろで楽しそうに話してる。
はぁ・・・
『デート中にため息なんて
ついてんじゃねーぞ。』
え?聞き慣れたこの声はユーちゃん?
「どうしたの?」
キョロキョロしてるあたしに
雅人さんが聞く。
『何でもいいからニッコリ笑えって!』
なんなのよー
何で声だけ聞こえんのよ・・・
「何か探し物ですか?」
「いえ・・・何でもありません。」
あたし、速攻で帰りたくなった。
遊園地なんて人が多くて
疲れに行くようなものでしょ・・・
何が楽しくて・・・
「真希ちゃん、のど乾かない?
ちょっとコンビニ寄ろうか。」
雅人さんはそう言ってコンビニに車を停めた。
「何がいい?」
「コーヒーでいいです。」
『そういうときはコーヒーがいいって言うんだよ!
ほら、言ってみな!』
お節介なお化けねー・・・
『お化けじゃねーから!』
「じゃ、コーヒーでいいんだね。」
「はい、コーヒーがいいです!」
あたしが妙に元気に言ったので
雅人さんはクスッと笑った。
ほら・・・笑われちゃったじゃないの・・・
優子と慎二さんも買い物中。
「あたし、このお菓子好きなの♪」
「じゃ、買っていこうか。」
・・・・・・・・・・・
すっごくラブラブって感じなんですけど・・・
あたしには無理だな・・・
「ねぇ、優子、ちょっと。」
買い物中の優子に声をかける。
「何?」
「今日って、遊園地に行くことになってんの?」
「そうよ。言ってなかったっけ?
ごめんね?」
そう言って優子は
「慎二さん、これも買いましょ!」
なんてお菓子を持って行ってしまった。
なんてヤツ・・・・
「真希ちゃんもなんか食い物買っていこうぜ。
どんなのがいいかなぁ。」
雅人さんは愛想のないあたしによく
我慢できるね・・・えらいな・・・
妙な所に感心するあたし。
『分かってんなら、ちったぁ
愛想良くしたら?』
そうなんだけどね・・・
優子みたいには出来ないわ・・・
『見てたらイライラすんぞ!
適当に自分の好きなもん持ってけ!』
たまりかねたか、
雄ちゃんが隣に立っていた。
「うわっ、出たっ!」
『お化けじゃねーから、出たとか言わねーの。
この辺の持って、行って来い!』
ユーちゃんは適当にお菓子を取って
あたしに持たせた。
ん?
あたしの好きな物ばっかり・・・
そこに雅人さんが・・・
「あ、それがいいの?
じゃ、ここに入れて。」
かごを差し出す雅人さん。
お菓子を入れるとレジに。
「あ、あたし、自分の分は払いますから。」
財布を出すあたしに
雅人さんは笑って
「そんなのいいって。」
って、受け取らなかった。
「困ります・・・そんな・・・」
「いいんだって。このくらい。
俺だって仕事してんだからさ。」
『ありがとうっていっとけ!』
そうなの?
「ありがとうございます。」
「いえいえ。
真希ちゃん面白いね。」
は?
どこが?




