【短編】『一軍ギャルで国民的アイドルな彼女と、なぜか極秘結婚!? クラスでは無関係、家では甘々新婚生活。でも今日は“秘密”がバレる寸前――冷戦状態から始まる、甘すぎて死にそうな一日。』
完全版・長編1話完結。コメディと甘さ、そしてドラマをバランスよく盛り込みました。
初めて読む方でも、これ1話で世界観がすべて分かるように構成しています。
――俺、真中悠翔は、国民的アイドルでありクラスの一軍ギャル、如月七海と、誰にも言えない極秘結婚生活を送っている。
「ほら、起きなよ、ダーリン♡ 学校遅刻しちゃうよ?」
「……朝から甘々やめろ、スイッチ切り替えらんねぇだろ」
朝のリビングでは、甘々新婚夫婦。でも玄関を出た瞬間――
「……お前、今日はあっち行け。近づくな」
「は? 誰に言ってんの、雑魚が」
学校では冷戦状態。彼女はクラスの太陽、俺はただの空気。
いつも通り、バレなければ、それでいいと思ってた。
けど今日、すべてが変わる。
――「熱愛スクープ」を狙って、芸能記者が学校に侵入してきたのだ。
七海は俺を守るため、冷たく突き放し、俺は彼女を守るため、距離を取る。
でも心は、互いに叫び続けていた。
「――本当は、君を守りたい」
放課後、記者に追い詰められた俺たちは、ついに秘密を守るため、協力する。
逃げ場のない屋上で、俺は言った。
「如月七海は、俺の……妻だ」
七海は、静かに微笑んだ。
「やっと言えたじゃん、ダーリン♡」
だがその瞬間、芸能事務所のスタッフたちが駆けつけ、記者は阻止された。
奇跡的に、俺たちの秘密は守られたのだった。
夜、家に帰ると、七海はまた甘く笑って言った。
「ねぇ、悠翔。今日もありがと。明日からも、隣にいてね?」
俺は、そっと彼女の手を握る。
「……当たり前だろ。俺は、お前の夫だから」
こうして今日も、俺たちの極秘新婚生活は続いていく。
甘くて、苦くて、でも――確かに幸せな、俺たちだけの一日だった。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます!
今回は「極秘結婚ラブコメ×青春ドラマ」の1話完結版として仕上げました。
甘さ控えめ&少しドラマチックな路線ですが、ギャル×アイドル×夫婦生活というギャップを楽しんでもらえたら嬉しいです。