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12話 クラス内カップル

また、学校が始まる。

今日は10月16日、期末テストも終わり、全ての教科が帰ってきた時期だった。

昨日、花俊の秘密を知ってしまったからと言って彼を避けるということは決してしない。

そう思いながら、いつもより静かな教室に入った。

今日の時間割は

数学、歴史、理科、体育、英語、総合

私はロッカーに必要な教科書とノート、ファイルを取りに行った。

相変わらず、教材の向きがバラバラにいれてある。

今にも崩れ落ちそうだ。

私は歴史の教科書を引き抜いた、その時


キャァ


やはり、崩れてしまった。

国語の教科書、地理の資料集、家庭科のファイル、今日は全く必要のない教材までもが床に散らばった。

すると、すぐにレアちゃんが私のもとへ駆け寄って整理整頓を手伝ってくれた。


「いっっつも杏ちゃんのロッカーは汚いよね、新川ほどじゃないけど笑」


そう、新川のロッカーは私のより汚いのである。

教材は押し込まれるように詰め込まれ、プリントが外に飛び出しているのだ。

にもかからわらず、彼のロッカーから雪崩が起きているところを今まで一度も見たことがない。


そして、私はレアちゃんにお礼を言った後突然言われた。


「トイレ、一緒に行こ!」



私は特に行きたい気分ではなかったが何か私に伝えたいことがあるのだと察し、ついて行った。


トイレにはもちろん誰もいない。

だが、レアちゃんはトイレの個室1つひとつを確認した。

ついに、レアちゃんの口が開いた。


「私、昨日清水と付き合ったんだよね!」


彼女は恥ずかしかったのか、顔を手で覆った。

嬉しさがじわじわと広がっていくようだ。


「マジ!?おめでとう!!」


と、思わず笑みが溢れた。

私はなんとなく、2人が付き合っているのではないかと思ったがそれは口には出さないようにした。


「清水がまだみんなには内緒にって、

だからそのことは誰にも言わないようにね!」


彼女は私を信じてくれる。

その信頼に私は応える。

だが、時々感じるのである、頭痛のようなものが。

私なんかにどうして教えてくれるのか。

真央ちゃんに教えるのはわかる。

学級委員で席替えの時、同じ班にさせられるからだ。

私という存在が何故そこまで信じられるのか。

自分自身は人の秘密を絶対に誰にも言わないとわかっている。

言ったってメリットがない。

それはレアちゃんが私に言ったってなにもメリットがないのと同じだ。


では、私は何故レアちゃんに好きな人を教えたのか⋯⋯⋯⋯。

初めてそのことを深く考えると案外簡単に見つかった。


それは、他の人が新川を好きにならないようにするためだった。


だが、実際花俊も新川のことを好きになったし、佳奈ちゃんは新川のことを推している。


本当にその突発的な行動が意味を生しているのかと聞かれると"ある"なんて言えない。


そう考えながら、私はレアちゃんに応えた。


「もちろん!誰にも言わないよ!」



---



2時間目、私は名前順で前番組なので歴史であり、後番組の人達は地理であった。

歴史は1個上の階、4階の社会科室である。

地理は私達2年3組の教室で行う。

そして、今はまだ休み時間である。

教室には私以外にレアちゃんや清水、新川がいた。

新川は天宮といた。

私もその場に行こうかと思ったが、北朝鮮の小難しい話をしており、私がその場にいても上手く話せないと思ったので諦めた。

また、レアちゃんは清水と話すのだと思っていたが、付き合っていることを悟られないようにするため、今は話さないらしい。

さらに、前半組の佳奈ちゃんはインフルエンザで休みらしい。

そのため、レアちゃんは私と仲の良い男子の酒井一徳、戌亥丈稀で話した。

私は酒井と小学校が同じだったため、少し仲が良い。

丈稀は1年の時に同じクラスだったため、まあまあ仲が良い。

それに加え、酒井と丈稀は真央ちゃんと同じ剣道部だ。

そして私、レアちゃん、酒井、丈稀のメンツは2年最初の班が同じだったため、今でもたまに話す。


私はたまたま清水がいる方をちらりと見た。

すると、清水がレアちゃんを見ながら酒井と丈稀を睨んでいたことに気がついた。


突然、酒井が口を滑らせた。


「石川さん、石川さん、昨日丈稀が部活の時石川さんのことが好きって言ってたよ」


修羅場だと思った。


その言葉に反応するように、丈稀はこのことを隠すかのように早口で話し始めた。


「違っ、違う!ちょっと部活の話をしててさ、その時。石川っていう部活の先輩が〜〜」



"石川レア"


この子はとてつもなく美人でとてもモテる。

今まではあまりこのことを意識してなかったが改めて感じた。


「え?笑ありがと」


この子は純粋で天然だ。

その好きが友達としての好きだと思っているらしい。


私は清水の方を向きたくない。

恐らく、彼は容赦なく鋭い眼差しを投げかけているに違いない。



---



今日の放課後は担任の齋藤先生、学級委員、班長が集まって班決め、つまり席替えを行う。

私とレアちゃん、櫻田恭香という仲が良く、クラス内の男子の伊東と付き合ってる子が真央ちゃんに想いを託した。



---



この日の夜、真央ちゃんからラインが来た。



ごめん!杏ちゃんと新川、同じクラスにさせられなかった。

齋藤先生がグチグチ口出してきた。



新川と話す機会がもうない⋯⋯

本当にそう思った。

私は彼女に何も心がない返信をした。



まあ、齋藤先生席替え厳しいって有名だもんね〜

頑張ってくれてありがとね!



他に何を送ればいいのかわからなかった。



---



次の日、1時間目に席替えが行われた。

私の班のメンバーは亀本檀、北川宗佑、放送委員でイケボの長谷部蒼ちゃん、そしてレアちゃんと清水だった。

ちなみに櫻田と伊東も同じ班ではなかった。


席替えって案外難しいんだな⋯⋯。

本日2回目の投稿!

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