11話 新川と新たなライバル
朝、教室のカーテンが微笑している。
今日は日差しが強く、こちらにも度々その光が直撃する。
教室の扉に寄りかかりながら会話をする新川と花俊。
棚の影で皆にバレないように笑いながら会話をする清水とレアちゃん。
そして、教室の中心で爆笑しながら友達と話している星沢。
星沢は私の方をちらりと見た。
その瞬間、彼はすぐに 目を細めて、鼻で笑うように笑い、私の方へ歩み寄った。
それから、すぐに星沢が周りを気にしながらこっそりと話しかけてきた。
「花俊って新川のこと好きらしいよw」
私はその言葉に耳を疑った。
それと同時に思い出した。
最近新川と花俊がよく話していることを。
だが、花俊が新川のことが好きと新川にバレてしまうとその2人がくっついてしまう可能性があると思った。
「そのこと他の誰かに言った??あとそれ花俊本人が言ってたの?」
私は星沢に圧をかけて言った。
「いや、言ってないよ。最初に杏ちゃんの反応見たかったから。花俊が昨日ラインで教えてくれたんだよね。新川のこと好きになっちゃった。杏ちゃんと好きな人被ったー、って」
星沢は花俊を馬鹿にするような口調で話し始めた。
彼が昔から口が軽いことを私は知っている。
私は男子だからと言って油断する訳にはいかない。
「他の人にこのこと言わないでね?っていうかそっちのほうが2人の自然な様子が見れて楽しそうじゃね?」
私は表面上だけの笑顔を創った。
「たしかにー!暫く放置しておくかw」
星沢、彼の笑顔はいつも自然だ。
だからこそ怖い。
本当にそのことを楽しんでいるのかと考えると彼がサイコパスのように思えてくる。
こういう人とは深い関わりを持たない方が良い。
そもそも持ちたくない。
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私は帰りに花俊に会った。
彼はいつも電車ではなく歩きだ。
そして私は聞いた。
「星沢から花俊と新川のこと聞いたけどそれって本当?」
私は花俊の顔を伺いながら尋ねた。
「チッアイツ⋯⋯そうだよ」
花俊はバレたことへの照れくささ、星沢への怒り、恐怖が混ざったような顔と声をした。
「そっかあ⋯⋯ライバル増えたなぁ⋯⋯」
"ライバルが増えた"
これでは、私が他にも新川に想いを秘めている人がいることを示しているのではないかと思い、私の呼吸が乱れた。
「ライバル?俺をライバルと認識するの?男だよ俺」
花俊は予期せぬ展開に目を丸くした。
「男とか女とか関係ない。ライバルはライバル!
負けないよ〜〜」
"私は花俊に宣戦布告をした"




