表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

69/142

闇の乙女信仰

 修道女会


 研修名目でレベル上げをさせられた、ベテラン聖女に聖女に見習い聖女。


 一日数回程度しかヒールが使えない者から、ベテラン聖女のように数十回、エクスヒールが使える者がいれば使えない者もいて、エリアヒールが使える者は数えるほど、エリアエクスヒールやパーフェクトヒールまで使えるのはゼロ人。


 それが全員聖女職を極めさせられ、レベル100越えでリザレクションも死者蘇生術まで使え、エリアヒールもエクスヒールも使い放題。


 さらに魔力がない修道女も聖女職に転職して、才能や信仰心がある者は聖女を極めさせられた。


 腕力や才能も有って、ストレングスとか敬虔度も規定に達して、聖騎士まで行く者もいたので、大聖女と聖騎士は故郷や地方都市への転属を命じられ、各地にいる聖女見習いや修道女と治療業務を交代して、研修に送るよう命じられた。


「ありがとうございました、ここ王都での勤務は忘れられないものとなりました。聖女にまでして頂き、その上聖騎士になれるとは思ってもおりませんでした。今後は故郷で治療や布教活動に励み、精進していきたいと思います」


 修道女の中でも最下層だった「最後尾はこちら」ちゃんも「只今三時間待ち」ちゃんも、信仰心や敬虔度が高かったので、感度3000倍の剣を数回使うだけで聖騎士に。


 修道女の中でも素行や態度が悪い者は、信仰心も足りなければ知能も足りず、せいぜい見習い聖女までしか行けず、若手いじめとか性根も悪いので、逆の意味で追放になり、近所の村送りに。


 荒くれ者が多い、乳は揉まれるケツも触られる、下手すればどこかに連れ込まれて犯される、駐屯地の治療院にいる見習い聖女と交代させられた。


 聖騎士まで行った者は、今まで虐められて蔑まれて馬鹿にされてきたのも終わり、ざまあ街道を突っ走るだけでなく、神や魔女への信頼度もガンガン上がって行く。


 盗賊や魔獣が多い道中で一緒になった商人や一般人と移動して「巡礼の旅」を開始してしまうので、ステータスが規定値に達すると、こいつらの中からも神聖騎士が出てしまうかもしれない。


「これより貴方達の旅はさらに過酷になるでしょう、大勢の怪我人病人、有る時には村や都市が全て流行病に侵され、一人の手では治せない時もあるかも知れません。それでもこれからは、聖女や聖騎士としての才能がある者は、この王都で研修を済ませて巣立って行き、いつか周辺の村々にまで大聖女が配置される日が来るでしょう。新聖女様に感謝を」

「新聖女様に感謝を、それでは出立させて頂きます」


 真面目過ぎる修道院長から訓示を与えられて、出立する聖騎士一同。


 白魔法で飛んでいけば一瞬で、さらに任地で見習い聖女とか修道女でも見所がある子を見いだし、信仰心が強い者を抜擢して連れてくれば、一瞬で大聖女か聖騎士が誕生するので効率が良いが、こいつらも修道院長の方針で「巡礼の旅」で何かを見付けるように言われているので、やっぱり苦行を重ねてピキーンとカクセイしちゃって神聖騎士コース。



 手始めとして周囲の駐屯地や村に送っていた見習い聖女を帰らせて、午後の研修だけで大聖女にしてしまう。


 これも真面目な者が多いので、信仰心と敬虔さが高い者は本日中に聖騎士。


 故郷に送り出して治療と布教に務めさせ、命を救った子供や娘は沼に嵌めて行く無限ループ。


 母親や父親を救ってやっても「これから貴方は神への恩返しとして、修道女会で勤めなければなりません」と言って、まずは地元の教会に通わせて簡単な清掃業務や読経や聖歌部隊として洗脳。


 パーティーを組ませて魔獣退治に連れて行ったり、信仰心が高い者には一粒300メートルの腕輪を付けさせ、聖女としての能力を発現させ、本人も奇跡に感動して泣いたりすると王都送りで研修。


 聖女の才能が無くても、スラムの少年少女でも全員拾ってきて、アサシンの才能がある者はブートキャンプでテロリストキャンプの村に送って洗脳。


 暗部に勤める才能が有れば伸ばしてやり、王都研修もして本部と同じで高レベルニンジャを各地の修道女長として配置。


「お姉さま、これから孤児院の村で教官をなさるのですか?」

「ええ、修道女長も代替わりしたし、これから私は名も無いアサシンでニンジャ。訓練キャンプで若い子を教えるの」

「もう食べ歩きは良いんですか?」

「ええ、沢山食べたわ」


 デイジーから託された成長倍加系のアイテム大半を持って、ミズXとして虎の穴で「正しき者」の増産に励むことにした元修道女長。


 所詮人間がすることなので抜け忍もでるが、アイテムを返還さえすれば見逃し、悪の側の暗殺者にならなければ始末されない。



 どこかのガンスリンガーガールみたいな子供兵が大量で、ガンスミスキャッツ的に「泣いている子供」に声を掛けたり救おうとして立ち止まると標的が殺される。


 近隣の村から順に、一か月もしないうちに高利貸しは全員死に、借金回収に使われていたやくざ者も冒険者も全滅。


 裏で金主をしていた下級貴族も不審死で死にまくり、奴隷売買組織も商店にまでみかじめ料を要求する暴力団も、闇金業者も売春宿の経営者も博打の元締めも綺麗に片付いて、阿片の販売業者も処方箋受付以外の店は全滅。


 ある意味清潔すぎる恐怖政治が開始され、貧しい村を支配していた無能で怠惰な勢力まで一掃され、賄賂漬けの代官や村長、領主まで次々に不審死。


 賄賂ばかり要求しておきながら犯罪組織を案内していた門兵や、市内警備を請負いながら子供を誘拐して売っていた傭兵団や私設騎士団、錬金術師に実験体を売っていた連中も錬金術師本人も、全員処刑されたのでとても清潔な世界が王都から波紋のように広がって行った。


 地方都市の経営は下級天使がやってくれて、代官や領主も元の奴にクリソツのがプリントアウトされ、人間モドキが政治を実行して天使に歯向かわない者が用意される。



 各地の修道女会から推薦され送られてくる人物は、要領が良くて口だけが上手いお調子者。


 教会の作務なども一切しない、法服の汚ればかり気にするような奴は不要なのだが、現地の修道女長とか修道院長は大抵目が節穴なので、おべっか使いのイエスウーマンがダイスキ。


 あらゆる穢れた事実を全て無かったことにする、修道士会に大量にいた馬鹿を「優秀な人物」として選んで王都に送り出すので、送り返したり追放する手間が増える。


「貴方は救済を求める者を無視して、権力者に歯向かったとして、逆に暴力組織に密告までしましたね? 貴方を修道女会から破門します」

「何を仰っているのですか? 私は正しい事をしたのです、なんら恥じることはありません」

「ほう、麻薬を打たれて売春宿に送られた者が、教会に助けを求めて来ても救済せず、売春組織に通報して送り返しましたね、それが罪ではないと?」

「何故そんなことが分かるっ、竜の背教者で異教徒がっ、まるで見て来たように言うかっ?」

「お前の来歴や所業など簡単に分かる」

「聖女様お下がりを、この者こそ背教者」

「ギーーー(死ね)」


 いつも通り、綺麗事で塗り固めて全て無かったことにして、無理矢理売春させられていた女を「家に帰してやった」親切すぎる修道女の上には魔物が降りて来た。


「ぐおおっ、がああああっ」

「やはりこの者も魔族の間者っ」

シャーー


 一日に数人、地方の修道女会オススメの腐った奴は、暗部の者に魔物として処置された。



 新体制下では、民衆や信者に尽くし、穢れた事実にこそ目を向ける人物が選ばれて、王都の修道女会で研修イニシエーションを受ける。


 レベル上げが終われば、また巡礼の旅に出させて貧しい村々を回らせて、現地で従者や巫女としての才能がある者を見出し、聖女や聖騎士に憧れて同行したがる者があれば連れて行き、奇跡の数々をその目に焼き付けてやり、ジェンダーとか性癖も破壊して、神への忠誠とか信仰を爆上げしてやって沼に嵌める。


 現在魔女が不在なので、契約竜のデイジーが悪行?を代行して見送りもしていた。


「それでは村々で才能がある少女を見付けたならば、ここまで連れてきてください。皆様の行く末に様々な艱難辛苦が待ち受けておりますように、神に感謝を」

「神に感謝を」


 大体、元リッチや元地下牢の住人の姫達と似た経路を辿り、巡回騎士とか軍警察も憲兵も一切手を出さない、何なら鼻薬が効き過ぎて盗賊を守ろうとする私設騎士団や領主まで斬り捨てて行く。


 人数がいるので前に通った者が見過ごしてしまった、盗賊団のアジトまで粉砕して虜囚を開放。悪徳領主や悪行を行う貴族や貴族の子弟の首までバンバン飛んだ。


 神の地上代行者である大聖女で聖騎士が統治したり、後任の領主は元竜騎士とか飼育員の騎士爵が派遣されるので、魔女の思惑通り国中が非常に清潔になって行く。


 ルネッサンス後のイタリアでも、小国が群雄割拠していた頃、宗教指導者が収めた国があったが、そんなもん経済が回る訳も無く、オレンジ革命とか薔薇革命後の中東みたいに食料供給が途絶えて、宗教指導者が吊るされたりもした。


 それでも神聖騎士がいるので、スーパーコンピュータより処理能力が高い天使の文官が王都で配備され、地方都市にも配置して経営させ、足りなければ有能な人材はプリントアウトさえすれば、いくらでもいるので追加して仕事をさせる。



 とある貧村


 元地下牢の住人、目に映る偽りの世界を嫌う聖騎士が、汚職に穢れた代官を討伐した後、お尋ね者として登録され、偶然通りかかった後発の聖騎士に討伐依頼があり、夜に馬小屋の藁の中で蝋燭も魔法ランプも点けずに佇んでいる元姫と出合った。


 新しく送り出された聖騎士には何も見えないので、ライティングの生活魔法を点けて、小屋の中を伺う。


「始めまして、夜分恐れ入ります。貴方が先日悪徳代官を討伐されて、近隣の村々から聖女と呼ばれている聖騎士様ですか?」


 冒険者ギルドなどに張り出されている手配の写真には暗黒騎士と書かれ、外見もその通りガリガリに痩せ細り、体を維持する食事までを穢れとしてしまった、やせたかなしい姿を晒していた。


 その罪状も極悪な物で、代官一家を皆殺しにして、使用人家族まで一人残らず殺し、財産を奪って逃げ、屋敷にも火を放った極悪人と書かれている。


「ええ、見習い聖騎士ではありますが、新聖女様が下された、様々な試練と巡礼の旅を続けている愚か者でございます。貴方様も修道女会から来られた聖女様で聖騎士様ですね」


 自ら目を潰してしまったのか、その両目は何も見えてはいないが、体から発せられるオーラで全てを見通し、穢れている人物なのか正しい人物なのか、聖女から与えられた眩しいほどの燈明を持っているのか、それだけで全てを判断できる求道者となっていた。


「現在貴方に捕縛や処刑の通達が出ております、私もあなたの討伐を命じられて参りましたが、全てが偽りとすぐに分かりました。何があったのですか?」

「はい、自らの財産とするために既定の税額を超えて、重税を課していた代官を討伐しました。哀れな迷い人の屋敷には、囚われていた少女や幼女がおり、あらゆる虐待を受けておりましたので治療を施し、解放した次第です」

「代官の家族や使用人一家はどうなったのです?」

「私に代官討伐を請願してきた住民たちも蜂起し、護衛の荒くれ者も討伐した後、広場に連れて行かれて全員高い所に吊るされ、屋敷も家財も重税を課されていた者達に略奪され、最後には火を放たれた様子」

「その罪、全てあなたが起こした犯罪とされていますが、何か弁明はなさらないのですか?」

「ああ、その罪までがわたくしに与えられた試練。代官一家や使用人一家を虐殺した住民などいなかったのです。民が家財を盗んで火を放ったのなら、それこそが私に与えられた愛すべき罰。一切衆生の罪を全て被って昇天できるのなら、何と嬉しくも素晴らしい事でしょうか?」


 法悦を超えて既に宗教的快楽に達し、笑顔で涙を流し、自分を抱くようにして体を震わせている変態で求道者。


「貴方に与えられた罪状、盗むことをお許しください。番所に行って事実を報告してまいります」

「やめて下さい、それは私に与えられた快楽で愛なのです」

「小さな子供までを攫って性奴隷としていた代官に対し、住民が蜂起して殺害。貴方が行ったのは代官に雇われていた荒くれ者や冒険者の討伐のみ。その他全ての所業は、住民たちが行った物」

「それだけは奪わないでください、代官を生きたまま火炙りにした住民などいなかったのですっ」


 色々と語るに落ちてくれるが、聞き取り調査からも、普通のおかみさん達まで代官が火炙りにされて泣き叫んで、苦しんで苦しんでから死んだのを笑って話してくれた。


 捕らえられていて、あらゆる苦しみを与えられた少女達にも、王都にいる新聖女様に縋れば、時間を巻き戻して清潔な頃の体に戻して貰えると言い、恐ろしい記憶までも消してくれると伝え、救済を求めるならと路銀も渡し、また王都にまで逆戻りして送り届けた人物。


 その場で修道女会に身を捧げた少女以外にも「その苦しみの数々こそ天が与えた試練、なんの恥じ入ることもありません、このわたくしも身を穢されましたが、今では神からの寵愛と感じています」と言い切って、今も数人の少女が帯同している。


「聖女様っ、お離れ下さいっ、その者はギルドで聖女様の討伐を請け負った刺客っ、ここはわたくし達がっ、今すぐお逃げ下さいっ」


 隙間風が通り過ぎる馬小屋ではなく、母屋の方で休んでいた少女達が話し声や明かりに気付いて、救いの手を差し伸べてくれた聖女を守ろうとした。


「いいのです、さあ、この身を聖なる剣で滅ぼしてください。いずれ来る魔国軍との最終決戦に、新聖女様の元に馳せ参じることが出来ないのは残念ですが、多くの村を病から救え、この子達も救うことが出来ました。まだ道半ばではありますが、わが身には救いと癒しの数々が降りかかり、大変満足しております。どうぞ悪逆非道の暗黒騎士を討ち果たし名を上げて下さい」


 もう新しく聖騎士となった者まで泣いてしまい、その場で平伏して元姫に対して忠誠を誓う。


「貴方様こそ「目覚めた者」。正当覚者であり迷える子羊である一切衆生を導く羊飼い。どうかこの私も巡礼の旅にお連れ下さいっ、目覚め始めたばかりの愚かな私を、神の国までお導き下さいっ」

「頭を上げて下さい、我らのようにほんの数日前に光明を与えられた者とは違い、貴方は幼い頃より修道女として研鑽を積み、今日まで修業された身ではありませんか、教えられるのは私達の方です」


 数人の少女も、ほんの数日前の自分を見て、この聖騎士もまた元姫と同じ求道者で、民を救いながらも自らの救いを求めている人物だと知り、神と新聖女に祈りを捧げ、聖句や聖歌を口にし始めた。


「見よ~、天に輝く眩き星~、あれこそがエトワール~、我らを夜の闇と蒙昧から導き出す、穢れなき道しるべなり~」


 魔女とかデイジーの思惑から外れまくった変態たちが、小さなミサを開いて今日も法悦に涙した。


 ここで「光を妨げし天空の騎士」の配下に「最後尾はこちら」ちゃんが参入した。


 天ではまだ神聖騎士誕生の祝福である燈明、ベツレヘムの空に開いた超新星爆発を模した輝きが、夜の闇を引き裂いて輝いていた。



 地方都市


「爺、これで良いのか?」

「はい、若様、これで冒険者ギルドでの登録終了です」


 適当に偽名を書いて血を一滴提出、暗黒騎士として登録した二名。


 旅の途中、大量に斬り殺してきた魔獣を出すと、素材としても売れて地域の討伐奨励金も出て、掲示板から爺が取って来たクエスト一覧から、討伐依頼も完了して三重取り。


 塔の中で不死王にまでなって、闇の乙女である魔女に解放され、悪魔信仰となった主従二人共が暗黒騎士になり、どこかのアヌス?ボルデモード君みたいに「俺を殺した程度で倒せるとでも思ったか?」ぐらいイキりまくっていて暗黒騎士装備。


 第四真祖でなくなっても不死性だけは残っている主人公並みに、不死王の能力も堅持している二人。刺しても焼いても毒を飲ませても決して死なない。


「さて、当面の路銀も稼げたのだから、どこかで飲み食いするか?」

「はい、お供します」


 そこで、一番ありがちなパターンで、腐った冒険者に囲まれて、路地に追い詰められて定番のセリフまで言って貰える、幸運な暗黒騎士。


「おっとここは行き止まりだ、さっき稼いだ分と、その暗黒装備全部置いて行って貰おうか? 俺たちが教育してやるから、その授業料って所だな」

「げへへ、今日はついてらあ、売ったら結構な金になるぜ」


 登録時のレベルとか、教官瞬殺とか、売った魔獣が有り得ないほど強力な奴だとか、認知能力を阻害されているとしか思えない低能共が、稼いだ新人から全額巻き上げようとして多人数で囲んだ。


 十人以上いれば、どれだけレベルが高かろうが、たった二人の主従など入れ食いだと思い込んだ馬鹿多数。


「このように襲われた場合、懸賞金も出ますし、武装強盗を突き出して犯罪奴隷として売れば、全部路銀にできます」

「ほう、まだ稼がせてくれるのか、親切だのう」

「何言ってやがんだ、たった二人で何ができるっ、畳んじまえっ」

「おおっ」


 馬鹿共は利き腕を肘から切り落とされ、片足も膝から切り落とされ、豚みたいに泣き叫んで死ぬ用意をオーケーした。


「はて、講習では、身包み剥いでギルドで売っても良いのだったな」

「左様です、財布まで没収して、あらゆるものを売り払いましょう」


 それは正常な街の中の話で、憲兵も衛兵も番所の役人も、全部強盗団に買収されている街では通用しない。


 武装強盗をした連中の所有物を全部アイテムボックスに放り込み、死んでいない泣き喚いている馬鹿共を引きずって、番所まで突き出すのに持って行こうとすると、中から衛兵が出て来て見咎められた。


「おいっ、何をしているっ、さては身包み剥いでいる噂の強盗だなっ、大人しく降伏しろっ!」


 武装強盗の冒険者の中に顔見知りを見付けたので、投影と言う自己紹介で、立場が逆なのに相手が強盗だと言い出して救い出そうとした強盗の仲間。


「はて、あのバカは何を言っておるのだ? 武装強盗を突き出そうとした市民で冒険者を捕まえようとする、一体何事だ?」

「はい、このような都市では、昔から賄賂の方が有効で御座いまして、強盗団も盗賊団も町の有力者も、冒険者も貴族の領主もヤクザ者も、全部繋がって街を支配しているのでございます」

「そうか、斬り捨てても問題無いな?」

「はっ、ご自由にお切りください」

「では、闇の乙女にこ奴らの命を捧げる」


 今度は情け容赦せず、全員斬り殺してからニッコリと笑顔で決める。


「市民の諸君、悪党は斬り殺して置いた、この十人ほどは、冒険者でありながら新人から強盗を働く不届き者だ、存分に仕置きしてやると良い」

「やめろっ、やめるんだっ」


 残っていた腕と足も切り落としてやると、ダルマには抵抗できないので、今まで被害に遭っていた市民に袋叩きにされ、ミンチ以下にされた冒険者たち。


 騒ぎを聞いて集まって来た二十人ぐらいの衛兵にも、一応会話ぐらいはしてやる。


「大人しくしろっ、これ以上罪を重ねるなっ」

「番屋に武装強盗の馬鹿を突き出しに行くとな、強盗の中に仲間を見つけた衛兵に儂らが強盗だと決めつけられてのう、仕方なく全員斬り倒した所だ」

「何を馬鹿な事をっ、ひっ捕らえよっ」

「この者たちの命を、闇の乙女に捧げる」


 華麗に二十人斬りを決めて、笑顔でも決める。


「はて? この街も多少は清潔になったかな?」

「いえいえ、領主まで首級を上げねば清潔にはほど遠いでしょう」


 爺やも数人斬り倒してニッコリ。



「やいやいやいっ、俺っちの兄弟殺してただで済むと思ってんのかっ? 思い知らせてやるっ」


 今度はやくざ者とか強盗団窃盗団の混成部隊まで到着。


「なんともまあ、サービスが良い街だのう」

「左様ですな」


 三十人ほどの集団の手足を、全部華麗に切り落としてやりニッコリ。


「さあ、市民諸君、いままで君たちを虐げてきた悪党だ、いかようにも処分してくれっ」

「や、やめろっ、後で吠え面かく羽目になるぞおっ」

「これらの愚か者の命を全て闇の乙女に捧げる」


 みかじめ料要求から、断ると借りてもいない借金の請求をされ、それも断ると女房や娘を強姦され、売春宿に売られる所まで好き放題された市民も立ち上がり、餅でもつくように杵やハンマーを持って来られ、頭を避けて体中を餅つきされて死ぬまで耕された一同。


「さて、面白く成って来たのう、次は何人来るか?」

「いくら阿呆の集団でも、そろそろ懐柔策で来るのでは?」


 それでも沖仲仕やとび職やら火消しの若い衆まで連れて来て恫喝。


「この野郎、もう許さねえ、生きてこの街を出られると思うなよっ」

「マヌケどもの命を全て闇の乙女に捧げる」


 今回も華麗に五十人斬り達成、集金や強姦迄は無かったのか、市民に始末されないで、母親が出て来て泣き叫ばれた。


「人殺しっ、息子が何をしたって言うんだっ」

「馬鹿な息子には無能な母親、お前の息子は強盗団ややくざ者と結託して、市民から金や命を奪ってきて成敗された」


 馬鹿の母親も成敗してニッコリ。


 流石に力技で掛かって来る者もいなくなり、爺やが言うとおり懐柔策で来た。


「街から荒くれ者を追い出して下さりありがとうございました。是非我が家に寄って残りの悪党どもも成敗してくださいませ」

「うむ、寄って行こう」


 これが用心棒とかイーストウッド主演の無許可コピーマカロニウエスタンなら、もう一つあるヤクザの家を亡ぼすとか、ヤクザの情婦にされているメキシコ人のおっかさんを逃がして、旦那と息子に引き合わせて金も持たせて逃がすが、誰がやったか発覚して袋叩き。


 ブロンソン主演のデスウィッシュシリーズ、バトルガンM16辺りなら両家を攻撃して内紛を起こさせ、数が減った所で粉砕。


 依頼してきた新聞社の社長とやらが偽物で、その回の恋人役も射殺され、M16のロケットランチャーで悪党を爆散。


「ささ、酒と料理でございます、沢山召し上がって下され」

「ほほう、毒殺して仕舞にしようとしたか」

「何っ?」


 酒を飲んでみて毒だと分かったが、そのまま飲み干す。


「儂らは不死王でな、殺しても死なんのだ、誰か儂らを殺してみてくれ」

「の、ノーライフキング……」


 バトルガンM16ではなく、高倉健さんが相棒で兄弟きょうでえと斬り込む唐獅子牡丹シリーズだったようで、防御力や防御魔法以外にも、刺されても斬られても二人とも無傷で、全員順番に華麗に斬り倒して行った。


 相棒で兄弟も長門裕之も藤山寛美も死んで脱落しなかったので、どうも桃太郎侍の系統の、何の罪もない御家人が毎週五十人は斬り殺される大殺陣おおだてが太秦で行われるみたいに、罪があるやくざ者達が一家全員で死んだ。


「さて、次は誰が来るかな?」


 若様が休憩している間に、爺やが全員の懐の物とか刀を回収してアイテムボックスへ、ついでに金庫も見付けて中身も全部回収した。


 この後迎えに来た敵の一家でも毒殺されそうになって、もう1ラウンド桃太郎侍で長崎犯科帳で破れ奉行。


 領主の兵団が来たので兵士全員を斬り捨てて、領主が悪の首魁だと判明したので屋敷に行って首チョンパ。


 近くの山にいた盗賊団と、街中に潜む強盗団も華麗に全員斬り倒して、ギルドに首を全部持ち込んだが、貴族の領主の首を出すとギルドが店ごと逃げた。


「ふむ、闇の乙女様も、一日にここまでの死体を捧げられても困るであろう」

「面白い」「続きが気になる」と思われましたら、是非ブックマーク登録をお願いします。


画面下に評価がありますので、評価して頂けるとポイントが入ります。


ランキングが上がる、感想を頂けるなど、とても励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ