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爆撃開始

 魔国軍先遣隊上空


 ついに魔国軍の上に竜騎士団が到着し、縮地を解除、速度そのまま。


 一応地形効果を使用して、山並みなどで姿を隠しながら後方から接敵。


 幸い敵の防空に上がっている竜騎士は、浮遊魔法と翼の羽ばたきだけで飛んでいるヒヨッコで、搭乗者の竜騎士も竜も加速すら使えない低レベル。


 合計五千体ほどの敵軍が谷状の隘路を長々と行進しているので、二千体ほどの足が速めの魔獣とテイマーを先頭に、千体ほどの屋外用大型ストーンゴーレム、少ない大型アイアンゴーレム、魔族の指揮官周辺にいる不死の魔物や、数少ないリッチや夜警用ヴァンパイア、最後尾に低速の魔国の人間の部隊とスケルトンとアンデッドの雑兵がいるので各機爆撃ポイントを設定する。


 今までこの先遣隊に勝てた人間国は存在せず、まずこの部隊に蹂躙されただけで、あらゆる砦と王城が陥落している。


「攻撃開始っ、蹂躙せよっ」


 赤玉に続いて黒玉投下、各小隊索敵しつつ絨毯爆撃。


 まず露払いに暗黒竜が突入し、竜魔術の十階梯魔法である轟雷を放つ。


 千体ほどいると思われる屋外用の大型ストーンゴーレム、もっと巨大なアイアンゴーレム、飛んでいる飛竜火竜数十羽には効果が無いが、後詰めにいるスケルトンやアンデッドの雑兵がジュール熱で焼き払われ、もう一撃先頭付近にいる魔獣の群れにも放つ。


『敵襲っ、上空に竜騎士、敵襲っ』

『暗黒竜だっ、敵に暗黒竜をテイムした馬鹿がいるっ』


 大混乱になった魔国軍だが、凄まじい滑空音を発して高速飛行している竜騎士は撃墜できず、通常のレベルの地上部隊も、ただ飛んでいるだけの竜騎士も、抗うすべがなかった。


「爆撃は火竜に任せ竜騎士は敵竜騎士を撃退せよっ」


 魔道具を使って各小隊の隊長に指示をするが、ここまで混乱した状況では通じる物も通じず、それでも訓練通りに制空権を取るために敵の飛竜や火竜を落とす。


「アイシクルランスッ」

「メガファイアアロー」


 撃墜のためならもっと強力な呪文を使用するはずだが、竜騎士同士の戦いなので敵の搭乗者のみを追尾型のマジックミサイルで攻撃。


 竜に対しては大怪我をさせず、指揮する者を失って降下してくれれば良いのだが、親友で相棒でもしくは番を倒されると、怒り狂って襲い掛かる竜もいて、それでも速度差が有り過ぎて追い付けない。



 今までは火竜でも上空からは地上攻撃ができず、降下してブレス攻撃を敢行するしかなかったが、今回から高度60程度まで下がると爆裂系の呪文が使えるので、八階梯九階梯の呪文を投下して行ける。


『大火爆』

『地獄炎』


 人間の魔法に換算すると、ハイエクスプロージョンやヘルトルネード辺りの竜魔術で爆撃される魔国軍。


 一小隊三騎、本日の編成では九小隊の竜騎士の編隊が爆撃コースに入り、最後尾のスケルトン周辺、可能ならば指揮官周辺でも爆撃、離脱前に魔獣とテイマー付近も爆撃してから旋回上昇して、もう一度最後尾から侵入する。


「弾着、確認」

「第二小隊、爆撃コースへ」


 次の小隊は飛行位置をずらして、砂煙で地上が確認できない所を避けて爆撃開始。


 敵竜騎士もほぼ壊滅したようなので、搭乗している騎士からも地上攻撃。


「ヘルトルネード」

『地獄炎』


 訓練通り右後方に騎士からの魔法、左前方に竜魔術を投弾、間に合えば指揮戦闘車両付近にも投弾、離脱前にもう一度投弾。


 テイマーの大半が衝撃波で死亡したか行動不能になり、正気に戻った魔獣達が、自分をこんな目に遭わせたのは周囲にいる魔族たちだと思い込み、ストーンゴーレムであろうが不死の兵団であろうが見境なく襲い掛かる。


 三小隊四小隊が通過すると、土煙が上がり過ぎて地上の状態は分からなくなったが飽和攻撃。


 その頃にはゴーレム系やリビングメイル系を使役していた魔法士も死んだのか、「前進」だけを命じていた隊列に異常をきたし、傾斜路を登って行こうとして転倒する者、どうにか生き残った幸運な兵士が、左右に分かれて傾斜路を登っていく所を踏み潰したり混乱の極み。


 夜警のヴァンパイアを移動させる簡易な棺も壊れて馬車の外に放り出され、土煙の中で影になる場所を探し続け、指揮戦闘車両に轢殺されたり、アイアンゴーレムに踏み潰されてから太陽光に当たって灰になったり、阿鼻叫喚の地獄。



 九小隊までが爆撃を終了して、失った位置エネルギーを回復するのに高度を上げ、山の向こうで再集結して再度爆撃の体制に入ると、生き残っていた司令部の魔族やリッチから、数少ないマジックミサイルが来訪した。


「敵対空攻撃感知、アンチマジックミサイル展開」

「デコイ投下、防御呪文善し、レジスト開始」


 追尾型の敵マジックミサイルにも、デコイや迎撃のマジックミサイルが発射され、カーチャに掛けて貰っていた竜魔術の防御呪文でも防御。


 これで敵司令部の実力が判明し、低レベル術者しかいないのが露呈した。


「再爆撃を必要と認む、各機第一小隊に続け」


 青玉、緑玉が投下され、再度攻撃開始の合図に従う。


「加速っ、加速っ」


 長大な旋回半径を使っている間も加速して侵攻、魔国軍隊列の後尾から再爆撃。


 多少砂煙は収まっていたが、敵方は高速で移動する飛行物体に対抗する手段はなく、傾斜路に逃げ散った者だけが爆撃を逃れられる。


『シャアアアッ!』


 最後の抵抗か、アイアンゴーレムの使役者は中に搭乗していたようで、各種爆撃を生き残り、腕の部分から鉄の弾丸を発射して来たが、竜側に掛けてあった防御呪文で弾いて無傷。


「おお、やべえやべえ、カーチャの防御呪文無かったら串刺しだ」


 以前なら竜にも抵抗力は無く、物理攻撃が通じていたが、現在は物理防御も魔法防御もある。


 最後尾は沈黙していたので、司令部の指揮戦闘車両を中心に爆撃し、その周りに配置されていたアイアンゴーレムも攻撃。


 離脱前に間に合えば、先頭付近にも爆破系の魔法を投下してから上昇。


 第七小隊まで爆撃すると、金属系の大型リザードの魔獣を指揮車両に利用していたのに直撃したらしく転倒擱座。


 中にいた指揮官らしき魔族が降車して、巨大化の魔法かスキルを使用して大型化、僅かな高レベル魔法と徒手空拳で反撃しだした。


「そのような物は当たらぬっ」


 対地攻撃用の爆破呪文や、風魔法の低レベル呪文を空に向けて放ち、追尾できるマジックミサイルも低威力で、撃墜に至る攻撃ができない。



「第三次攻撃の必要を認む、今回の標的は敵指揮官及び大型のアイアンゴーレム」


 攻撃が集中した指揮官と、稼働するアイアンゴーレムも直撃を受け、爆裂魔法の衝撃波で搭乗員で使役者は体中の穴から血を噴き出して死に、指揮官も地獄の業火で焼かれて沈黙させられた。


 攻撃目標が無くなったので、周囲の傾斜地に逃げた者にも爆撃、第三次攻撃が終了して距離を取って旋回していると、上空からでも動く者が発見できなくなったので攻撃終了。



「第四次攻撃の必要を認めず、各機降着、飛竜騎士団も陸戦隊を降下させよ。略奪と討伐証明の回収を許可する」

「イヤッホーーー!」


 今回も後方で督戦していた王家直属の飛竜隊は、竜騎士団勝利、魔国先遣隊壊滅の報告のため、略奪などの穢れた行為には参加せずにすっ飛んで帰った。


 火竜騎士団完勝、魔道具で竜騎士団駐屯地にも連絡され、さらに降着して略奪の許可も出た。


 討伐証明を売りに行ったり、これだけの規模の先遣隊なので給料や金も大量。


 両替屋は平面世界の月極グループ経営なので、魔国発行の金貨でも砕けていても一枚分の重量があれば、額面通りで取引してくれる。


 ノブレス・オブリージュにより、団長や上級貴族の者は略奪に参加せず、上空で接敵を探知しながら周回。貧乏男爵家の者は参加。


『ええ? 勝っちゃった、いいの?』


 昨夜火竜騎士と飛竜騎士全員にダリーシュ卿から、暗黒竜の皮鎧と皮ズボンにヘルメットにブーツ、頑丈で肘の上まである手甲と言うか手袋も、落としても呼べば飛んで帰って来る竜の鱗の剣まで下賜されたが、その返礼にも使われる。


 陸戦兵と言っても、高レベルになったついでに騎士やサムライにジョブチェンジした飼育員が、全員辞めて冒険者になろうとしたので、急遽各貴族家が騎士爵として雇用し従軍。


 こちらのオッサン共にも暗黒竜から、頭の天辺からつま先まで装備を下賜してやり、すぐに売りに行かない程度の物を渡してある。


 叙爵は後ほどになるが、今回の略奪で飼育員の生涯賃金を稼げる。


「降下、降下、降着っ、出ろっ」

「お世話んなりやしたっ」

「行くぞ野郎どもっ」


 飛竜に付けた籠から飛び降りて、元飼育員たちが我先にと略奪開始。


 まだ息がある魔物や魔獣にとどめを刺して行き、傾斜地で生き残っていた奴らも、例え武器を捨てて両手を上げて降伏しようとも問答無用で斬り倒す。


 竜騎士飛竜騎士なら騎士なのでプライドもあるので降伏した者まで殺さないが、冒険者レベルの飼育員にはそんな理屈は通用しない。


「死ね、糞ったれの魔族どもめっ」

「俺らの村も、こうやって皆殺しにするつもりだったろうが?」

「女子供まで殺されないだけありがたく思えっ」


 無力な飼育員その1ではなく、魔法まで使える騎士やサムライにして貰ったので、一般兵には無双するオッサン達。


 尚、信心が低すぎて敬虔さも皆無なので、聖騎士にはなれないし、知力やカリスマ性皆無なので侍大将も無理。


 若竜に燃やされたカイルのオッサンや霊安室にいた一同まで参加して、まだ息があった魔獣も倒して、金になりそうなのをアイテムボックスに入れる。


 人型で服も着ている奴は財布や装備を剥いで、指輪を外すのに指を切り落として丸裸で放置。


 重爆撃直下の鋼鉄の鉄火場だったので、鎧まで吹き飛んで死んでいるのが多数で、回収できる方が少ない。


 安全が確保されたようなので、平民の竜騎士も降着して飛竜騎士も参加、司令部で戦闘指揮車両のリザードの中で金庫を発見したので、それだけは全員で案分するため責任者が回収。



 巨大化した魔族指揮官の死骸、大型金属リザード、大型アイアンゴーレム10体ほど、千体近い術者を失ったり撃破された屋外用ストーンゴーレムは、誰もアイテムボックスに入れられなかったので、ダリーシュ卿が回収。


『まあこれは王国に献上して、修理し終わったら国中の砦と王都に配備だな』

「それがいい」

「全部旦那が持って行ってくれ」


 貰える物を貰って、良い物が出たらギルドの五掛けではなく、定価で引き取ってくれる気前も気風も良い男っぷりで、来た時と帰りには毎回「今日は俺の奢りだ」をやってくれた相手なので、誰も不平を言わない。


 竜騎士団の仕事なので、敵方の竜は討ち取らず、逃げ帰るならそれに任せた。


『おのれ、我がつがいを殺した奴は誰だ?』

『こいつの番を殺した騎士は誰かって言ってる、決闘を受けてやるか?』

「多分私だ、団長の隣で敵竜騎士だけを殺して回った」


 降下して来た火竜の言葉を暗黒竜が翻訳してやり、念話で火竜の番を殺した奴に名乗り出るように言うと、第一小隊の者が前に出た。


 レベル300程度の竜騎士と、レベル30程度の標準的な火竜のメス。


 対戦を受けて番と同じ場所に送ってやり、呪われて竜に騎乗できなくなっても仕方ないので戦うと、止めを刺す前に暗黒竜が割って入り、竜魔術の治療呪文まで掛けてやった。


『殺せっ、あいつがいない世界で生きてても仕方ないっ』

『今から番を返してやるよ』

『え?』


 火竜の番と思われる男から魂を抜き取り、メスの腹の中に入れてやる。


『ま、まさか?』

『そう、そのまさかだ』


 ちょっと奥の茂みに連れて行かれた火竜は、竜の掟的にはNGなのだが、暗黒竜にNTRされてヒーヒー言わされてしまい「やっぱり〇ンポには勝てなかったよ」された。


『さあ、これであんたの番は強い竜になって生き返る、大事に育ててやりな。間引く子は人間の竜騎士団か、竜騎士村のストナってオッサンに預けたら育ててくれる』

『ああ、ありがとう、ありがとう』


 公衆の面前で交尾されてしまった火竜のメスは、何故か暗黒竜に感謝しながら巣に戻って行った。


 数か月すると間引かれた子が二匹ほど、ピーちゃんポーちゃんみたいに竜騎士団に配達されてくる。


 やったね、たえちゃん、家族が増えるよ。



 回収できる物は全て回収し終わり「アイテムボックスがパンパンだぜ」になった一同は、亡骸を火葬することにして整列、まずは火竜のブレスで焼却開始。


 竜騎士も飛竜騎士も陸戦隊も敬礼で見送り、飛行中の隊員も敬礼で火葬される敵を見送った。


 最後に暗黒竜のブレスも追加され、食われた魂は平面世界経由で故郷に送られた。


「これにて本作戦を終了する、第一小隊より飛行、整列終わり次第帰投する」

「ヤーーーッ!」


 団長から火竜騎士への訓示が終わり、ダメ出しなどは帰投してから行う。


 当初は少なくとも数日間の爆撃を行い、駐屯地で待機して防衛していた部隊の第二次攻撃も必須と考えていた。


 最後に騎士団魔法師団歩兵師団交えての、平原戦による決戦が行われると予想していたが、第十階梯第九階梯魔法による重爆撃が成功し、メテオストライク使用で周辺の村に被害を出さず終了した。


 これも人類史上初の壮挙で、今まで魔国軍と対戦して籠城、多大な被害を出しながら撤退させた例はあっても、ほんの数時間の爆撃で魔国軍を壊滅させ、無傷の勝利で略奪まで行った例は存在しない。


 教本に載るレベルの戦闘で、バルチック艦隊に対する完全勝利に近いレベルの勝ち。


 あちらは日英同盟による英国艦隊による嫌がらせの連続で、港に寄れず補給もほぼ無しで病人だらけの状態なので勝てたが、こちらは純粋に練度の差とレベルの差での勝利。


 早くに引き上げさせた陸戦兵と飛竜部隊に続いて火竜部隊も撤収、上空で合流して加速、戦場跡をフライパスしてから、縮地魔法も併用して帰投した。



 魔国軍最前線、魔王座上の指揮戦闘車両内


「閣下、本国よりの通達であります、人間国に神聖騎士が出現し、各国、各種族の王に対して恭順の勧告が行われました」

「そのような者の出現はあり得ぬ、人間国からの欺瞞情報に過ぎぬ」

「しかしこれは冒険者ギルド経由の通告ですので、出現に関しては間違いありません」

「最低でも全権大使を送り、神聖騎士への忠誠を誓わなければ、神の敵として全種族からの攻撃を受けます」

「誕生したばかりと言えど、下級天使を使役する杖、神の王錫を持てば数千数万の撃退不可能な天使の軍団レギオンがやって来ます、ご決断をっ」


 いつになく気弱な重鎮を見るが、決まっている事項を曲げることなどできない。


「我らは魔族として生まれ落ちた瞬間から邪神を信仰する。ダークエルフも同じく、冥王が支配する冥界の住人も同じ、無様に宗旨替えしてまで生き残ろうと思う者は遠慮なく出て行け。故郷の家族まで迫害されぬよう一人残らず連れて、邪神からの全ての加護を失いスキルもレベルも捨て、今後善神に膝を屈して生きて行くがよい」

「そんな……」


 ギルドや両替屋は善神だけの物では無いので、交渉次第で取引は継続されるが、全ての都市に「神の雷」と呼ばれる兵器が黒雲に包まれて降下。


 剣や槍、金属製の武具を持つ者全てに落雷し、討伐指令を受けた竜族や巨人族までが離反して襲撃される。


 エルフにドワーフ、ホビットにオーガに獣人と言った種族も離反し、屈従していた人間族全てが反乱で革命を起こす。


 魔法の類が全く通用しない下級天使も降臨、物理攻撃もほぼ通じず、太陽の光までも使用し、城砦の住民全てが塩の柱にされた例も少なくない。


「奴等に神聖騎士が出現したなら、こちらにも必ず邪神騎士が出現するのだ。それまで街を守り抜け」


 いくら気合いだの根性だの言った所で、下級天使には絶対に勝てない。


 もし上級天使や女神像が出現すると、城砦の全てが空に浮かび、そのまま空の彼方に放逐された例まである。


 神罰とは絶対であり、地上に住む弱弱しい生き物如きに、神の決定を変更することはできない。


 そこの所を理解できない魔王は、周囲の重鎮や将軍に暗殺される方向で話が出来上がり、後はどの時点で決行して、どうやって弑し奉るか、その判断をしなければならない。


「陛下と言えども、あそこまで暗愚ならば、民のために立たねばならぬ」

「うむ、魔王弑逆となるが仕方あるまい」



 合意が得られた有志だけで弑逆について話し合われている最中、もう一つの速報が入った。


「先遣隊五千、敵地にたどり着く前に全滅。若干数の竜が帰還したものの、竜語を解する者が少なく、詳細は不明」

「なん、だと……?」


 敵方にそのような兵力は無く、天使が介在したとしか思えない。


 竜の証言で「敵、竜。 竜は、逃げて良い」以外は聞き取ることもできないので、竜が介在していて、敵方に恭順している暗黒竜の仕業ではないかと話されたが、単独では数時間で壊滅させるなど不可能で、全方向に逃亡した兵士や魔獣が生存していてもおかしくはない。


 現場から続報では、ほんの数時間以内に隘路で行進していた全兵士が、狭い空間で討ち取られていて、遺体の残骸と火葬された亡骸しか残っていない。


 特に指揮官や副官は不死なので、どれだけ攻撃されようが生き残るのが普通で、天使か白魔法で始末されたとしか考えられない。


 全魔獣の死骸、指揮戦闘車両のリザード、アイアンゴーレムやストーンゴーレムの残骸まで持ち去られるなど有り得ない。


 少数でも天使が介入し、天から降りて来る貨物船で残骸全てが持ち去られたと結論付けられた。


「やはり魔王様には死んで頂かなければなるまい」


 文官たちは聖剣も魔剣も持っていなくても、例え鉄パイプしか武器が無くても、この数万人がいる魔王軍本隊が天使に壊滅させられるよりは、どうにかして魔王を捕らえ、全権大使を送り込んで交渉しなくてはならない。

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