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炎竜出現

 歩兵師団に炎竜出現。


 この知らせは鳩や魔道具も使って、すぐに大公の耳にも入れられた。


「何をやっておるのだっ、あれだけ口を酸っぱくして命令しておいたものをっ」


 馬鹿でマヌケの指揮官が全部台無しにして、士官待遇で治療だけをさせる医師で聖人と、その助手として炎竜の娘を入隊させたのが、最下層のゴミとカスが戦場で土嚢や死体になるまでに、鬼軍曹が多少の調教をしていた最低の場所に放り込まれていた。


 食って行くこともできないスラムの中にいる本当のクズや、仲間殺しで冒険者ギルドすら追放されたゴミまで徴兵されている教育隊の新兵。


 美人を見るとすぐにどこかに連れ込んでレイプすることしか考えられない、猿と一緒に訓練された炎竜の娘。


 国王の勅令で禁止されている、炎竜の娘への暴力や虐待や罵倒が全部行われた。


 それを理解する知能すらない教官まで臭い口で罵り倒し、セクハラ発言し放題で身体を触りに行ったり、キスしようとして意図を見抜かれて首を飛ばされ、取り押さえて輪姦しようとしたクズは消えない炎で焼かれ、指揮官たちが現場を見に行った所で母親の炎竜を呼ばれた。


「おのれっ、儂のこの手で処刑してやりたいぐらいだっ」


 現在のステータスは、王族全員を飛竜に乗せて南にある冬宮に避難させ、上級貴族たちも家族を馬車に乗せるか自前の飛竜で全員避難。


 下級貴族は残って戦うよう命ずるが、炎竜に勝てる者など存在しないので逃亡する。


 市民を逃がすほどの余裕も猶予も無いので全員見捨てて、炎竜が王都を焼き尽くしている間に商家や準貴族の大店を逃がす。


 歩兵師団に対して怒り狂っているのなら、まず全滅するのは避けられない。


 駐屯地を焼くだけで帰ってくれるならまだしも、前回もほんの数十人の兵が失礼をしただけで王城の尖塔を全部壊されたので、怒りのレベルによっては王都直接侵攻も十分あり得る。


「今残してあるのは王都防衛の老兵と、教育隊の新兵程度、全員そこに残って死守を命じよ、奴らの責任だ、その場で死んでもらう」

「復唱します、歩兵師団は駐屯地死守」


 精兵はほぼ全て北の国境の砦に配備するため出陣済み、魔国軍に向けて派兵する準備を重ねて来たので逆に命が救えた。


 続いて周囲の駐屯地にいる、魔法師団や騎馬騎士団が持ちこたえてくれれば良いが、腰抜け貴族で腰掛け魔法士は逃亡する。


 騎士団が人間に対してどれだけ強かろうとも、自然災害で火山噴火や大地震を止められないのと同じく、絶対防御呪文を持っている炎竜には、弓矢やバリスタ程度では傷一つ付けられない。


 竜騎士団の火竜が竜同士で多少傷付けられたとしても、飛行中の竜にまでロックオンされて消えない炎を着火される相手なので勝ち目はない。


 魔法が使える火竜ならレジストできたが、全く魔法を知らないピュア過ぎる竜なので抗力がない。


 その間に冒険者や騎士爵などを総動員して王都前で死兵として当たらせ、王族と上級貴族だけでも逃げる時間を稼がせる。


 国としては完全に滅びるが、王族だけでも亡命して命脈を保ち、どこかの領地や都市が生き延びたなら、そこからお家再興の望みを残して復興する。


 今回の魔国侵攻にも一切反抗することはできなくなるが、その方が生き残れる手段になるのなら、右大臣でも恭順の使者として立てて無血降伏する。


「右大臣を牢から出して連れて来い、魔国への使者として交渉を再開させるのだ、或いは奴なら国を救えるかも知れぬ」

「はっ、右大臣をお連れします」


 国が残っても炎竜の娘を罰することなど不可能で、魔法やブレスを封じて、死体の山を築いてどうにかして取り押さえて牢に入れた所で、その都市がまた親竜に焼かれて消えるだけ。


 自衛隊も近代兵器も一切存在しない状態で、ゴジラとかガメラに侵攻されるのと同じ。


 右大臣や左大臣や辺境伯のような売国奴でも、市民や都市を守ろうとした者とも違い、ただ自分の権力を行使したがり、国を滅亡の危機に陥れたクズは、もし生き残れたとしても国家反逆罪で滅殺される。


「勇者とダリーシュ卿に連絡は付くか?」

「はい、監視は付いております」


 もし炎竜に勝てるものがいるとすれば、竜の試練で炎竜の夫と戦い、消えない炎への耐性もあり、一度勝ったことがある勇者。


 もう一人、妹の竜の試練の際、本当の父親である暗黒竜と戦って殺し、今代の暗黒竜の称号を持つダリーシュ卿。


 間引かれずに育った兄弟にその称号を譲ってはいるが、兄?と適当に戦って無気力相撲で負けた貴乃花みたいな存在なので、あらゆる竜魔術を行使できるダリーシュ卿の方が番付では強いとされている。


 父親の脳を食って奪った絶対防御呪文も、一子相伝の呪法や外法も持っているので、こちらも炎竜の炎に耐性があって焼かれない。


 巣にいる兄?の方は、絶対防御呪文も何も持っていない変則構成。


「では勇者とダリーシュ卿に、炎竜討伐を依頼せよ」

「はっ!」



 その頃暗黒竜は、妹の小さい片翼の竜にも人化の術を教え、王都へ引っ越して家族が全員そろって住める家か、人間の長男から三男と次女が一緒に住めなくても、竜騎士団に預けている象サイズ以上の弟妹だけでも一緒に暮らせる屋敷を探しに、不動産屋同伴で王都デート中。


『お~、ここなんか良いんじゃない? 若竜になって今より大きくなっても入れるし、人化してたら上でも住めるし、教会入った奴らも土日ぐらい集まれるっしょ』


 三階建ての巨大な屋敷を見て、大型飛竜も入れる寝床に駐機場、玄関ホールやダンスホールまで完備、ここに決めて買ってしまおうとする暗黒竜。


 周囲では「あの女誰?」「ダリーシュが女と家探してるっ」「泥棒猫」と修羅場が展開されているが、地味で貧相なチビっ子が人化した妹竜とは思われず、一緒に住む屋敷を探していると思われている。


『こんな高そうな所だめ、貴族みたいな生活させたらみんなバラバラになる』

『貴族みたいじゃなくて、みんな貴族にされるからいいんだよ、夜会に呼ぶんだ』


 そこで王都にいる暗黒竜を監視している一団から、歩兵師団駐屯地に炎竜が出現したのが伝えられた。


「ダリーシュ様……」

「え~? あのオバチャンまた来たの? ベルの奴、危なくなってないんだけどなあ?」


 妹センサーでは全然窮地に陥っておらず、楽しんで殺しをやっていたぐらいで、魔女と一緒で「それ以上殺すな」ぐらい言っても良かったが、十人も死んでいないので放置プレイ。


 まあ王国の使者が、泣いて跪いて懇願するので出動する。



 冒険者ギルド


 勇者の方は宴会になったギルドで、ウォッカのハッピー割を飲まされ、ツマミも腹一杯食べさせられ、一旦お開きになった後にスーパー銭湯で入浴もして、暖房が効いた部屋でシャツイチでパンイチになり、「ふがふが、もう食べられないよ、グーーグーー」で、毛布一枚被って大の字で雑魚寝して妹も幼竜子竜も就寝中。


 上空から監視していた幼竜達の母竜も、ギルドのスーパー銭湯裏に降着して窓から覗いて、幼竜二匹は腹一杯になって風呂にまで入らせて貰い、茹で上がってテカテカになって、口から蒸気吹きながら野生を失って大の字で寝ているピーちゃんポーちゃんを見て号泣していた。


 トリーも「酩酊して正教会に挨拶に行くわけにもいかんな、明日にしよう」と言って、併設されている売春宿へ力士や護衛を伴って直行。


 話が分かるジジイの主君は、カウンターで力士や執事や護衛兵士の分まで全部支払ってやり、自分は「14歳ぐらいで金髪縦ロール、やせ型貧乳でry」と注文して、力士の方も「赤毛短髪でチビッコでド貧乳、やせ形で骨盤だけ大きくry」と注文して、まんまクリソツの嬢がプリントアウトされ、お楽しみの最中である。


 入室して来た嬢は貴族風衣装を着て、急遽ヘアアイロンで縦ロール加工されたような、雑な枝毛だらけの艶の無い髪と、一度も人に命令したことがない貧乏そうな娘が「わ、我を指名するとは不敬なり、控えよ」と言って姉上プレイ開始。


 力士の方もまんま竜騎士団の制服を着た嬢が「わ、我こそは今代の勇者なり」と言われて、どちらもエリザベス一世女王陛下プレイでも始まるかと思えば、ベッドに連れて行って寝かせた途端「「堪忍して下せえ旦那様っ、おら、お客を取らされるのは初めてですだっ」」と号泣したのでとても優しくしてやり、「「儂(私)が家族の面倒も見てやろう、小さな家でも買ってやるから、そこで儂(私)の子を産んで、一生安らかに暮らすが良い」」と言ってやり、姉上プレイと勇者殿プレイを実行中とは大公に報告できなかった。



 竜騎士団


 出動命令が出て竜舎から竜を出し、滑走路まで歩かせている間に飼育員が上に乗って、慌ただしく鞍やベルトを取り付けている一同。


 滑走路付近では竜騎士が集合させられ、師団長から搭乗前の訓示が行われている。


「王家より勅命が出た。歩兵師団内に炎竜出現。飛竜騎士隊は王城に入り、逃げ遅れた王家の方や王族の皆さんを飛竜に搭乗させて冬宮まで退避。火竜騎士団は全機出撃、炎竜を討伐せよっ」


 飛竜騎士は生き残れる可能性が高いが、火竜騎士は全員死亡の死亡フラグが立った。


 ドゥームに出て来るVAILみたいに、見えている間はロックオンされて金色の炎が点火して、壁に隠れないと爆破される敵。


 飛んでいようとどうしようと、射程内に入ると炎竜から見えている限り消えない炎を着火されて墜落する。


 最初から燃えている竜に火竜のブレスは通用しないし、レベル99竜騎士の七階梯呪文でも寝言同然。


 炎竜の絶対防御呪文でも、勇者が言うにはタコ殴りを繰り返したり、第十階梯レベルの魔法をぶつけ続けると、防御呪文がダメージを受けたり、炎竜より高いレベルと魔力を持つ者が唱える強力な呪文なら貫通する可能性もあるが、そんな人類は存在しない。


「炎竜の射程は約二百メートル、その距離には絶対に近付くなっ、速度が命だ、各人加速魔法で周回し魔法攻撃を当て続けよ、その間に私と副官、十二小隊小隊長による十階梯魔法で攻撃する、小天体が奴の頭上に堕ちるまで足止めをするのだっ」

「「「「「「「「「「ヤーーーッ!」」」」」」」」」」


 レベル250程度まで格上げして貰っていた三名が、メテオストライクまで使えるようになっていたので、数回攻撃を敢行する。


 本日偶然、魔法師団にも超越者になった魔法士が数名いて、メテオストライク系統の魔法なら物理で貫通するかも知れないが、飛んで逃げられると当たりはしない。


 出現からの経過時間を考えると、もう歩兵師団は壊滅していると思われるので、騎士団とか超人の冒険者が間に合えば、そこで死ぬ覚悟を済ませて、複数のメテオストライクの爆心地で炎竜を足止めして一緒に爆散する。


 現有兵力ならそれ以外に勝つ手段が存在しない。


 騎士団魔法師団出撃、竜騎士団出撃の命も下ったが、勝てるような相手では無いので、水杯で別れを告げてから盃を投げ「靖国で逢おう」的な挨拶をしたり、ワインを一杯やって「プロージット!」と言ってグラスを叩き付けて、死出の旅立ちを祝った。



 ギルド併設売春宿


 大人の遊技場で1ラウンド程終了した頃、お母さんプレイを楽しみ終わった執事がドアを叩いた。


「トリニクレス様、歩兵師団に炎竜が出現しました。どうやら例の炎竜の娘が窮地に陥り、ベルを鳴らして母竜を呼んだと思われます」

「うむ、出動するとしよう」


 自分の相手をした娘を身受けしてやり、力士の方も身受けして連れ帰る気になったようなので、執事に命じて王都に買ってある愛人用の別宅にでも、二人共匿ってやることにした。


 姉と勇者には絶対に見付かってはならないので、その事だけは厳重に命じた。


「執事よ、長年の忠義に報い、お主の「ママ」も身受けする事とした、三名を連れて別宅に参れ。これは家の者、特に姉上にだけは絶対に発覚してはならんぞ? 上手くやれば褒美にお主も若返らせてやる」

「ははー、有難き幸せ」


 執事用にプリントアウトされた、母親クリソツで話し方や声までクリソツで、料理の味までクリソツな、ベテラン売春婦?設定で処女?の生体アンドロイドは、今夜の仕事を終え次第、40超えの高齢を理由に売春宿を追い出されて、侯爵家の周囲をうろついている所でバッタリ再開して保護され、母親の処女性にこだわるはずがない、もっと年上の執事がママ扱いして養うストーリーが続くはずだったが、忠義を買う事にしたトリーが身受けしてやった。


 他の衛士や護衛の兵士も「口減らしに売られて行った妹や姉、憬れていた幼馴染と売春宿でバッタリ再会プレイ」をして「兄ちゃん(弟)久しぶりだねえ、でも金払ったんだから妹(姉)でも一回ヤっとく?」と聞かれ、泣きながら生でヤった者とはそれっきり、やらないで話し合い、身受けするように決めた者には安く下げ渡すような話もあったが、以後この話とは関係が無いので割愛する。


 トリーも力士も、勇者が炎竜に負けるとは思いもしていないので、その後の始末の方が気になり、今から酒を飲まされて寝ている勇者を起こす方が大問題だと思っている。



 魔の森


 王都周辺にある魔法師団では、暗黒竜と勇者に借りた「奇跡の指輪」二個を使って、経験値千倍の効果を得るために「魔の森まで出張して」他の冒険者を締め出した上で、魔獣を魔法で始末して行き、森の中でドッカンドッカンやっていた。


「師団本部より念話っ、歩兵師団に炎竜出現の報告ありっ、直ちに出動して炎竜討伐の命が下されましたっ!」

「炎竜、だと?」


 師団長以下主なメンバーはレベル100を超え、十階梯魔法を覚えられずに悔しい思いをした者も超越者で超人となり、ノーマルモードクリアボーナスとしてコキュートスアイシングの魔法を覚えていたが、そんな物では炎竜を凍らせることなどできない。


「各人エクスフライにて移動、歩兵師団上空より攻撃を敢行する」


 十階梯の究極呪文、メテオストライクなら炎竜討伐も夢ではないので、魔法師団は無謀な炎竜討伐の任を受けて自殺しに行った。



 スーパー銭湯仮眠所


 女湯の仮眠所にトリーと兄竜が入って来たのでキャーキャー(////)叫ばれて、逃げ惑う女が多くいたが、まだグーグー寝ている勇者と妹達を見付けた。


 幼竜は子ども扱いなのでオスもいたがキニシナイ。


 勇者の方は、シャツイチパンイチで大股開きの大の字で寝ていたので、毛布が掛かっていなければ丸出しで「大変なことになっちゃったよ」オジサンが出動する。


「グーーーグーーーッ」


 タップリ食って飲まされたので、血糖値も上がってほぼ昏睡状態。


 五時間の眠りに入っているようで、ヒロインがやってはいけない系統の顔をして、白目剥いて叩いても起きない。


「ダメダコリャ」

「コクーココカキクカクロレク(ここは王子様のキスで)」


 他の護衛が三女の起床に成功したようなので、トリーが話し掛けてみた。


「勇者、いや、お姉さんをどうにかして起こして欲しい、家ではどうやっている? もし起こせれば君にも「誠意」を進呈しよう」

「あ~い」


 三女は寝ぼけ眼でノロノロと姉の横に行き、気合と根性と腰と体重が入ったサッカーボールキックを、姉のどてっ腹目掛けて蹴り込んだ。


「ぐへえっ!」


 今回も絶対防御呪文は開かず、三女の真心?が籠った蹴りだったので、勇者も目覚めた。


「何しよるんだクソガキがっ」


 毛布のお陰で蹴られても丸出しにならなかったが、取組中にまわしが外れた場合は負けになる。


「只今の決まり手は、丸出し、丸出し」とは放送されないが相撲的には負けで、お嫁に行けなくなる寸前で助かった。


「ヤダ、男の人がこんなにいるのに、おら裸(////)」


 一応羞恥心はあるようなので養父の家長としては安心したが、勇者がここまで無防備で良いのかとは思った。


「歩兵師団に炎竜の母親が出現した。君の妹か弟に何かあったのだろう。王家からは勇者とダリーシュ卿に炎竜討伐の勅令が出た。竜騎士団にも他の師団にも同様の命が下ったので彼らが全滅する前に対処してくれ、直ちに出動して貰いたい」


 炎竜、と指定はあったが親とも娘とも言われていない。下手をすると安全保障上問題があるなら、娘の方にも討伐指令が出ている。


「へえ、分かりやした」


 言葉のニュアンスを理解したのか、勇者も少し顔色を変えてから脱衣場のロッカーに向かった。

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