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月極グループが運営する冒険者ギルド

 ここの冒険者ギルドも15歳で成人すると登録できるようになる。


 ゴランノスポンサー社ぐらいの規模と経営力と、ダイソンスフィア建造とか時間移動能力まである魔法同然の科学力なので、ギルドカードの偽造防止技術とか登録の経緯も、DNA登録とか魂の判定まである科学が結集された物品。


 魔道具であらゆる物を鑑定し、無限の買取金貨が出て来る取引所で解体屋でもある。


 黒龍の剣でもオリハルコンの剣でも斬れない魔獣の皮とキンニクでも、ウォータージェットカッターの圧力を上げれば真っ二つ。


 休憩所にはラウンジがあり、会議や宴会の個室も借りられる上にフードコートも喫茶店もカラオケもあり、ポーカーやカードゲームや麻雀を楽しめる簡易な酒場も、ダーツバーもビリヤード場も卓球もピンボールまであり、スーパー銭湯と大きいコインロッカーと雑魚寝の仮眠所も、簡易宿泊所も売春宿まで近くに併設されている夢の遊技場。


 大人のお風呂屋さんでデッブデブのバケモノとか超ブサイクが出てくると萎えたり、嬢が入室すると「チェーーーーンジッ!」とか合体ロボが変形するレベルの掛け声が聞けるので、ロボや生体アンドロイドの超美人でスタイル最高で良い匂いがするのが常駐したり、身受けでロボやアンドロイドが売られたりする。


 身体を売るしか脳がないような頭悪い女でも、外見を改造して脂肪吸引も骨格改造もして綺麗にして「これが…… 私?」みたいな韓国の整形番組になって、冒険者から結婚を申し込まれて感動のエンディングを迎えることもあったりする。


 でも子供は元のブサイクそっくりになる。


 民間に任せると科学力とか冶金技術とか施工技術や設備が悪すぎるので、平面世界が管理する月極グループが運営していて、京都のコンビニみたいな地味な建物と内装にしているが、地球にあった全種類の酒と料理も楽しめる。


 紙製のグッとポイジョッキと、自販機のタンクから出て来る謎の汁と製造元不明の合成酒と、三次元プリンタで出される格安品のツマミだが、街中のどんなシェフが頑張ってもここまでの味は出せず、酒造に人生を賭けた人物が作った酒よりも良い物が出る。


 さらにギルドでだけ売られている「幸せ」とかハッピーと呼ばれる飲み物は、酔いもせず依存性も無く、月曜の朝の死体みたいな状態でも二日酔いでも、目覚めのコーヒー的に起き抜けにプシュっとやってキュッと飲むと、クエストの現場到着までにはシャキシャキにカクセイしてしまう、レッドブルと眠眠打破同時飲みするよりもヤバい飲料。


 それでも金星辺りで開発された、生身の人類最後に出た飲み物なので、カフェインみたいな副作用とか肉体へのダメージが一切ない。


 あえて言うと各種不調や精神的ストレスがすべて解消する。


 竜騎士村のような物々交換寸前の、ハイジが住む山の麓のデルフリ村レベルの貧乏な場所とは全くの異世界。


 ここまでの科学力があっても「宇宙兵ブルース」に出て来る、原子を拡大して船体を巨大化させて、目的地に接岸すると原子を縮小して元に戻して到着する「尺取り虫航法」だけは実現できない。



 冒険者ギルド

 まず執事や護衛が乗った馬車が先行してギルドに到着し、若い執事が受付にすっ飛んで行って先触れを出し、勇者来場と先代侯爵様来場を知らせ、可能ならギルドマスターの対応を求めた。


 さらに受け付け前で後ろ向いて休めの体制で、駅頭訓練するぐらいの大声を出してこう言った。


「伝令っ、これよりクローリア侯爵家先代当主、トリニクレス様が来場なさるっ、控えよっ! 更に今代勇者様も来場され冒険者登録をなさるので御無礼が無いようにっ」


 進撃のピクシス司令みたいに、城壁の上から全兵士に聞こえるような大声で「注もぉ~~く」と叫んだので、何事かと思う冒険者が多かったが、またクソ貴族来場なのでヘラヘラ笑って待った。


 エリア88に出て来るような腕っこきの傭兵達で、アフリカ編に出て来る一癖も二癖もありそうな陸戦のベテランが、ナイフの刃とかペロペロして待機していた。


 最期は子供とか身を挺して守って死ぬ、荒野の七人のチャールズブロンソンみたいな子煩悩なのだが、初出の登場シーンは顔に斜線入っていて、悪い顔して一行の来場を待った。


「分かったな? M級以上は出すんじゃないぞ」

「へえ」


 入って来たのが竜騎士団の制服を着たお子様二人だったので笑いが起こり、定番のセリフも聞こえた。


「何だよ、貴族様って言うから偉そうなオッサンかと思ったら、ちっちゃいお子様じゃねえかよ、ギャハハハハ」

「家でママのオッパイ吸ってろや」

「腐ったガキまで一緒かよっ、もっと乳やケツがデカクなったら相手してやるぜっ」


 その後ろから闘気とかオーラによる物か、身長が5~10メートルあるように見える巨人が、扉や入り口をメリメリ言わせて身体を捻じ込んで入って来たので笑いが収まった。


 それでもガラの悪い冒険者が数人で道を塞いで絡んで来ようとしたが、雷電為衛門みたいな力士がポケットから鉄貨を出して、親指と人差し指で摘まんで冒険者に見せた。


「何だ? コイン曲げでもしようってのか? そんなもん俺でも出来るぜ」


 本当は薄くなって脆い部分しか曲げられない冒険者が、イキって言い返した。


 為衛門クンは錆も傷も無いのを確認させた鉄貨を両手の指先で掴むと、無言のまま鬼のような指力と表情で、小さすぎる鉄板をむしり取るようにして左右に引き千切るのを、何の手品でも奇術でも無い力技なのを目の前で見せ付けてやり、破片を両手から二回に分けて床に落として「次はお前の番だ」と目で語ってやった。


「あ、ああ……」

「そんな、鉄貨が紙みたいに……」


 数人の冒険者は、膝から下が産まれたての子鹿みたいになって、膝がガクガク笑ってしまい、涙目のままどうにかして後ろに下がって道を開く以外の行為が出来なくなった。


「あれ、番付表に乗ってる十両じゃないか? 初場所の取り組みで見た事がある」

「関取だ、てっぽう一発であの世まで吹き飛ばされる」


 壁に横向いたまま貼り付けられて、ヒエログリフとか絵文字になりたくない人物は、数メートルの間を取って攻撃範囲から離れ、エドモンド本田みたいな百列張り手とかベアハッグを食らわないように、自分の意志に反して足が勝手に後ろに下がらせてくれた。



 もしこれが天之手力男神あめのたぢからおのかみなら、7300年前に鬼界カルデラが噴火した後、天照大神あまてらすおおみかみが岩戸の向こうに隠れられたので、隙間が空いた時に岩戸を投げた伝説通り、九州南端から一度大気圏を突破して長野県とか奈良県とか兵庫県まで巨大な噴石が飛び、今も天岩戸神社が各地に存在するように、レベル90ぐらいの高レベル冒険者なら千キロ以上投げ飛ばされたり、何なら第一宇宙速度を超えて宇宙の彼方にオサラバする羽目になるので、誰も近寄ろうとはしなかった。


 この世界は、地上にシグマバリヤーが張り巡らされているガルビオンな世界で、高度150メートル以上は飛行禁止のオーガスな世界なので、禁止領域以上を超えて飛ぶと上からレーザーとかフェーザーでガンガン撃たれ、追尾型の光子魚雷がすっ飛んで行って、TNT火薬では表現できない火力なのでヒロシマ型原爆の何個分かで語られる爆裂をして、それでも消えないと砲台からマイクロブラックホールを撃ち込まれて消滅させられる。



 まるでモーセが海を渡るように道を開いた力士は、無人の野を行くように受付までの道を歩いて主君を案内した。


 この力士も昔はブイブイ言わせていたヤンキー思考の奴なので、どっかの天上天下の主人公みたいに、ロリババアの部長に飛ばされた後で「木刀でぶっ飛ばされてからはヒトメボレよぉっ!」な感じで勇者にKOIしちゃってるので、カーチャの前ではとても紳士。


 背が低い人向けのカウンター前のギルドの受付嬢は、2メートル以内に接近されると必ず妊娠させられてしまうような男臭い力士に近付かれ、1メートル以内に入られると腕の挙動だけで一瞬でミンチにされ、もっと近付かれるとオーラだけで殺されるのを理解して死を覚悟した。


「お嬢さん、こちら順番待ち宜しいですかな?」


 先程の鉄貨を裂く時の鬼の表情が怖すぎて失禁した受付嬢だが、どうにか意識と正気を保って、まるで菩薩の如き笑顔で語りかけて来た力士に、泣き出しそうな笑顔と言うか、泣いている笑顔を返した。


「はい、問題ございません」


 受付前にいた少年少女は、腰を抜かして抱き合って泣いていたり、手が震えてしまってペンが握れなくなって、今日は字を書くのも不可能になったので、順番を譲られて自動的に最前列になった。


「さあ、こちらにどうぞ」

「うむ、大儀であった」


 トリーも力士の威圧で示威行動に満足し、一言も発さず暴力を振るう事すらなく、受付ホールにいる全員を制圧したのに感心した。


 そこからは自分のギルドカード更新書類を記入しながら、ギルドマスターでも出てくるのを待った。


「更新でございますね? まず鑑定機の上に手を置いて下さい。御芳名、トリニクレス・クローリア様、68歳っ? 職業が竜騎士、現在のレベルが152っ? 第八階梯までの魔法が使用可っ? 以上、間違いございませんでしょうか?」

「うむ、間違いないぞ、年齢まで合っておる」

「「「おおっ」」」


 レベル100超えの超越者など普通存在しないはずが、今朝から超人になった貴族が多数ギルドカードの更新に訪れ、外見と年齢が全く一致しない人物が多かったので、身体は子供、中身はジジイの68歳でも、レベル150でも余り驚かなくなった受付嬢。


 ギルドにある鑑定機が絶対なので、間違っているとすれば世界が間違っている。


 次にカーチャも鑑定され、冒険者登録をする。


「初登録ですね? まず鑑定機の上に手を置いて下さい。はい結構です、お名前がカーチャ・クローリア様、15歳、職業が勇者ぁっ?、失礼しました。現在のレベルが1240っ! 単独ドラゴンスレイヤーの称号、回数九回っ? パーティーでのドラゴンスレイヤー回数38回っ? 竜魔術を第十二階梯まで使用可ぁっ! 失礼しました。特記事項、絶対防御呪文、聖剣の所持者? 神竜を倒せし者、エイシェントドラゴンの天命を受けし者? 以上、間違いございませんでしょうか?」

「へえ、そんなとこですだ」


 受付嬢のリアクションが良く、メダマドコーのAAみたいな眼球発射を繰り返してくれて、最後には三行ぐらい使って目玉を発射して爆発する方のリアクションまでしてくれたので、リアクション芸人ではないかと感心した。


「本物の勇者だ……」

「うっ、うううっ」


 クズでカスの冒険者の中にも、勇者物語を読んで感動した者がいたのか、冒険者ルールではこの世の絶対基準である鑑定機が発した、神竜を倒せし者でエイシェントドラゴンの天命を受けし者、絶対防御呪文を授かって聖剣の所持者になった、絵物語と同じ本物の勇者を見て泣いている者までいた。


 これもポリコレなのか、主人公は地味な善人オッサンでも、ゴブリンを殺すしか仕事を受けない者でも、スローライフして第三王女ぐらいとイチャイチャして妹勇者と修羅場になる話でも、勇者はビキニアーマーでも着てるような美少女にしなければならない法則でお約束があるので女勇者。


 さらにポリコレで、洋ゲーみたいに女キャラはジャガイモみたいなブサイクすぎるアバターかゴリラ女でないといけないし、妖精みたいに美人のエルフは禁止で、全部真っ赤な目で吊り目のバケモンみたいな奴じゃないと、フェミからの苦情で回収騒ぎになるのでブサイク勇者。


 ブサイク大統領みたいなのだと、障碍者差別にされるので普通のブサイクで、アトピーとか皮膚病とか表面から見える各種病気も見せてはいけないので不可、欠損系の場合は逆に美形にしないといけない。


 ついでに契約竜のエドモンドも登録するが、名前はエドモンドでも百列張り手とベアハッグするキャラでは無いので、意外性を狙う時でないと相撲の取り組みはしない。


「初登録ですね?(////) まず鑑定機の上に手を置いて下さい(////)。はい結構です(////)、お名前がエドモンド・クローリア様(////)、15歳、種族がドラゴン~~っ!」


 余りにも美形すぎる兄竜を見て顔を赤らめ続けた受付嬢だったが、流石に相手が竜だと分かると素っ頓狂な声を出して驚いた。


 この国では氷竜と暗黒竜以来の竜の冒険者登録、あと十数年すると暗黒竜の落とし種で御落胤で異母兄弟のドラゴニュートが順次登録に来るが、それまでは竜人口?は少ないまま。


「おい、あのガ…… いや少年、ドラゴンだとよ」

「カワイイ……(////)」


 ここにも羽生君?にジェンダーを破壊されたり、ヒストリアに変装していたアルミンを捕まえた奴みたいに「オジサン大変なことになっちゃったんだよ」な人物が多数出た。


「クリユーコココ?」

「え? はい、続けさせていただきます(////)、現在のレベルが150(////) ドラゴンスレイヤーの称号(////)、竜魔術を第十二階梯まで使用可(////)、特記事項、絶対防御呪文、聖剣の所持者? 神竜を倒せし者、エイシェントドラゴンの天命を受けし者?(////) 以上、間違いございませんでしょうか?(////)」

「コリリ、クカカココ」


 人間と話すことなど無いので、人語は話せない設定のまま受付嬢は素通り。カーチャと同一存在なので竜魔術は上限まで使え、聖剣を振るう事すらできる。


「この後「一応」試験官と対戦して頂いて、冒険者としてやって行けるか採用試験もあります……」


 全く不要な新人二人だが、形式なので試験はある。


「時間が掛かりそうなので、先に鑑定品を出して置け、これでギルドへの貢献度が上がる。脅威度Mまでだぞ?」

「へい」


 買取鑑定カウンターで、お約束の凄いモンスター山積み芸をやる。


「魔獣の脅威度を書いた物があれば見せてくれ」

「はい」


 鑑定カウンターで一覧表を見せられた勇者は、Mクラスを出すものだと思って、書いてある順番に出して行った。


「え~? ダイヤモンドマンティス? エクスキューショナーベアー? キリングサーペント? デストルネードリザード、ハンギングオーガ、ムーミ〇トロール……」


 兄竜の方も協力して、一覧表のMの後ろ側から出して積み上げて行った。


『ビッグバンフロッグ、似たり草食ドラゴン、ターミネーターボア(蛇)、ヘルロードタランチュラ……』


 お約束で鑑定員が椅子から落ちて「ヒェージョバババ」をして、複数の受付嬢が泡を吹いたり失神する芸を見せてくれたので満足した勇者。


「もう良い、やめよ」

「フェッ?」


 鑑定カウンターの受付嬢数人と鑑定士が倒れ「死んだか? 地獄を見て指一本動かせまい」状態になったので、トリーが止めた。


 多分余裕でSランク。暗黒竜みたいに樽で金貨を貰える。


 尚、15歳以下は登録も買い取りもしていないので、長男次男三男魔女は誰かを介さないと鑑定してもらえない。


 交代で出て来た鑑定士は、カウンターに乗せられた魔獣の数々を見せられ、素晴らしい死骸にヒトメボレしてコシヒカリしてユメピカリ(動詞)した。


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