表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/142

黒歴史

 士官食堂


 騎士団長と勇者の決闘が終わり、三男の行く末が話し合われる辺りで、士官食堂の入り口まで走って来た看護師が泣き叫んだ。


「聖女様っ、聖人様っ、救いを求めてきた者が沢山待っておりますっ、お早くお出で下さいっ」


 言うだけ言って逃げ出し、沢山いる兵士に取り押さえられないように走ったが、貴族の怒りを買わなかったのか捕まらずに済んだ。


「そんじゃあ、ちょっと治療してきますだ。え~と騎士団には?」


 従軍できるのは三男しか残っていなかったので、弟には一応騎士団もオススメしてみる。


「オメ、教会に籠らされて出られないのと、騎士団行くのとどっちがいい?」


 もう騎士団長とはステゴロ(素手で喧嘩する)をした上に「タイマン張ったらマブダチ」というヤンキー理論で門番の神竜も炎竜氷竜もマブダチなのと、武器の競り市では沢山「誠意」を見せて貰って、後日金貨と商品を交換して貰わなければならないので、弟を売る。


「あ~、食いもんが多い方」


 そこで竜騎士団の僚機である平民や、正規隊員の仲間達も話に加わった。


「教会なんかやめとけ、精進料理の上に聖人は五穀立ちだぞ、肉は食えんし麦のパスタもパンも禁止だ」

「その上ホモのジジイが大勢いて、僧侶なんて大抵ホモだ、奴らはホモで小児性愛者の集まりだと思った方がいい、やめとけ」

「あいつらは「精神を高めるため」とか言って阿片使ってるぞ、聖人なんてなったら、阿片漬けにされて頭イカれちまうぞ、やめとけ」


 やたら教会の内部、それも男だらけの修道院側の内部事情に詳しい「やめとけ親父」が続出した。


 もしかしないでも竜騎士団員は魔法の才能があった平民で、子供の頃に初期治療呪文にも目覚めてしまい、地元の教会から通報されて、聖人見習いとして貴族の養子にもならず、正教会本部に「YOU来ちゃいなよ」と言われて連れて行かれ、才能鑑定後に聖人見習いとして勤務。


 もうその後はどこかのジャニさんの事務所みたいに、大僧正とか主管とか修道院長のエロい人のお世話係に指名されて、どっかのアルミンがヒストリアに変装して捕まった時みたいに「大変なことになっちゃったよ」オジサンが大勢出たらしい。


 次にはGOヒ〇ミみたいにしゃぶられてしゃぶらされ、ついに「アッーーーー!」と歌わされて、おケツの処女?を卒業させられるハメになってホモセックスの被害に遭い、売れっ子の時に北海道まで逃げて「こんなのが続くなら俺はここで死ぬ」と言い出して、仕方なく話し合いと説得が行われ、通常退所してしまえば芸能界から永遠に干されるのが決まっている事務所で、例外としてバーニングに移籍して芸能活動を続たりしたらしい。


 タノ〇ン三人もスケート履いてる奴らも少〇隊も全員被害に遭って、退所後は破産したり脳出血で車いす生活になったりホモ被害の暴露本を出版したり、ガラスの少年がイタズラされていろんな行為もされて砕け散って鬱になった模様。


 ジュニアは全員しゃぶられて被害に遭うのが分かっているのに、母親や姉が勝手に写真を送って応募してしまい、現竜騎士隊員の家族も合意の上で息子を売り渡してでも入所させてデビューさせるような地獄絵図が展開されたらしく、やっぱりGOヒ〇ミみたいに逃げ出した。


 最終的にどっかのフルメタのマオ姐さんみたいに結婚させられるのが嫌でウェディングドレスのまま空軍の親父の敵である海兵隊募集事務所に駆け込んだように、お使いに出された時に王都にある平民でも入れる竜騎士団募集事務所に法服のまま逃げ込んで、その場で採用試験を受けて攻撃魔法と治療魔法が使えるので即採用決定、保護されて今の地位にあるらしい数人。


 他にもエロい人が阿片漬けになって、パイプ吸ってバッチリキマっちゃって、森〇総理の息子みたいに「空だって飛べるぞ」とか9階から「アイキャンフライ」したり、コンビニに車ごとエクストリーム入店したりするのをマリア様とかイエス様と一緒に見ていた。


 阿片でシャキシャキになっているのを抑えるためにマリファナのようなダウナー系のドラッグで整えるのを教えられたり、ガンギマリで椅子の上で動かなくなって死んだようになっている大僧正や修道院長を見付け、年上の聖人見習いに報告しても、いつもの事なので平手打ちでビシビシ叩いて起こしてレイプ被害の仕返しをしているのを見たりしたので、こんな僧侶好み直球ド真ん中の幼児が教会に入るのは決してオススメできない稲〇メンバーみたいなのとか地デジ化君とか慎〇ママ。


 当時もウリセンだっただけで、ホモに転向したりはしていないらしい。


 新選組とか修道士とか男所帯で男ばかりだと、自然に男色が流行ってしまい「士道不覚後」で処罰されないので、男同士の恋の花が咲き誇って、恋愛の縺れで刃傷沙汰になるのが普通だが、竜騎士団では流行していない。らしい。


 教会から逃げたと聞いて親父や家族が金をせびりに来た時は、どっかのルーデル君みたいに親父に殴りかかってマウントして「俺がジジイのチ〇ポしゃぶるのがどれだけ上手くなったか教えてやろうかっ?」とか「ケツの振り方とか締め方を修道士全員から褒められるようになったぜっ」とか泣きながら親兄弟と絶縁した隊士が多くいる、らしい。


「あ~~~~」

「肉もパンも食えないなんて嫌だ」


 姉の方は隊員たちの泣き顔から何かを察して言い分が理解できたようで、今回はメスガキが分からされたが、弟の方は食い物関連しか分からなかった。


「オメエは騎士団長と話してろ、ねえちゃんはちょっと治療してくる」


 ゴールドセイントみたいに光の速さで駆けて行って、呼び出しに来た看護師も追い抜いて治療院前まで行って治療開始。


 範囲治療を掛けて大半を黙らせ、クマに食われた娘を抱えて泣き叫んでいる親父とか、病気の母親がグッタリしている横で泣き叫んでいる娘とか、顔半分剥がれて血を流し続けてる冒険者とか、症状も一切聞かずに問答無用で天使を召喚する呪文を連発して治し、病人と家族も何が起ったか分からないうちに治され、そのまま士官食堂に帰って行った。(1分)


「ちょっくら失礼しました」


 便所に行く時間より手早く治療を済ませて戻って来た勇者。


 こんな事をすると瞬天殺の宗次郎キュンみたいに、すぐに草鞋が駄目になったり靴の耐久力が終わって破壊されるが、これも冒険の旅の途中で渡されたマジックアイテムのブーツで、耐久力は抜群な上に速度増加の加護もあり、シューマッハのベンツのCMとかメンインブラックみたいにトンネルとか迷宮の壁とか走って天井を縮地しながら駆け巡れる靴で、落とし穴のトラップでも落下しない加護まであり、強制転移トラップとかも効かない神話級のアイテム。


 他の兄弟姉妹も姉のお古で似たようなのを履いている。


「どうかね? 騎士団に来れば歓迎する」


 歩兵のようにひたすら走らされるわけでもなく、貴族のコネ入社も多いのでヌルい腰掛け場所、ガチムチの重装歩兵と一日千里を駆ける騎馬軍団だらけの実力主義の職場でもなく、何か騎馬の才能があればやっていける。


「竜に乗ってもいいんですか?」


 竜を騎馬にすると本来竜騎士団決定だが、チョ〇ボみたいに飛行しないよう躾けた竜なら騎馬騎士団になるかもしれない。


 今の所、子象サイズの竜がペアなので、馬や騎獣が発狂して逃げ惑うような事態にはならず、小さいうちから慣らして行けばどうにかなるかも知れない。


「うむ、騎馬の持ち込みも可だ」


 貴族なら乗り慣れている愛馬と一緒に入隊するのが普通。


 たった10歳の幼児が行く場所ではないが、じっくり育てて経験値も上がれば、馬にも乗れて出世できる。


 そこでゲス勇者があることに気付いて発言した。


「あの、馬の練習をさせるぐらいなら行けますけんど、こいつ専用に馬をやったり騎獣を宛がうと、竜が嫉妬して食い殺しますんでやめて下せえ。せめてオスにしといてやると何とか……」


 長男次男三男はメスの竜を相棒に選んだので、三男に牝馬なんか与えた日には初日に食い殺される。


 オスの馬とも三匹でオトモダチになった後で男同士の友情で乗って、メス竜に「やあねえ、男同士の友情って反則よね、間に割り込めないじゃない」と言わせるのは特別に許可される、かも知れない。


「…………」


 騎士団長達もそこまでの事件になると困るので発言に困った。


 もし新入りで平民だと、貴族が嫌う馬を洗う作業とかブラッシングだとか蹄と蹄鉄の管理とか、馬蹄の仕事をさせられているのをヤンデレの竜に見られると刺される。


 まず恋敵で泥棒馬?を殺傷してから浮気を咎められて噛まれる。


 ヤンデレに唯一有効と言われる「逆切れ」で対抗して、文句を言う竜のメスを一発二発シバキ上げてから「馬にも乗れねえんじゃ騎士団なんかやってらんねえんだよ、女なら家で飯作ってるか家の事しとけやっ」と言って女の財布から金を抜き取って「それ、今月の家賃と食費」と泣かれても蹴り倒して出て行き、平気でギャンブルに行くか飲みに行くようなクズでないとヤンデレメンヘラリスカ竜女は扱えない。


 自分への気を引くために浮気しまくったり、男の独身時代の貯金や遺産を使い込んだり、FXで貯金全部溶かして借金作って責められるとリスカして泣き叫んだり、車の中でかかっていた曲を聞いて「気まぐれ〇レンジロード」の主題歌と「ダー〇ィーペア」の主題歌を、両方中原めいこの曲だから混同してしまい、「あのプリキュアみたいなの」と言っても、ロシアンルーレットじゃないので途中から旦那の指摘が正しいのに気付いて、高速道路の上なのに「降ろしてーーーー! もういいから降ろしてーーーっ!」と子供の前で泣き叫ぶような基地〇は、DVして調教する以外の手段が無い。


 そこで鑑定士が三男も三女も鑑定し、全員有り得ない高レベルなのを告げた。


「あの、この子達レベル400とか300の竜戦士です……」


「「「「「「???」」」」」」


 今回はナンダッテーではなく、全員イミワカンナイ状態で首を傾げた。


「はあ、みんな赤ん坊の時から姉竜に背負われて山まで散歩して、幼竜に仕留めさせる「生餌」集めたり、手加減できないのはその場で肉にして帰ってるんで、子供の頃からそのぐらいで、外に出かける時は「連れてって」と言うんで、長老エイシェントドラゴンの試練にも連れて行ってますんで、なんて言うんですか? こいつら全員「勇者パーティーの一員?」って奴でさあ」

「「「「「ナ、ナンダッテーーーーーッ!」」」」」(AA略)


 話は聞いた、人類は滅亡する(AA略)


「そうか」


 寡黙な騎士団長はそれだけで納得してくれた。


「儂と戦ってみてくれ」


 それでも基本方針は変わらないようで、次男と三男に決闘を申し込んだ。


「俺、殴り合いはあんまり……」


 こちらも基本行動は変わらず、ステゴロとか光り物での切った張ったは嫌いで、決闘は拒否した。


「ああ、魔法で行けるよう教えといてやる」


 さっきの決闘場まで移動する間、次男に竜魔術を低レベルから六階梯まで教え、決闘の時には人にも向けられるようにした。


 三男に教えるのは嫌だったが、身を守る程度の低レベル魔法は教え、この際完全治療呪文も教えて置き、二人にも騎士団が見せてくれた「誠意」を分配して、掌に金貨二枚づつ捩じり込んだ。


「おお、金貨だ」

「俺、昔の金貨以外持ったことねえのに二枚も」

「んでまあ、騎士団長様には接待として負けてやるぐらいの「誠意」を示せ。こんぐらいでかんべんしといてやるだ」


 即席の魔法戦士と、治療もできる量産型の最果てじゃない聖騎士パラディンが完成した。


「ん? これ使っとくか?」


 貴族に売り口が決まっているG色の剣を差し出したが、各人獲物は決まっているらしく断られた。


「俺、盾と麻痺棒ぐらいしか使わねえぞ」


 まるで刃物を使うのを禁止されている僧侶職か、どこかの盾の勇者みたいな次男。


 それでも竜の巣でもらった盾なので、まともな品ではない。


 三段警棒みたいな携帯しやすい武器も、どこかのレイズナーの搭乗者みたいに「殺さなければいい」みたいな殴り殺せる系統のトンファーとか三段警棒で、周囲の騎士全員麻痺させられるぐらいの代物。


「俺の相棒はこれだ」


 三男も長男から下げ渡された中二病丸出しの漆黒の装備を、変身バンクが出来るぐらいの勢いで蒸着したり瞬着した。


 二千匹の竜の英霊とかが入ってそうな、ある意味呪われた装備で、グダグ〇フェアリーズで黒装備の3DCGが動いているのに声優のアドリブでセリフを入れる収録で「聖衣よりも軽く、丈夫な、サープリスッ!」とかセリフを入れると、収録スタジオでもドッカンドッカン笑いが取れて、視聴者からもドッカンドッカン笑いを盗んだので売り上げも爆発して二期三期と作られたような、冥闘士の三巨頭が着ているようなサープリス似の黒装備。


 長男と三男は呪いのアイテムを自分で装備しておいて、定期的に右手や左手を押さえて「出るなっ、出るんじゃない、俺の中にいる暗黒竜よっ」をやらなければならない個人的ノルマもあるので、「暗黒邪炎極死冥界破」みたいなフィニッシュブローを時々放出しないと、右手や左手や精神を闇の暴竜に食われてしまう設定もあり、「力が欲しいか?」みたいな系統の囁きをする脳内オトモダチとかイマジナリーフレンズとか人工精霊タルパまで抱えて会話する病人なので、この場で披露すると中二病を患っていた騎士達が黒歴史を思い出して大ダメージを受けてタヒぬ。


 ちなみに炎竜から貰った赤装備に着換えた長男は、どこかの最強のポーンみたいなオッパイ聖人である。


「来い」


 既に騎士団長がスタンバイして、誰かに借りた騎士団支給の鉄剣も構えていた。


 まず力技担当の三男が出て、恥ずかしい儀式を開始する。


「さあ、出現を許可するッ、俺の右腕に潜む暗黒竜よッ!」


 いつも長男がやっていたように右腕を高く掲げ、黒い稲光とか出しながら右腕を暗黒竜の犠牲に捧げて、現世で自由に暴れるのを許可し、黒い竜のような闘気が腕と肩を覆って行き、肩まで占領して主人である三男を浸食汚染し始める。


「ふふっ、こっちは準備完了だぜ」


 浸食されている右腕を押さえて苦しい表情をして、真っ青な顔や冷や汗までかいて苦痛を表現する三男。


「「「「「「「「「「ぎゃあああああああっ!」」」」」」」」」」


 勇者に同行する暗黒騎士に憧れていた、自分の十年前とか二十年前を見てしまった騎士達がクリティカルヒットを食らって、ゼントラーディ軍兵士みたいなエコーが掛かった悲鳴を上げてタヒんだ。


 それ以外の者も鳥肌物の苦痛を受け「さぶいぼ」が全身に出て、頭を抱えて転がったり、またヒーヒー泣いて幼児退行して「ママー」とか叫び始めた。


 騎士団長にも黒歴史があり、設定ノートとか前世の仲間達の設定とか、大洪水前の大都市で今は海の底に消えている聖都で、女神アテナとかオーディンとか海王とか冥界王の使徒となったり、四人の巫女たちを守る黄道二十八宿の戦士として、悠久の時を超えて戦う戦士だった設定を思い出した。


 さらにムーみたいな雑誌か掲示板に「前世の記憶を持つ聖戦士を募集」とか「失われた聖都サレンディールの記憶がある方は連絡ください」とか「姫騎士で大聖女を守る聖戦士だった勇者集合」みたいな大事故で大火傷を盛大にやらかしてしまっていた過去を思い出し、敵方の暗黒闘士だったと名乗る男からから手紙が来てしまい、いつか仲間を集めたら決闘するような約束まで交わしていて、どうやら現在の副官がその暗黒闘士だと言った男らしく、平騎士だった頃に戦って夢を叶えていたのも思い出した。


 精神とかSAN値をガリガリ削り取られ、精神崩壊の一歩派手前まで送り込まれ、ここに騎士団は壊滅した。

「面白い」「続きが気になる」と思われましたら、是非ブックマーク登録をお願いします。


画面下に評価がありますので、評価して頂けるとポイントが入ります。


ランキングが上がる、感想を頂けるなど、とても励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ