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わたし達、冒険者始めます  作者: 遠ノ守
第一章 ここはどこ!?
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7 冒険者登録      前編  


 水掘みずぼりにかかったね橋をわたり、見た目よりも厚い市壁に開いた通路を抜けると、内側の門の先は、右手が騎士団、左が術士団の施設になっている。術士団の向こうが商業ギルドで、騎士団の向こうが冒険者ギルド、この四つの施設で囲むようにして東門前広場ができ上がっていた。

 教えてもらったとおりで、迷いようがない配置だ。

 屋台なども出てほど良く賑やかで活気がある。


 市中に入り、盾は背負って左手を空けた。


 そんな広場を横目に眺めながら、俺たちは石と、コンクリートとはすこし違うような謎建材でできた三階建ての建物の前にやってきた。

 冒険者ギルドである。


 大きな両開きの扉が何枚も並んだ入口を入ると、左手は打合せや食事ができる区画になっていて、もう酒の入っている人もいる。

 右手はカウンターが連なる受付になっていて、どこかの市役所の前広間エントランスホールといったおもむき

 一番奥に人の並んでいない受付係がいたので、俺たちはそこに向かった。


「ようこそ冒険者組合(ギルド)へ。本日はどのようなご用件でしたでしょうか」


 美人なお嬢さん…というのは少し失礼かな? といった年頃の女性が話しかけてきた。

 俺たちの格好(血塗ちまみれ)を考えれば、大した胆力たんりょくの持ち主と言えるのだろう。流石さすがは冒険者ギルドの受付嬢だ。

 それともこの程度は珍しくないのかな?


「冒険者登録をお願いします。二人とも」

「かしこまりました。組合(ギルド)についての詳しい説明は必要でしょうか」


 お願いしますと答えると、三人でカウンターを回り込んで少し奥にある仕切り(ブース)へと移動した。

 椅子が汚れるのが気になったので、椅子に手拭てぬぐいを敷いて腰をかけると、そこには市壁門にもあった箱が置かれていた。


「改めまして、ようこそお越しくださいました。私は冒険者組合(ギルド)、クワン神国タルサ支部、受付のルーシーと申します。よろしくお願いします。

 まず冒険者登録について説明します。

 成人の儀や洗礼で、それらがなくとも入市審査でご覧になったでしょうが、ここにありますのは身上鑑定器ステータスチェッカーです。これで名前・年齢・性別・階梯レベル技能スキル状態ステータスを読み取ります。

 犯罪歴があっても贖罪しょくざいがお済みであれば冒険者登録できますが、お済みでない場合は登録に制限がかかることがございます……」

 などなど、はじめの説明を受けたあと、ふたたび身上鑑定器ステータスチェッカーを使った。



名前ネーム】  タツヤ アツモリ

年齢エイジ】  27

性別セックス】  男

階梯レベル】  5

技能スキル】  収納ストレージ

      地図作成マッピング

      遮断インターセプト

状態ステータス】  雑魚狩りの達人 流され人 ミユキの兄



名前ネーム】  ルナ サハシ

年齢エイジ】  18

性別セックス】  女

階梯レベル】  5

技能スキル】  収納ストレージ

      地図作成マッピング

      流体操作ハイドロコントロール

状態ステータス】  雑魚狩りの達人 流され人 ミユキの友



 ほお、【階梯レベル】と【技能スキル】なんていう項目も出ている。市壁門の鑑定器よりも高性能なんだな。

 ここへ来るまでいろいろ倒したせいか、【階梯レベル】が5に上がっている。見知らぬスキルもあるな。強さや素早さなんて能力値パラメーターは結局ないのか、まあそうゲームのようにはなっていないよね。

 門での【称号ステータス】が【状態ステータス】変わっている。

 大差ないっちゃないんだが。


「犯罪歴はありませんから、冒険者登録は問題なくできます。

 すばらしいですね。お二人揃って収納ストレージ技能スキルをお持ちですか、しかも地図作成マッピングまで。

 これはご相談なのですが、収納ストレージを使った輸送専任冒険者を目指しませんか? 冒険者組合(ギルド)は国をまたぐ組織ですから、その利点を生かして長距離輸送業務も取り扱っております。

 収納ストレージやその下位の整理箱アイテムボックス技能スキルを持つ冒険者が、騎乗して拠点間を結びますので、獣車よりも速く、もともと冒険者なので戦闘力も機動力もあって安全で、冒険者ギルドの主力事業のひとつなんですよ」


 スカウトされてしまった。


 話を聞くと整理箱アイテムボックスのスキル持ちならそこそこ居るらしく、身につける品、つまり武器や防具などの装備品扱いになる物のみ収納できる人を最低ランクとして、その上位に魔獣由来の品をアイテムとして収納できる人がいる。

 収納ストレージはその上位互換スキルで、無生物なら容量などの条件が許す限りなんでも詰め込め、体積と重さ(たぶん質量のことだろう)と、人によっては状態変化も無効にできるスキルだという。


 便利極まりない収納ストレージスキルのおかげで、馬車などの車両は大量の物資か騎乗できない人や動物を生きたまま運んだり、貴族の移動、近場の乗合馬車くらいでしか使われないのだそうだ。

 そういや馬車じゃなくて、ジュウシャと言ってたな。獣車か?


 俺たちの収納ストレージが実際どこまで有用かは、調べてみないと分からないが、上位スキルの収納ストレージである時点で相当有望らしい。

 育成コースに入れば、教習中も給料が出るのでお得ですよと言われたが、幸い金に困っているわけではないので、話に乗る利点メリットは少ない。

 ただ騎乗には、こちらでもゲームと同じくレベル20くらいが必要だそうで、まずはレベル上げが必要なところは、ゲームと変らないようだ。

 レベルが低いと騎獣きじゅうめられるんだってさ。ショボン。


 そのため勧誘スカウトには、普通に冒険者活動をしながらレベルを上げ、レベル20が近くなったときに返事をすると答えておいた。




また明日

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