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毎日宴  作者: はい
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今日から一人暮らし!

※気分によって作品の長さがかなり違います。

ご注意ください。

あ~...死にそうだぁ...人生クソだぁ...死にてぇ...


冬の寒い気温の中スーツ姿の一人の男性が暗い夜の中をふらふらと歩いている


その表情は死に際かと言わんばかりの絶望に満ちたもn....

いや、とても笑顔だ...それはもう満面の笑み、この世で一番輝かしいんではないかと疑ってしまうくらいの笑顔で満ちているものだった。


ただ、彼は楽しいから笑っているわけではない。

彼は絶望に陥れば陥るほど笑顔になるタイプだ、恐怖を感じると狂ったように笑ったりするタイプだろう。



何故彼がそんな表情を浮かべているのかは、彼の住んでいるアパートに原因はあった。




-第一章- 一人暮らしは悪くない...と思いたい



セミが五月蠅くなる頃、一人の男性が電車で眠っていた。

季節は夏、クーリッシュが無茶苦茶おいしくなる季節である。


ふと男性が目を覚ますと丁度電車のアナウンスが流れ始めた、眠気が覚めない所為かだるそうに荷物を持ち席から立ちあがる。



「次は、終点、近鉄奈良駅です。」


.....ついに親の元を離れて俺はのんびり暮らせるんだ...ついにディスコードで通話してても親に文句を言われない生活が手に入るんだ。


男性はそんな些細なことでうれし涙を流しながら階段を上がり改札へ向かう。

ピ〇チュウが描かれた長財布を取り出し中からきっぷを取り出す。



きっぷには大阪難波と書いてある、彼は元々大阪に住んでいたらしいのだが家の隣は不良の溜まり場となっており、とてもじゃないが平穏とは言えない暮らしを送っていたという。


学生時代は....いや、今も大学生だがそんな事はどうでもいいんだ。

俺がまだ中学生だったころ、とある奇妙の冒険な漫画を見てちっとばかし不良にいいイメージを持ったんだ、興味本位で話しかけたらそいつらテロリストだったみたいで誘拐されたのは悪い記憶だ。



ちなみに誘拐された時に俺のじいちゃんが突撃してきてテロリストどもを柔道の手技、足技を駆使して倒した。

突撃してきたじいちゃんを見て俺は「流石に赤帯は格が違った」と目を輝かせて言い放った。


ちなみにその後滅茶苦茶怒られた。

まぁ...もうじいちゃんも寿命で死んでしまったんだけどな...


「....あのー...さっさと通って頂けませんか?」


「あっ...すいません。」


今は休日の土曜日、しかも夏休み中ということもあって駅はかなり賑わっていた。

そんな中、改札の目の前で立ち止まりながら思い出に浸っている男性.....あっこれは当然駅員さんに注意されまs「あの、だから早く通ってください。」


改札にきっぷを通し「すいませんでした...」と謝り階段へ向かっていく自分...我ながらなかなかに恥ずかしいことをしてしまった...反省しなくては...反省しなくては...


男はそんな事を思いながらタクシー乗り場へと向かう。

運転手さんに場所を伝えながらなんとか目的地のアパートたどり着いた。


...ここか、思ってたより綺麗だな、写真で見た時はもっとボロボロだった気がするんだが。

アパートの綺麗さに少し圧倒されてると大家さんらしきおじいさんが駆け寄ってきた。


「遅いぞ、時間の乱れは心の乱れ、毎日一時間前行動を気を付けろ。」


....この人豪〇みたいな人だな。

じいちゃんと同じ感じのオーラ解き放ってるわ、間違いなくこの人は強い....喧嘩売らないようにしよう。


「ははは...ちょっと道に迷ってしまいましてね。」


「来る前にちゃんと道確認しないからだ....しかしお前...」

「ん?」

「なんだかトランプとか武器にして戦いそうな顔してるよな(笑)」



!?.....

こいつ...週刊シ〇ンプ漫画を読んでいるな!しかもあの過負荷の台詞を持ってくるとは...意外だ、持ってくるにしてもこいつは前期生徒会長から台詞も持ってきた方が明らかに声と合いそうなのにあえて最凶の過負荷から台詞をとってくるなんて...できる!


「あ、すいませんが私はシ〇ンプより週刊マ〇ジン派なので。」


「なにぃぃぃぃ!こんな過負荷みたいな顔してる奴がシャンプ読んでないのか!?」


「それ偏見ですよ!!!そもそも過負荷の人にもマカジン読んでる人くらいいるでしょ!!!」

「いや居ない、間違いなく居ない、過負荷の人にシャンプネタは絶対的にウケる」


このおじいさん...見た目に関して結構マンガ好きだぞ...

これはこれからの対応を考える必要があるな....


「大家さん、貴方そうやって入居者に毎回シャンプを読ませようとしてるでしょ、相手も困ってるしそのくらいにしといてあげて」

謎の女性はそう大家さんに言いながら二階から飛び降りた。


...こいつ..ヤクザか!?

主人公がそう思うのも無理はない、赤髪に顔に傷跡、背中に刀 (多分偽物)を持っている女がいきなり目の前に現れたのだから。



「誰がヤクザだ、切られたいの?」

「やっぱりヤクザじゃないか!」


てかこの人今心読んだよね!?まさか...エスパーとかか?


「知らないの?暴力団組員は心理学が取れるのよ?」


「まさかのクトゥルフ神話!?それは意外...」


....って


「何も発言してないのに心理学で判るわけないじゃないですか!危うく騙されるところでした。」


「そうね、じゃあ顔に出てると言えば判るかしら?」



「あ!なるほど!いやぁ...お恥ずかしい、私すぐに顔に出るもんで。」


「ははは、大家さんこいつ切っていい?」



「銃刀法違反で通報するよ?」

「あ~~~~!!!それだけはだめぇぇぇぇ!!!」


なんなんだこのアパートの住人たちは。

全く...


「...まともなのは僕だけか!」


「「いやそれはない」」



うーん見事に否定された。

そんなおかしい要素出した覚えないんだけどなぁ...



「いやあんたは存在自体おかしいから安心して、あ、ついでにあんたここの住人について少し考えたでしょ?ついでに教えといてあげるわ。」


「...やっぱお前エスパーだろ。」


「現在このアパートには6人が住んでてあんたを含め7人になるわけね。」

華麗にスルーされた...俺の話はどうでもいいということか。

心の中でそう嘆くが気にせず目の前の彼女は説明を進めていく。


「でも今アパートにいるのはあんた含め3人ね、他の人は仕事とかで今出張中、この時期に帰ってこないのは珍しいけど。」


「へぇ...皆さん忙しいんですね。」


「私が暴力団組員って事嘘だからね?」


やっぱりこの子...原因は判らないが確実に心を読んでいる。

...こんな怖い女と一緒にアパートなんてごめんだぞ。


「お話し中失礼するが、先にお主の部屋を教えておくぞ、荷物はさっきなんか届いたから部屋に入れといてやった、感謝しろ。」


「あっ、それはご丁寧にありがとうございます。」


では中を失礼しまして....

「...本当に俺達三人なんですよね?このアパートにいるのは。」


「...?嘘なんて言って私達になんの得があるの?」

...嘘を言ってる顔じゃないな、真面目に知らなさそうだ。

まぁ心読んでるならこれくらいわかるだろ、疑ってすまなかった。


「そうですよねぇ...大家さん、俺が来る前この部屋に誰か入りませんでしたか?」



「儂の娘がお主の布団を勝手に引いて寝とるが問題でもあったかの?」

原因こっちか!!!というかなんで人の部屋勝手に娘寝かせてるんだよ!!

刀持った女はいるわ、筋肉もりもりマッチョマンのジ〇ンプ購読者いるしこのアパートは一体どうなってるんだ!


「問題しかないわ!あんた人の布団で勝手に娘を休ませるとか正気か!?やっぱりまともなのは僕だけじゃないか!」



「まぁまぁ落ち着け、娘もお主の荷物を運ぶのを手伝ってくれたんじゃ、少しくらい休ませてやってもいいだろう?...儂の部屋はとてもじゃないが危なくて連れていけないし、この不良娘に至っては部屋がにゃんにゃんワールドだから儂の娘を休められる場所がここしかなかったのじゃ、許してはくれんかの?」


「...それならば...まぁいいでしょう。」


今日の俺は紳士的だ、運がよかったな。


....なんて一度は言ってみたいよなぁ!!ここで言えそうだけど刀を持った女に筋肉もりもりマッチョマンのおじいさん相手に喧嘩を売るような発言なんて言えるわけないだろ...ていうかそもそもこの環境に適応してる俺もかなりの変人なんじゃ....



「では儂も失礼するとするかの。」


「...(まぁ娘と俺を二人きりにさせるわけにはいかんよな、親として心配だよな)」


「さて、こやつはどんな〇〇同人を持っているのか。」



「やっぱ出てけ!!!人のもんかってに漁ってんじゃねぇ!」


全く油断も隙もないじいさんだ。

俺はじいさんを追い出し、部屋に入った。



しかしこのアパートで俺やっていけるのかねぇ...

おいおい、またこいつ黒歴史量産してるよ...馬鹿は反省しないって本当ですね。


アパート系の物語には詳しくないけどテンプレ通りに進められたらいいと思います。

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