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ほとんど短編になる予定です
真っ赤な夕陽が部屋を赤く染めていく。まるで、熟れきった柿みたいな色でバカに綺麗だナァと思った。
僕は素っ裸だった。
何だって素っ裸でこんなことを考えているのだろうか?
簡単な話だ。だって、僕は悩んでいるから。
悲しいかな、今の僕にはこうやって素っ裸でいるぐらいしか、この腹のそこから湧き上がる感覚に抗うすべは無い。
どうも狂ってしまったのかもしれない。
全ては二日前に遡る。その時の僕は今と同じように夕陽に染まっていく部屋で、夕飯前の漠然とした時間を過していた。その時は、まだ夕陽の色の美しさも感じずに・・・
突如として、僕は判然と悟ったのだった。或いは宇宙の意思だったのかもしれない。僕は電気炊飯器が一個の知性を持った生き物であることを知ったのだった。
僕は読んでいた雑誌を放り投げて、あまりの感動に叫びだしたかった。
でも、叫ぶとこの狭いアパートでは近所迷惑になるので辞めた。
すごく久しぶりに投稿しました。
シュールなものに仮託してちょっと近況を整理しないと生きていくこともままならない気分なのでとりあえずリハビリがてら書きますので懲りずに読んでみてください。
止まっている話も少しずつ進めていく予定です。
そちらもよろしく。