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魔法なんてないさ

「あれ?」

午前7時、ベッドから起き上がりスマートフォンを手に不思議がっている柊磨

「全然通知来てない」

おかしい…これでも共有フレンドは多いほうだ

「てか、TL(タイムライン)のコメントおかしくね?こんなコメ投稿した覚えないぞ…?」


『就職活動で、ワイバーン航空運送会社に来てるけどすげぇなここ!ワイバーンかっけぇ!いつもライトノベル届けてくれてありがとう!感謝』(画像あり)


『魔導大学のオープンキャンパスなう!やっぱ魔法すげぇ!!かっこいい!ちゃんと許可とって撮影してます!!興奮が止まらねぇ…』(動画あり)


「なにこれ!全く見覚えがないけど!でもすげぇなこれ!!」

柊磨のTLは見慣れないコメントばかり、しかし画像や動画はまるで合成やCGを使ったような見事な物だった

「どういうこっちゃ…」

どうやら頭の中は理解に追いついてない

「木刀の素振りでもするか…」

柊磨は毎朝している木刀の素振りをしている

理由は健康的だから、そしてかっこいいからである。

「ふっ!はっ!てりゃっ!!」

「必殺!空絶朱雀(くうぜつすざく)!!!」

「うーん・・・もっと足捻った方がいいかな…」

いつか異世界に行けた時に勇者になれるように毎日、剣術の練習をしている

「そろそろ、新しい型考えるかぁ…最近動画にアップロードしてないからなぁ」

「おはよぉ・・・」

「ん?あぁ…夏花姉か、おはよ」

「毎度毎度思ってるんだけど素振りの時叫んでるあれご近所さんに迷惑だから控えめでお願いね、昨日苦情来たから」

「ごめんごめん、素振りしてるとなんか興奮しちゃうんだよね」

この女性、伊勢(いせ) 夏花(なつか)、俺のふたつ上の姉で剣道の基本を教えてくれた人だ。

ちなみに彼氏もいる。

「久々にお姉ちゃんと1本やらない?」

「え?いいの?」

「うん」

「でも、条件ね私が勝ったら今日の晩ご飯作るのよろしく!」

「よし、その勝負のった!」

夏花姉は剣道の大会でも毎回ベスト3に入るほどの実力のある人だ

もちろん勝てた事がない

だが、夏花姉と試合が好きだ

「ルールね、3分間で相手の背中に3本入れたほうの勝ち」

「3本って多くない?しかも背中って…1本も取れる気がしないんだけど…」

「大丈夫!大丈夫!最近、柊磨は太刀筋良くなってるし相手の動きよく見てたら立ち回りぐらいならちょちょいのちょいよ」

「簡単に言うね…」

「あ、そうそう」

「なんです?」

「魔法の使用はありにしよっか…」

ん?今なんて?聞き間違い?

「なんて行ったの?」

「だから、魔法の使用はありにしよっかって…」

馬鹿にしてんのか?

「うん、わかった…ありにしよう」

「よしっ…じゃあ始めよっか!」

きっと冗談だろう…だが剣道で冗談を言う人ではない…きっと本気を出すだけだ

そう、魔法なんてないさ

2人は木刀を構えお互いの剣先をじっと見つめる

「んじゃあ…始めるよ・・・・・・開始!!」

夏花姉の合図と共に動く、俺は1歩後ろに下がり夏花姉が寄ってきたところを左から後ろに回り込んで1本取るつもりでいた…んだよ

いないんだよ…いつの間にか夏花姉が

「え?」

ザッ

後から芝生を踏んだ音がした・・・

途端背中に何かが当たった感触がした。

「は?」

俺は咄嗟に前に勢いよくステップをする

「なんだ!!?」

「柊磨さぁ…最近カウンター系の型練習してないでしょ?半年前くらいはこのくらい反応できてたじゃんさ」

いやいやいや、無理無理!!そんな動き見たことないって!!

「魔法使わないの??」

「はあぁ!?魔法なんか使えたことないしあるわけないだろ!!」

「何言ってんの?高校で習ったでしょ?」

「はああああ!どこのラノベだよ!」

高校で魔法を習うって・・・どこのラノベだよ…

「柊磨・・・・あんた病院行ったほうがいいんじゃない?お姉ちゃん心配」

なぜだか魔法を使えないと病人扱いされた

「いやいや、さっきからなに言ってんの夏花姉!」

「柊磨くーーん!!」

すると、家の玄関から女性の声が

(誰だ?)

俺の知り合いには女性はいないはずだが・・・

「あっ!もうこんなに時間!柊磨!ゆっくりしてたら学校遅れるよ!お姉ちゃんシャワー浴びてくるから柊磨はシェルちゃんとパン焼いてて!」

は?シェルちゃん・・・・・・?

「ねぇ・・・夏花姉、シェルちゃんって・・・誰?」

「はい??」


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