侵略
チートってこの様な事を言うんですねw
フリーデはセルアと他の兵士を連れ、馬車に乗っていた。
兵士達の鎧には薔薇が刻まれている。
『血の結束軍』フリーデ専属の兵士団であり、セルア以外は村人に成りすまし、王都を脅かす存在を暗殺し、その経歴すら抹消する。小さな兵士団であるが、その団結力は強く、血の締結を結んでいるのではと考えられている。ここの兵士の力は王都の兵士長の少し下くらいだろう。しかし、セルアは兵士長を超える力を持っている。
何故、その様なもの達がフリーデに仕えているかというと、元々皆、違う国で兵士をして居たが、皆様々な理由で国を追放させられた。そんな中、フリーデに条件付きで国に来る様に誘われた。皆、初めは疑って居たが、今までにない力を手に入れることができ、フリーデを信用する様になった、あとは簡単でありフリーデの演技によって、皆はフリーデの近親兵となった。
フリーデが何故その様なもの達を連れて行っているのかと言うと今から行く場所に理由があった。
フリーデ達は草原を進んでいくが、その場所に行くに連れ徐々に気温は暑くなっていく。
それには理由があり、この草原の下はマグマがあり地熱となっている。歩けない訳ではないが、歩くだけで汗をかいてしまう。
そんな地に草が生えているのは、その地の地下にはマグマがありそのマグマが魔法石を作っていることで土に魔法が与えられているからである。
魔法石の生成にはいくらかの諸説がある。
自然の力が一番強い場所であるとか、人や他の生物が近寄れない部分に生成されるなどの考えれがある。
そんな中で植物はその魔法と空気中の物資を栄養としていると考えられてているの
元々太陽の照り付きが激しいこの地域に土からの魔法が滲み出ている川が蒸発し水蒸気に変わりが空気中に漂っている環境である。
植物からすれば、最高の環境と言える。
「フリーデ様、大丈夫でしょうか?」
「ええ、大丈夫、そちらは?」
「私どもはこの様な暑さなど屁でもないですよ」
「そうそれは頼もしいわ」
その様な会話をしながら、目的地へと向かっていく。
目的地に近づくに連れ、魔物の雄叫びらしきものが聞こえて来る。
その雄叫びは徐々に近ずいており、すぐにその招待がはっきりと確認ができた。
『リザードマン』
容姿は普通のトカゲを二足歩行にした感じではあるが人程の大きさ、口にある牙がチラチラと見え、その間から細長い下が出たり入ったりしている。
また、その鱗は当巻きに見ても分かるほど硬く黒く輝いている。その為、リザードマンは鎧を着ることは無く、腰に巻いた布だけである。
リザードマン達がフリーデの方へ向かって来る。
兵士達は瞬時に陣形を組むが、セルアがその陣形の前に立ち、一人で立ち向かおうとしている。
「獣共が、その分際で我が主に立ち向かうか」
声から怒りが感じ取れる。
「セルア、全ては殺さない様にしなさい。私達は話し合いに来たのだから」
「分かりました。フリーデ様」
そんな会話をしている間にリザードマンとセルアの距離は近づいている。
セルアは背負っていた巨斧を振り下ろし、その風圧がリザードマンに届いたのか、リザードマンの動きが少し鈍くなる。
『血吸い斧』
その斧で切られると切り口から血が座れ、白い斧は赤く染まる。赤く染まる事にはよりその模様が浮き上がり、悪魔の表情を見せる。
「さあ、来い!獣ども!!」
リザードマンたちは一斉にセルアに向かい、剣を振り下ろす、しかし、その剣はセルアには届かず、リザードマン達が次々と切り刻まれ、斧は赤くなっていく。
「ははは、そんなものかお前達の力は!!」
セルアは斧を振り回す。
その様子はまるで踊っている様な感じだ。
セルアの二つ名『血飛沫の踊り子』
セルアの戦い方は枠には囚われず、その容姿からは考えられず、可憐に戦う。
しかし、団内では口調がキツイから勿体無いと言う言葉も出ている。
リザードマン達が次々と切られていく。
「待った!!!」
リザードマンの後ろから一回り大きなリザードマンは現れた。
腕はリザードマンの2倍はあり、脂肪を一切見せない腕であった。手には氷で出来た三叉槍を持っている。
「これ以上血を流すわけにはいかない。私と決闘をして、勝てば俺たちを好きにすればいい、だが、もしお前が負ければ、ここから出て行ってもらう。
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リザードマンの長である『カルロス・デスタング』は氷の三叉槍を扱う。
槍の名は『アイススピア』と呼ばれ、ずっと暑いこの地の川が凍った時に作られたという伝説がある。
その三叉槍を持つということは権威の象徴であり、リザードマン最強であるという証である。
いつも通り、川に魚を取りに行っていると、警鐘がなり、村に向かって兵隊が攻めて来ているのが見えた。
村の雄達は武器を持ち、兵隊に対し突進していく。
一番手前の兵士が声を上げると同時に攻めた。
この軍勢に一人、勝つと思っていたが実際は違った。
散って行ったのはその兵士では無く、自分達であった。
悲鳴が聞こえ、怖さを抑えて向かっていく。
まさに地獄絵図であった。
自分でも敵わない。その考えられは直ぐに分かった。
しかし、死ぬと分かっていても、行かなくてはならない。
カルロスは声を上げ、一対一のタイマンを申し込む、前にいる兵士は後ろの場所に何かを言っている。
此方に向き直ると、その巨大な斧を構えた。
自分も三叉槍を突進が出来る様に構えた。
捨て身の覚悟で立ち向かうか。一矢報いたい、死んでもいい、この槍を奴の心臓突き刺す。それだけを考えられていた。
死を覚悟し、突進していく。
槍届く位置まで来た時、体中に浮くのを感じた。
いや、実際は違った。目に入ったりのは首の無い体、そしてその体が持っていた槍が折られている光景であった。
カルロスが最後に見た光景はそこで終わった。
ありがとうございました!
これからも頑張ります