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少年討戦  作者: 高木 勝
王都動乱編(過去)
7/14

王の部屋

今回は王との対談です

フリーデはクランシを自分の部屋に残し、父親の元へと行っていた。

部屋には椅子に金色のローブを羽織った初老が座り、その両端には兵士が2人、メイドが何人か立っている。

「お父様、御機嫌よう」

膝をつき、スカートを少し上げ、頭を垂れる。

「フリーデよ、表を上げい」

顔を上げると椅子に座った初老の男性がはっきりと見える。

現王『イスタス・ソエル・ルソン』

この国を救った英雄であり、フリーデの父である。

髭は白くなり、胸の高さまで伸びていたが、不潔さを感じさせず良く手入れさせていた。

また、その肌はまだ張りがあり、目は鋭く輝き、歳などを感じさせないでいる。


「で、フリーデよ。用は分かっているな」

鋭い眼光がより研ぎ澄まされていた。

「はい、お父様、私が拾ったものの事でしょう?」

「ああ、何故かあの様なものをここに連れて来た」

「命が消えそう・・・・・それ以外に理由がいりますでしょうか?」

「お前は姫という身分を忘れたのか」

「いえ、姫だからこそです」

「理解が出来ん、どういう事だ?」

「王の娘が国民が死にかけているのに見捨てるのでしょうか?」

「そうか・・・しかしな建前と言うのが必要だ、それを分かっているのか?」

「はい、お父様。あの子を私の近衛兵にしてはいかがでしょうか?

部屋の重苦しい空気がいきなり解かれた。

イスタスも強張った顔から呆気にとられた間抜けな顔へと変わっている。

「何を行っているんだ!お前は!」

「何も変な事は言っていませんが?」

「あの様なものをお前の側に置くなどあり得ん!」

再びその鋭い目は復活し、その奥からは怒りが満ちていた。

「いえ、私だからこそです。」

「どういう事だ?」

「もし、私の近衛兵で無いのならです。当然ながらこの様な疑問が残ります『何故、姫はあの様なものを救ったのか?』と」

「それもそうだ。私もそうだからな」

「はい、そしてこうも思うはずです『王はこの事を許しているがそれは何故なのか?王の考えている事は大丈夫か?』とも」

「それも考えれるが、わざわざ、近衛兵になどをしなくてもいいだろう」

「いえ、もし、ただの兵士なら、それこそ疑問に残るでしょう」

「何故?」

「『もっと優秀な人材が街にはいるだろう』と」

「それもそうだ」

「私の近衛兵になるという事は能力に何かがあるから、選ばれたと考えるのが妥当だと思います」

「・・・・それは分かる」

「それにです。私の近衛兵だと何かがあった時にすぐに切り捨てられるでしょう」

「そうか・・・・・そこまで言うなら仕方がない」

「ありがとうございます・・・・他にお話はありますか?」

「いや、もういい下がれ」

「それでは」

フリーデは部屋を出て行き、部屋は元の状況になった。

「おい、お前達に問いたい。何故フリーデはあの様な事を行なったのだ?」

周辺の兵士やメイドが顔を合わせていた。

「そらわからないだろう。私もだ。あの答えが正しいとしか思えない。」

そう言い、深くため息をついた。

インフルエンザが流行っているので、手洗いうがいに気をつけています。

皆さんの気をつけて!!

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