61.アイテム補充2
『ソウルガチャ』によって出てきたアイテムを確認した後、2回目の11連ガチャを回す為に一度アイテム収納へとしまい込む。
『 UR 』アイテムは出なかったが、まだガチャを回したばかりだ。回し続ければ良い物がその内出てくるだろう。
そう願いながら『レインボー』の11連項目を押す。
出現したアイテムがホログラムとなって目の前に展開されていった。
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アイテム名:サキレスの抱き枕
ランク :『 R 』
説明 :
人の夢を食べる獣魔の羽毛と魂でできた抱き枕。
対象者の髪の毛を枕の中に入れることにより、対象者の夢の中へと入ることができる。
遠距離恋愛用に夢のひと時を。
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アイテム名:イラストキャンディー
ランク :『 R 』
説明 :
絵を全く描いたことのない者でもプロ並みに絵を描くのが上手くなる飴。
様々な手法・技術を会得できる。
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アイテム名:バニッシュ
ランク :『 HR 』
説明 :
中級以下の攻撃魔法を無効化させるパッシブスキル。
使用することによって使用者にスキルが追加される。
ただし、魔法知識がないと打ち消せる魔法かどうなのか判断がつかないので注意が必要。
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アイテム名:暗記飴 20個入り
ランク :『 HR 』
説明 :
飴を舐めている間は見聞きした情報を永久に覚えることができる。
楽して知識を蓄えたい者にとっては喉から手が出る程に欲しいことだろう。
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アイテム名:魔法察知の水
ランク :『 HR 』
説明 :
魔法に詳しいエルダーリッチによって作られた水。
飲むことによって対象者が使おうとしている魔力のオーラを識別し、使用魔法のランク(初級~上級)が分かる。
パッシブスキル『魔法識別』を覚える。
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アイテム名:ディフィカリテの剣
ランク :『 HR 』
説明 :
ドワーフの英雄、女傑カトリアが愛用していた剣。
土の精霊の加護を受けていて、起動言語を唱えることにより対象の足元を底なし沼に変える。(範囲スキル)
使用制限は24時間に3回まで。日付が変わる時間にリセットされる。
起動言語は『ザイル』
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アイテム名:巫女服(ver.エロ)
ランク :『 SR 』
説明 :
通常の巫女服とは違い肌の露出部分が多い巫女服。
恋人に使うことに強く推奨。
親しくない者に渡せば通報されるレベル。
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アイテム名:聖なるロザリオ(使い捨て)
ランク :『 SR 』
説明 :
とある法国の聖女が身に着けていたというロザリオ。
神に祝福された聖女の力が宿っていて、使用することによりその場にいる者の『体力』を全回復する。
聖女の本質は生きるもの全てに向ける『慈愛』。そのため敵味方関係なく回復させる。
ただし、悪魔系には大ダメージを与える。
起動言語は『セイクリッド・フォース』
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アイテム名:精霊王オリシスの腕輪
ランク :『 SR 』
説明 :
森の精霊王オリシスの力が篭った腕輪。
装備者は『状態異常』に掛からなくなる。ただし、病気には効果がない。
『体力』+300
『防御力』+300
『魔力』+700
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アイテム名:風化の煙玉(使い捨て)
ランク :『 UR 』
説明 :
『 SR 』以下のアイテムを砂に変える煙玉。
煙の正体はミクロのバクテリアで無差別に魔力の籠ったアイテムを食らい尽くす。
一定量のアイテムを分解したバクテリアは死に絶える。
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アイテム名:破かれた幻獣召喚の魔導書(Ver.ニャーバンクル)
ランク :『 UR 』
説明 :
幻想種について書かれた魔導書の一頁。
魔導書の頁を媒体にして、幻想種を召喚し永続的に使役することができる。
様々な幻想種の中で、絶対防御の能力を持つニャーバンクルについて書かれている。
ただし、契約することにより幻想種の呪いを受ける。
-ニャーバンクルー
四足歩行の幻獣。
元々は人間に飼われていた唯の獣だったが、村を盗賊に襲われた時、村人を身を挺して守り切りそして息絶えた。
獣によって守られた村人達は、その獣を村の守り神として讃え祀り代々語り付いていく。
人々の想いは幻想となり、獣は幻想種として生を受けた――。
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「おっ! 『 UR 』アイテムが2つも出てきた! それに『 SR 』も3つ。よしよし、引きが強いぞ」
出てきたアイテムを低ランクから一つずつ確認していく。
えーと、『 R 』は2つ程か。
『サキレスの抱き枕』? うーん、抱き枕の能力『相手の夢に侵入』ってのは凄いが、発動する為に相手の髪の毛が必要なのがめんどくさい。中々面白いアイテムだけど使い道は限定的だな。
まぁ、普段会えない人と会うってのには使えるかもしれないけど。
もう一つの『イラストキャンディー』は『絵を描く技術が向上する』アイテムか。元の世界だったら凄く需要があっただろうけど、この異世界じゃなぁー。
イラストなんて使い道なさそうだ。
勿体ないなと思いつつ、次のランクのアイテムへとホログラムをスライドさせる。
『HR』は4つ。
この『 HR 』中で、『バニッシュ』と『魔法察知の水』はいい組み合わせのアイテムだな。それぞれの特性を生かしている。
戦闘での攻撃魔法の対処法をどうしようか悩んでいたのだ。竜剣を装備していれば大抵の攻撃は打ち消すことはできるのだが、そうそう装備している訳ではない。
それともう一つ、魔法を無効化する『常闇の指輪』を装備しているが、これは一度きりの使い捨てアイテムだ。
中級以下の魔法だけだとしても、永続的に効果があるこのパッシブスキルの恩恵は大きかった。
よし、これは後で俺が使うか。
今すぐ具現化して習得してもいいのだが、とりあえず残りのアイテムを確認することを優先する。
さてと、『 SR 』はどんなアイテムなんだろ。
「こ、これは――!!」
『巫女服(ver.エロ)』 ババンッ!!
アッー! 前にも同じの手に入れてたぞ! しかもゴンザレスが着てくれるって約束してたの忘れてた!!
チラッとゴンザレスの方へと顔を向ける。
「こほんっ。そういえば実体化したら着るって約束してましたよね」
ゴンザレスは恥ずかしそうにつぶやく。そんなゴンザレスの後ろからリリィが覗き込んできた。
「うわっ。何この服……凄くえっちぃ。てかなに? この服をゴンちゃんが着るの?」
「はい。実体化する以前にも同じ物を手に入れて、その時に着る約束をしていたのです」
「へー」
リリィがジト目で此方を睨んできた。
「シノのエッチ……」
「ちょいちょいちょいちょーい! 濡れ衣だ! あの時はゴンザレスの方から着てくれると言ってくれたんだよ」
「えー。本当に?」
チラリとゴンザレスを見る。
「はい。本当ですよ。あっ、折角2着あることですしリリィも一緒に着ませんか?」
「え!? 私も!?」
流石ゴンザレス。俺が言いずらいことをサラッと言ってくれる。
正直、これを着たリリィも見てみたい。
「ちょーーーっと待って! ムリムリムリムリ! こんなの恥ずかしくて着れないよっ!!」
えー、そんなに全力で否定しなくても。
「マスターはリリィがこれを着ている姿を見たくありませんか?」
「凄く見たいですはい」
「うわぁー。即答じゃない……」
「当り前だよ。リリィは凄く可愛いんだから絶対似合うと思う」
ボンっ! っと音が出そうなくらいにリリィの顔が真っ赤になる。そして視線を下に向け考え込むかのように目を泳がしていた。
モジモジと恥ずかしそうにしている。
「じゃ、じゃー……き、着る。でも、シノ以外の男の人に素肌見られたくないから、宿の部屋の中だけだからね」
ゴフッ!!!
余りの可愛さに抱きしめたくなる。
「じゃー、決まりですね! この作戦が終わったら一緒に着ましょうね」
ゴンザレスもニコニコと嬉しそうにしている。
以前はエッチなことはダメだとよく言っていたが、体を重ねて恋仲になってから随分と変わったと思う。
順応力が高いというか。ただ、リリィはそういったことに対してあまり慣れないみたいだ。
俺も人の事言えないけど。
「うーーーー、ゴンちゃんには敵わないなぁ……。もう、シノ。さっさと次のアイテム確認しなさいよ」
「はいはい。んーと、他の『 SR 』は……。お、能力アップの装備があるな。こいつは俺が装備するか。Lv上がらないからステータスを上げないとな」
『精霊王オリシスの腕輪』を取り出し装備する。『状態異常無効化』の恩恵もあるからかなり良い装備だ。
さて、後はお待ちかねの『 UR 』アイテムだ。
ワクワクしながら『 UR 』の説明文を読んでいくと、えげつない内容に驚いた。
「おいおい、この『風化の煙玉』のアイテムはヤヴァイな」
「確かにアイテム破壊は怖いですね。マスター、使う場面では注意してください。自滅する恐れもあります」
「ああ、そうだな。でも、これは『イビルノア』に有効かもしれないな。何せ奴ら王国のレアアイテムを盗んでるって言うからな」
ヴィクセルさんの娘さんを呪いのアイテムで殺そうとしていた悪逆非道な連中だ。あの男のように切り札のアイテムを所持している可能性が大いに有りうる。
このアイテムは奴らの対抗策になるだろう。
「じゃー、とりあえず『ソウルガチャ』を回すのは終わりにするの?」
「そうだな、時間も随分と経ってしまっているし、そろそろヴィクセルさんの所に向かった方がいいかもしれないな。だがその前に最後のアイテムを確認しよう」
最後の『 UR 』アイテムを確認していくと、その内容の凄さに驚いてしまった。
「幻獣召喚って、マジカ!」
「ねぇ、幻獣ってもしかしてあの幻想種? おとぎ話で出てくるような?」
「ですね。このアイテムはかなり希少です。マスターのスキル『ディメンション・ゲート』に近いものです」
「あー、そういえばそんなスキルあったなー」
すっかり忘れてた。
だって、アレ使うのに物凄いソウル数消費するんだもん。それに使いどころが難しいしな。
「『ディメンション・ゲート』? シノ、そのスキルってどういうのなの?」
「え? あー、まぁ、召喚スキルだ。余りにも強力すぎて使いどころ無いから忘れてたな」
「へー、そんな凄いスキルも習得しているのね」
リリィは感心していた。
「なぁ、ゴンザレス。このアイテムはお前が使ってくれ」
「え? そんな! 私よりマスターが使われた方がよろしいかと思います」
「いや、いいんだ。そいつはゴンザレスが使ってくれ。それとリリィにはこいつを渡しておく」
『アイテム収納』から先ほどのガチャで出てきたアイテム、『リジェネ・クリスタル(レプリカ)』を手渡す。
「いいの? 私が使うより、前衛のシノが使った方が……」
確かに回復系は前衛タイプが使った方がいいのだろうが、それはそれ。
「自分の事より二人の事が大事なんだ。だから、回復・防御系は優先して二人に渡す」
「マ、マスター……」
「シノ……」
二人が無言で抱き着いてきた。
「え、ちょっ」
「馬鹿ね」
「ですね、マスターは大馬鹿ですね」
「ねー。ふふふ」
ゴンザレス達はお互いの顔を見ながらくすくすと笑う。
暫くの間、二人になすが儘に抱きしめられていた。




