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中1-7月-

梅雨も明けて日差しも痛くなってきた7月はもう夏本番。元々あまり強くなかった朝貴たちのサッカー部は、夏大会二戦目で敗退し、三年生が引退した。三年生とはあまり関わりは無かったが、大会が終わってチームメイトと大声を上げて泣く先輩たちの姿を見た時は苦しくなった。あんなに毎日練習してたのに、終わるのはこんなにもあっさりなのだ。


「今日から部長と新キャプテンを任された千葉栄二だ。二年はもう知ってるからいいけど、一年はまだちゃんと覚えてないから、改めてよろしく」


三年生が引退して初めての部活。

部長になったのは千葉という男だった。千葉は体格がよく、野球部さながらの短髪だった。笑顔が爽やかで小麦に焼けた肌はいかにも運動部らしく、少し話しただけでもわかる親しみやすさから女子にも人気があるようで、たまに応援しに来る女子も見かけるくらいだ。しかし見た目だけでなくサッカースキルもしっかり持っている。ポジションは体格を生かしたDFで、三年生の中にレギュラーとしてセンターバックとして出場していた。 回りを見ることに長けていて、先輩たちの事情をあまり知らない朝貴ですら恐らく次の部長は千葉だと思ったくらいしっかりした人だ。


「そして最初にみんなに行っておくことがある」


部長を取り囲んで部員全員が話を聞いている。グラウンドに千葉の声が響いていった。


「知っている通り、うちのチームは弱い」


ざわりと部員たちがざわめいた。

実は今までいた三年生の先輩はほとんどが初心者から始まったらしく、だから弱かったのだと、千葉はハッキリと言った。三年生に許可はとっているらしく、しかしなぜそんな許可取ったのかと言えば、


「だから俺たちの代でチームを強くする」


部長の目が光った気がした。


「幸い、二年には小学校でクラブチームに入っていたヤツがほとんどだ。後、一年にもクラブチーム入ってたヤツいるよな?」


今いる二年生は五人。

そして一年生は八人いて、六人がサッカークラブに入っていた。


「基礎は出来てる。だからこの一年でスキルを上げて強くしようと思う。どこまで行けるのかなんて正直わからないけど、俺は先輩たちが泣いてるのを見てそう思った」


朝貴がそろりと二年生を伺えば、全員が真剣な顔をしている。ああ、この人たち本気なんだ。そう感じて、無意識に隣の廉太に顔を向ければ、廉太は珍しくうつ向いている。どうしたのかと小さく声をかければ、なんでもないと首を振られてしまった。


「今日はいきなりだけど親睦もかねてゲームを何回かして、それで解散だ。チームはこっちで適当に決めるから、とりあえずポジションごとに別れてくれ」


廉太の表情が気になったが、部長の指示に従って朝貴はMFの集まる場所へと駆け足で入っていった。







「今日ゲームだけで最高だったな!」


部活を終えて部室裏のベンチで、いつものように着替える一年生。河合はアンダーシャツを脱ぎながら気持ち良さそうに言った。


そう、今日の部活は部長の言う通り10分ハーフのミニゲームを5回して終わった。チームメイトは毎回バラバラで、部長は親睦と言ってはいたが、多分全員の実力を見てたのだと朝貴は思った。その証拠にプレー直後に一年生各々が突然部長に「名前は?」と聞かれている。ゲームがたくさん出来たことは嬉しいが、先輩から見られているという重荷に、朝貴は河合のように手放しで最高とは言えなかった。


「最高じゃないよ。何回シュート外せば気がすむの?」


能天気な河合に向かって辛辣な言葉を言うのはもちろん廉太。


「七倉テメェ!」


河合が拳を握り廉太に噛みつけば、言った廉太本人はどこ吹く風で知らん顔をしている。こんな光景はもう見慣れたもので、全員が笑っていた。


「でもよ。七倉じゃねーけど、お前マジ外しすぎだぜ」


ひとしきり笑えば、廉太に続いて河合に指摘するのはなんと奄美だった。それに気をよくしたのか、廉太は少し調子に乗ってもう一度河合に顔を向ける。


「ほら。シュートへたくそな奄美でさえ言うくらいなんだから、自覚しなよね」


「一言余計なんだよ七倉!!」


廉太の言った言葉は河合に向けたものではあるが、恐らく本当の意味は奄美をからかうものだろう。奄美も解っているらしく、廉太の肩を軽く叩いた。それでも叩かれた廉太はカラカラと笑っており、からかわれた奄美も気にしてないようで、二人して楽しそうに笑っている。

以前はあんなにいがみ合ってた二人だが、奄美が廉太に認められてるということを知ってからだいぶ打ち解けていた。元々二人は気が合うようで、今ではこうやって冗談を言いながら笑いあうこともよく見る光景になっている。


「ちっ」


そんな二人の様子が面白くないのか、河合は小さく舌打ちをする。それを見て朝貴は内心呆れながら廉太と奄美をいさめにいく。まったく話が完全に逸れてしまっていて、これじゃ河合が面白くないのもしかたないだろう。


「廉太も今日はコーナーキック飛ばなかったじゃないか」


河合のフォローの為に申し訳ないが、先ほどのゲームでの廉太のミスも指摘させてもらう。それを聞いて廉太は一瞬目を見開いたが、朝貴の目を見ると納得したように「ちぇ……」と口を尖らせた。つまりは言い過ぎ、と注意をしたのが廉太にはちゃんと通じたようだ。


「悔しいから残ってやって帰るよ」


「ああ。俺も付き合う」


廉太は着替えるのを途中でやめて、脱いだソックスをもう一度履いた。そんな廉太に河合はまた面白くない顔をしたが、今度は放っておくことにした。


「はー、お前らすげーな。俺は今日は帰るわ」


後練するという言葉に感心しながらも奄美は朝貴たちにそう言って一年全員が奄美同様頷いた。やがて次々と一年生は帰っていき、そして最後の同級生を部室裏で見送ったとこで、二人は開いたベンチに改めて座る。後練すると言った廉太もそれに付き合うと言った朝貴もグラウンドに出る様子はなかった。


「……なにか、話?」


多分、先輩たちも帰っただろう時間。グラウンドで活動をしている部活はもちろんなく、部室の中からも声は聞こえない。部活はもう終わりで最終下校時間も間近。そんな中で後練なんてできるはずないのは二人とも最初からわかっていて、それでも廉太が「残る」と言ったのはきっと、先ほどの合った朝貴の目から違和感を感じ取ったのであろう。


「うん……」


わざわざ廉太から切り出してくれたのに朝貴の返事は歯切れが悪い。そんな朝貴に廉太は首を傾げている。朝貴も口数は大きくないが、思ったことは割りと言う方だった。


「珍しく静かだね?」


「言われたくないけど……」


朝貴を下から大げさに廉太が覗き込んでくると意外と顔が近くて、朝貴は思わず手が動く。「やめろって」と廉太の顔に手をついて遠ざければ、廉太はうぐっとくぐもったうめき声をもらす。それがカエルの鳴いたような声に聞こえて朝貴は笑い、廉太は拗ねた顔でまた口を尖らせた。どうやら廉太のクセらしい。


「ごめん、ちょっと面白くて」


「別にっ、お前が元気ならいいけど」


廉太なりに朝貴の心配をしていたようで、拗ねながらも朝貴の様子を窺っている。朝貴は少し照れくさくて廉太から視線を外して空を見上げた。もう夕方の時間なのに空はまだ明るい。


「……今日のゲーム、なんで廉太乗り気じゃなかったんだ?」


空を見ながら、廉太に聞いた。廉太の方から一瞬ジャージが擦れる音がして、廉太が身動ぎしたんだなあなんて感じる。


「部長の話聞いてる時も様子変だったし」


朝貴は部活の始めに部長の話を聞いていた時も、うつむいていた廉太が気になっていた。様子がおかしいとは思っていたけど、そのあとのゲームでも立て続けに廉太らしくないミスをしていて、朝貴は廉太が調子が悪いのだと確信した。それを聞きたくて、残ってもらったのだ。


「廉太がコーナー上がらないなんて今までなかっただろ?」


先ほどは河合の為に指摘したミスだが、実は普段の廉太だったらするはずがないミスで、朝貴はずっと気になっていた。他にもパスミスととれるようなボールもいくつかあったし、明らかに廉太がするようなプレーではなかった。

どうしたんだよ、そう促せば廉太は部長の前でのようにうつむいた。


「まあ、俺だって100%じゃないから外すけどさあ……」


廉太は少し間をあけてポツリポツリと話始める。朝貴はそれに相づちをうちながら聞いた。


「……部長がさ、チーム強くするって言ってたことで少し気になって」


「うん」


「それって、三瀬や豊島にとっては厳しすぎるんじゃないかなって」


「え?」


廉太の予想外の言葉に朝貴は驚いた。


「だってさ、あいつら初心者だし、まだボールだってまともに触れないし。でも、すげえ頑張ってるのに、いきなりチームを強くするって言われても、困ると思うんだ」


廉太が語るのは、入部してからサッカーを始めた三瀬と豊島のことだった。


「今日のゲームさ、親睦なんて言ってたけど、あれ一年の実力見てただろ?」


ああ、廉太も気づいたんだ。


「ってことはもう三瀬と豊島の実力はバレてる。強くする為に初心者を切るなんて言われたらどうしよう」


「どうしようって……」


部長の話を聞いてから、廉太はそんなことを考えていたのか。


(廉太って、いいヤツだ)


朝貴は素直に廉太がすごいと思った。

サッカーに限らず、スポーツは実力主義だ。だから上手いヤツはレギュラーで、上手くないヤツはベンチなのだ。サッカーが好きで、サッカーがやりたいならレギュラーにならなければできないし、だからこそ朝貴や廉太は今まで練習してきた。そしてそれはこれからも変わらない。


それなのに、心配していたのは自分の事より三瀬と豊島のことだった。


「だってさ、せっかくサッカー始めたのに、いきなりチームを強くするために三瀬と豊島が犠牲になるんだとしたら、それは違うと思う。だってそんなの、サッカーが嫌いになっちゃうかもしれないだろ……」


廉太は部活では何故か三瀬と豊島と仲がよかった。練習がやりづらい初心者の二人と組みたがらない者もいる中、進んでい二人と組んで熱心にサッカーを教えていた。それは、廉太なりに二人にサッカーを好きになってもらいたかったからだったのかもしれない。実際、三瀬と豊島は休まず部活に来ているし、基礎も出来てきた。やれることが増えていくと練習も楽しいし、サッカーも楽しい。二人からしたらまだまだこれから、サッカーの楽しさを知っていく段階なのだ。


「廉太……」


うつむく廉太になんて声をかければいいのかわからない。たしかに廉太の言う通り、三瀬と豊島も大事な仲間で、これから一緒にチームとして戦っていくのだ。でも現実的に、部長たちの言ってることは正しい。出来ない者にレベルを合わせるより、出来る者に合わせてレベルを上げていけば少しでもこのチームで長くサッカーができるのだ。


「一年なのに、よく考えてるな」


どうしたらいいかわからない、そんな気まずい雰囲気の朝貴と廉太の間に、ハツラツとした声が割ってはいる。

二人は驚いて顔を上げると、部室棟の影から千葉が出てきた。


「部長!?」


二人は慌てて立ち上がり、ペコリと頭を下げる。


「いいよ、部活は終わったんだし、そんなかしこまらなくて」


千葉のふっと笑う笑顔は部活の時のものと大分雰囲気が違う。年相応、そんな感じだ。


「そろそろ下校時間なのになにやってるかと思えば、真面目な話してるじゃないか」


「す、すみません!すぐ帰ります!」


「いや、怒ってるわけじゃ……」


しかし年相応とはいえ先輩で、背も高くガタイのいい部長からご指摘をいただけば恐縮するのは当たり前で、朝貴と廉太は急いでまだ入りきっていない荷物をカバンに詰め込んだ。


「ははは、千葉って本当に人怖がらすの得意だよなあ」


千葉の他にもう一人いたのか、さらに千葉の後ろから別の声が聞こえる。


「うるせー」


千葉が振り向くと同時に現れたのは同じサッカー部の先輩だった。でも、正直二人はよく知らなかった。今日のゲームでは同じチームになったが余り目立つプレーはなかったように思う。


「お疲れさまです!」


しかし、先輩であることには変わらず、しっかりと頭を下げると、先輩は柔らかくて優しく笑った。


「お疲れ。でも俺には全然かしこまらなくていいからな」


ふわふわ、そういう言葉が似合いそうだ。女子じゃないんだから、とは思うが本当にそんな感じ。自然と肩に入った力が抜けてくような気がする。


「まあ、いいや。明日ちゃんと紹介する予定だったけど、こっちは澤野。副部長だから」


雰囲気が和らいだところで、千葉はさらりと後ろにいる彼を紹介した。

しかしさらりと言った割には千葉の言葉は驚きのもので、朝貴は咄嗟に隣を見れば廉太もこちらを向いており、思わず二人で顔を合わせて呆けることになる。


「あっはは!やっぱそうなるよな!」


大変もうしわけないが、そうなるのだ。

千葉は先のゲームでも存在感があり、プレーも技術も巧かった。しかし澤野は本当に目立たなくて、正直今の段階では廊下ですれ違っても先輩かどうかもわからないだろう。それくらい、サッカープレイヤーとして注目するところがなかったのだ。


そんな驚く朝貴たちに千葉は豪快に腹を抱えて笑い、澤野は千葉の背中を思いっきり殴った。その表情は怒っているというより、恥ずかしがっている。


「千葉が勝手に言ったんだろ!俺は副部長なんて了承してない!」


「いいだろ、澤いたら上手く回るって説明したし」


「いや、無理だから」


先輩二人の掛け合いについていけない朝貴はとにかく困惑するしかできなかった。ここで役職の揉め事を起こされても困ってしまう。後輩の自分が話を割って入っていいとも思えないし、割って入るにも状況もいまいち掴めない。どうしたものかと隣の廉太の様子も伺ってみると、呆れ顔なのが端から見て丸わかりで「どっちでもいいよ」と顔に書いてあるようだった。廉太は本当にいい意味でも悪い意味でも隠し事ができないなと改めて思った。


「とりあえずさ、さっきの、えっと、塩田?七倉?が言ってたヤツは澤野がいれば大丈夫だから」


朝貴が廉太の顔を注意しようかと思い始めたとき、千葉がこちらに向き直る。一瞬何の話かと思ったが、千葉たちに呼び止められた原因を思い出した。


「話してたのは七倉です。僕が塩田です」


まだ一年の名前を完全に覚えられてない千葉に朝貴は先ほど話してたのは廉太だと伝えると、千葉は名前を復唱しながら朝貴たちを見比べて頷いた。


「塩田と七倉な。それで、七倉の言ってたことだけど」


「澤野先輩がいればってどういうことですか?」


痺れを切らしたのか廉太が千葉に食いついた。


「多分お前たちはなんとなく解ってると思うけど、澤野は二年で唯一初心者で入ったんだ」


「えっ」


千葉の後ろで控えめに様子を見守っていた澤野を朝貴たちが見ると、澤野は苦笑した。驚いたのは、初心者からの人が副部長をやることもだが、それ以前に全くの初心者には見えなかったからだ。

さっきはプレーが目立たなかったと言ったが、それは裏を返せば下手でもなかったということにもなる。ボール回しに特にミスもなく、とても去年の今頃が初心者だとは思えない。それくらい自然にチームに溶け込んでいた。


「初心者なのにそこそこできるだろ?巧くないけど、下手でもない」


誰だって失敗はある。プロになるような実力集団が集まってるわけだからあたりまえだ。でも澤野は可もなく不可もなく最低限のことが出来る実力であると思えた。


「コイツが副部長な理由はこれ。初心者でも、コイツくらいにはなれるし、コイツは実際に練習してこうなってる。だから、初心者がいても、コイツと別メニューやってもらえれば確実に巧くなれるから、大丈夫だ」


そういうことだったのか、と朝貴は頷いた。つまりチームを強くすると言っても、初心者を切り捨てるわけでなく、同じ気持ちのわかる副部長と別メニューでちゃんと練習することで力を付けてもらうという方法らしい。だから、廉太の心配する三瀬と豊島も、来年の今頃にはちゃんとチームに合流できるというわけだ。


「"コイツ"って何回も失礼じゃない?」


「あー、出たよそれ。お前本当そういうとこはめんどくさいなあ……」


「人をそういう呼び方はよくないと思う」


「こういう真面目さも学べるから、まあ、これからもよろしくな。塩田、七倉」


よくわからないがどうやら澤野は真面目のようで、千葉が澤野をあしらいながら朝貴たちに笑顔で告げた。澤野は千葉の態度に納得がいってない様子ではあるが、朝貴たちには優しい笑顔でよろしく、と笑いかけてくれる。


「なんかキャラ濃いね、部長と副部長」


そんな先輩たちを見て廉太が朝貴にこっそり耳打ちしてくる。そりゃそう思ってたけど言わなかったのに。廉太は本当に正直すぎて、帰ったら絶対説教しなきゃと朝貴は心に誓った。


『もうすぐ最終下校時刻となります。まだ学校に残っている生徒は速やかに下校しましょう』


すると校内放送が流れて、最終下校を告げた。


「やべっ」


千葉は焦って部室へ戻る。澤野はそんな千葉を見ながらため息をついた。


「荷物持ってくればよかったのになあ。君たちも下校時間だからダッシュで門を出るように。間に合わなかったらどうなるかは言わないよ」


ニコリと微笑む澤野の笑顔の中の目は全く笑っていなかった。そしてさらりと校門へと歩いていく。


噂によると、下校時間過ぎた人がいる部活は、連帯責任をとらされるらしい。それもそうとうキツイ罰らしく、遅れることは許されないと入部時に当時の部長から聞いたのを朝貴たちは思い出す。


「廉太!やばいぞ!!」


朝貴は慌ててまだ出ていた荷物を鞄に詰め込んだ。


「わ、ちょっと入れてる暇ないって!とりあえず持って行こうよ!」


着替え途中で乱雑に置かれた二人の服や靴下、用具などを仕分けている暇はなかった。廉太はとりあえず鞄を背負い、自分の方に置いてあるものを腕一杯に収めて走り出す。朝貴もそれに習い、残りの荷物を抱えて校門を目指した。


「絶対遅れんじゃないぞ!!」


後ろから千葉が猛ダッシュで走って朝貴と廉太を追い抜いていく。


「ああくっそー!悔しい!!」


廉太が追い抜いていく千葉の後ろ姿を見て悔しそうに叫ぶ。たった一年の差なのに千葉の方が足が全然早いのだ。


「廉太!今それどころじゃないから!」


「あー!悔しい!!」


叫びながら走る廉太をたしなめながら校門まで走る朝貴。もう絶対ギリギリまでグラウンドにいるのは止そうと思いつつ、内心少し楽しく思っていることは黙っておこうと心に閉まった。






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