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作者: amanojyaku

今年の春から、妹は大学進学とともに上京した。

妹が生まれたとき、私はもう小学生だった。

かわいい、かわいい妹。

いつも私にくっついてきた妹。

そんな妹がもう大学生だなんて。


妹は私と正反対の性格の持ち主だった。

冷静沈着。頑固。努力家。人見知り。

妹は人付き合いが上手くない。

私のように単純で誰とでも仲良くなれるような気軽さを持ち合わせていない。

そんな妹が上京なんかして、一人でやっていけるのだろうか。

私はとても不安だった。

何くわぬ顔で「行ってきます」と言って家を出ていった妹。

私はその後を追いたい気分だった。

いっそのこと、妹と一緒に暮らしてしまおうか。

そうすれば、妹も私も寂しくない。

いや、妹は寂しいだなんて思っていないだろう。

そんなことを考えているうちに半年がたった。

妹からは一回も連絡がなかった。


そんなある日、私は出張で東京へ行くことになった。

私は真っ先に妹の元へ行くことを考えた。

こっそり行って驚かしてやろうとまで思った。

仕事が予定より早く終わったため、デパ地下に寄って妹の好きなモンブランを手土産に買うことにした。


電車の中で私は妹のことを考えた。

やつれてないかな、とか、変貌してないかな、とかなんだか遠く離れた恋人に会いに行くような気分だった。


駅から妹のマンションまで歩く間、私はずっとドキドキしていた。

会ったらまず「来ちゃった」と可愛く言ってみようかと考えたが、恋人でもあるまいし気持ち悪いと言われそうだったのでやめた。


インターホンを押す。

ピンポン。古ぼけた音がした。

・・・・・

ピンポン。

・・・・・

私はドアノブを少しひいてみる。

開いてしまった。

いや、私が開けたんだ。

なんだか胸騒ぎがする。

嫌な予感。

違う、違う。そんなんじゃない。

恐る恐る目をやると、妹の長い美しい髪がふわふわと揺れていた。

良かった。妹は生きている。

しかし、まだ胸騒ぎがするのはなぜだろう。

次の瞬間、私は全てを理解した。

妹は金髪の男と抱き合っていた。

あぁ、そうか。

妹だってもう18だ。

それぐらいのことがあっても当然だ。

私はお土産のモンブランを玄関先に置いてその場を後にした。

2、3歩歩いて、また戻ってやっぱり持ち帰ることにした。

階段を下りる音と妹の喘ぎ声とがなんらかのハーモニーを奏でている。


私はその夜、妹の気持ちよさそうな顔を思い出しながらオナニーをした。



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― 新着の感想 ―
[一言] 文章が細切れすぎですね。私的には読みづらい。 ラストが……それなんてエロゲ?かと小一時間……(笑) でも、ある意味、インパクトはありましたねぇ。
[一言]  なんだか、物悲しい小説ですね…。 でも、終わり方が残酷過ぎます。自慰はないでしょ、流石に。あれだけ心配した妹に対して、多少のショックがあったにしても。 あと、人間感情の描写がもう少しあると…
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