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奴隷傭兵、因縁の戦い2

衝突した妖魔兵はオーク部隊が中心だが、接敵直後から明らかに優勢だ。敵兵が一匹の妖魔兵を倒す間にこちらは三人倒す勢いだった。トン吉やワン公は敵軍を縦横無尽に暴れまわる。キングオークに至っては、まともに戦おうという兵すらいない状態だ。そんななかである騎士がレオとやり合っていた。頭から足までプレートアーマーで盾持ってるし、戦い方からして同じ騎士同士なんだろう。


「貴様、レオか!何故こんなところにいる?」


「キール・・・・・・理由は言えない。それにあなたには関係ない」


「アリシアも一緒か。どうやって数をここまで増やしたのか知らないが、妖魔兵は所詮妖魔に過ぎない、そんな戦い方じゃいずれ寝首をかかれる」


 キールは嘲笑いながら、剣で鋭い一撃をレオに浴びせる。レオは盾で辛うじて防いだ。


「そうやって他人をバカにして何が楽しいんですか?」


「私は事実を言ってるまでだ」


 そう言いながらキールはレオからの反撃をことごとく防いだ。敵と戦いながら視界の隅でレオと騎士との戦いを見ていたが、徐々にレオが押されていくのがわかる。レオの奴も騎士の適正がAぐらいあったんじゃなかったのか?それ以上に相手の騎士の適正が高いのか、それとも単純に技術の差なのか・・・・・・。


 しばらく敵と戦ってからもう一度視界に入ったレオは剣を飛ばされていた。こりゃいよいよヤバいかもしれんな。戸惑う兵士を薙ぎ倒しながら、レオの元のへと急いで間に入った。


「バーン!大丈夫です、私はまだ戦える」


「強がんなよ、武器もねぇのにその盾だけで戦うってか?」


 俺とレオとのやり取りを見ていたキールが再度、嘲笑った。


「レオの仲間か。フフフ、そんなデカい大剣で一体何が出来るというのかね。私に大人しく殺されてりゃいいものを」


「何が出来るかって?悪いな。生憎てめぇの首と胴体を切り離すぐらいしか出来そうにねぇや」


 俺がそう言ったら、相手は盛大に笑った。どうやら冗談だと思われたらしい。


「残念だったな田舎剣士。私の騎士の適正度はSだ。貴様ごときが勝てる相手じゃない」


「ごちゃごちゃ言ってねぇでやってみろよ」


「貴様、よほどのバカか、言葉すら通じないサルだな」


 なるほど、メンバー全員こんなクズばっかかよ。シャミルたちが言ってた意味が少しわかったぜ。キールは冷笑を浮かべながら俺ににじり寄って来る。レオがそれを見て叫んだ。


「バーン、気を付けてください!ふざけた人間ですが、実力は確かです」


「私に逆らった分際でほざくなっ!貴様は後で兵士の慰み者にでもしてやる。もっとも、貴様みたいな女に需要があればの話だが・・・・・・ククッ」


「レオ、忠告ありがとよ」


「では、潔く死ねっ!」


 キールは盾を前面に押し出し、俺の視界を塞ぐようにして剣を繰り出してくる。レオと同じ戦い方だ。はっきり言ってもうレオとの戦闘で見飽きた。俺は無意識に咆哮する。俺の咆哮で妖魔兵どもが反射的に身体を震わせる。キールも本能的に何か感じたのか、ビクッとして間合いを取り盾を構え直した。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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