奴隷傭兵、ブラニオール奪取戦3
これでもう立ち上がれないだろう。さすがに大剣の腹でぶっ叩くような手荒な真似は出来ない。下手すりゃ死ぬからな。
「しょ、将軍から離れろ!」
「離れろって言われてもな。悪ぃがこれが仕事なんでな」
あとは将軍の部下たちだったが、これは他の妖魔兵どもに任せることにした。彼の兵士たちは瞬く間に妖魔兵たちによって制圧されていく。オークやハイオークに加え、ワーウルフやジェネラルオークを相手に統率の取れてない兵士たちが戦えるわけがなかった。
ブラニオールの制圧が完了するまでに一時間程度だった。また、ガスパール将軍の部下たちから聞き出したのは、将軍は直前に南に侵攻した軍を引き戻すように指示を出しているとのことだった。
「ここからは、ブラニオールを守る戦いをします」
「だけどさ、私たちは三千ちょっとしかいないでしょー?」
「はい、ですので民兵を募ります。元々ここはモントール州の城塞都市ですからね。一度占領から解放されたのです、民衆が自分たちで守ろうとする意欲は高いはずです」
「なるほどね!」
後の流れはエルの作戦通りに進んでいく。エルはブラニオールをティアーマの支配から取り戻すと、民衆に家族を守るために自衛のための決起を促した。実際に支配された恐怖を味わった民衆の意識は高い。
呼びかけると男たちの実に七割が民兵団として参加してくれた。エルは四方の城壁の守りに割り振り、そのなかから兵士として経験していた者を部隊長として任命する。こうすることで戦闘時の動きはある程度彼らの指示で動けるようになるということだった。ここまで部隊を組織し終わったとき、南を警戒していた妖魔兵から連絡が入る。
「バーン!大変、南から大軍が現れたみたいなの!どうしよう!?」
「やはり来ましたね。でも、もう遅いです」
「城内で戦うのか?」
「いえ、僕らは野戦のほうが得意です。民兵も組織しましたし、城壁は彼らに任せましょう」
エルは特に何も言わなかったが、民兵も妖魔と一緒に戦うというのは良い気がしないだろう。下手に連携が崩れても困るし、そもそもキングオークは城内にいても何の役にも立たん。食料の無駄遣いにしかならねぇだろう。
「じゃあ、暴れてやろうぜ!」
俺たちは南門から出てそのまま敵軍を迎え撃った。
「ねぇ、あの旗って・・・・・・もしかして」
「もしかしなくても、アイツらだよー!よーしよし、ここで会ったが百年目ってねー!俄然やる気が出て来ちゃったよ」
アリシアとシャミルが旗を見て話してる。
「あいつらがどうかしたのか?」
「バーン、よくぞ聞いてくれましたー。あいつらこそが、あたしらの天敵『高潔の薔薇』だよー」
見ると確かに、旗に薔薇の花の絵が描いてある。なるほど、わかりやすい。
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