奴隷傭兵、戦力UPを図る2
そしてアリシアだが、調教師としての適正度はDだがスキル『強化』の力で妖魔兵の戦闘力は飛躍的に上がる。ホブゴブリンがオークを凌駕するほどの力になるぐらいだ、このチームの核となるのはやはりアリシアのスキルだろう。そうなるとやっぱり疑問になる。なんでデュエルなんて危険を冒してまでリアを強引に仲間に引き入れようとしたのか?
「なぁ、どうしてリアなんだ?傭兵団なら雇えば良いんじゃないのか?」
「それは・・・・・・」
アリシアが言い淀んでいるのをシャミルが変わって説明した。
「あー、まぁ色々あってねー。ウチも苦労してんのよー。妖魔兵ってただでさえ気色悪いって思われてるし、雇い主の貴族さまとしては妖魔に力を借りるってのに抵抗を感じる人間が多くってね」
確かに妖魔兵を見る周りの目の冷たさはかなりのもんだった。放っておきゃ、人間を襲う連中だし仕方ないのかもしれない。
「それに——」
シャミルは言いかけてアリシアの反応を見る。アリシアはシャミルを見て頷き、シャミルは続けた。
「実はウチってもうひとつの傭兵団の傘下に入れられそうだったんだよね」
「仲間として引き入れらるってことですか?」
「そんないいもんじゃないよー。参加って言っても色々だけど、なったらほとんど奴隷みたいな扱いが決定してただろうね。それで、アリシアちゃんも躍起になっちゃってデュエル申し込んじゃったんだ。ごめんねー」
思ったより、なんだか複雑な事情を抱えてたってことか。
「その相手の傭兵団と何があったんですか?」
エルの質問でシャミルはその経緯を詳しく俺たちに話してくれた。相手の傭兵団の名前は『高潔の薔薇』だそうで、『薔薇の花』と似たり寄ったりの名前だ。最初は友好的に接していたらしいが、向こうの奴らはどんどん団員を増やしていき現在は五千ほどの規模になってるらしい。
ランクも当初は相手のほうが下で、シャミルたちは色々教えてやっていたそうだ。それが同じランクに並んだ時ぐらいから態度が変わっていったそうだ。Bランクに上がった今では完全にバカにされ、傘下として使ってやると相手に言われてるらしい。強引にデュエルを挑まれるのも時間の問題だったそうだ。
「それでー、今となってはウチらは『ブラックシープ』の傘下なんだけど。もしかしたら巻き込んじゃうかもしれないんだ、申し訳ない」
シャミルは乾いた笑い声を上げがら申し訳なさそうに頭を下げた。最初っからリアを狙ってデュエル申し込んでる時点で巻き込んでんじゃねぇか!・・・・・・と思ったが今さらここで言ってもしょうがないだろう。
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