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薔薇の花とのバトル2

「エル、敵さん突っ込んで来たぜ!俺らも出るか?」


「バーン、お願いします」


「そう来なくっちゃなぁ!」


 相手に合わせて俺らも出る。岩場に登った妖魔兵たちは残してオーク兵とホブゴブリン兵の混成部隊を率いて突撃する。最初に俺とぶち当たった妖魔兵たちを次々と血祭りにあげていく。


 しかし、俺以外の妖魔兵たちの動きが芳しくない。特にホブゴブリンたちは衝突した途端に被害が拡大していく。オーク兵たちはなんとか耐えているが、全体的に防戦一方っていう感じだ。


 そのなかでもひと際異彩を放ってるのが、中央で戦ってる騎士だ。


 レオ・・・・・・だったか、とんでもねぇ勢いで妖魔兵が斬り殺されまくってる。いったいぜんたいどうなってんだ?俺は咆哮を上げると、押されてるホブゴブリンたちから敵の妖魔兵の注意を引き剥がす。


 一気にヘイトがこっちに向くと、大量の妖魔兵たちが俺ひとりに飛び掛かって来る。それを大剣で一振り一振りまとめて斬り裂いていく。そうやって俺ひとりに集中させることで、ようやくわかった。


 コイツ等明らかに俺たちが率いる妖魔兵たちより強い。相手の妖魔兵はホブゴブリンだが、なんならオーク兵よりも明らかに強かった。コイツ等、最初から小細工せずに近接戦闘を仕掛けていたらもっと厄介だったんじゃねぇのか。


「やばっ!」


 思わず声が出る。左翼側(といっても混戦状態ではっきりしないが)後方にいる、アニーとリアがいつの間にか囲まれつつあった。俺がカバーしてる範囲以外から突破されたようだ。


「お姉ちゃん!」


「任せて!」


 アニーが詠唱を始めると魔力が杖に集まり、風の流れが変わり始めた。


「ワールウインド!」


 アニーが叫ぶと風が渦を巻きながら迫り来るホブゴブリンたちを巻き込んで押し戻す。といっても、殺傷力は無いから一時的なものだ。しばらくすると、ふたりを守る壁に再び穴が開いてそこから侵入される。


「お姉ちゃん、また入って来たの!」


「しつこいっ!それならとっておきを食らいなさいっ!」


 アニーの詠唱で風がいくつもの塊になり渦を作りながら圧縮されていく。さながら小さな台風みたいな奴が彼女の周りに無数に出来る。


「ガストバレット!」


 侵入してきたホブゴブリンたちはアニーの放った無数の風の弾丸により穴だらけになりながら倒れていった。なるほど、これならアニーに任せておけばしばらくは大丈夫か。


 問題は・・・・・・。目の前の妖魔兵を斬り倒しながら、物凄い勢いでリアの妖魔兵を薙ぎ倒している騎士を横目で見る。あいつだろやっぱり。あいつのせいで相当こっちの戦力が削られてる。


「ワン公!ここは任せたぞ!」


 ワーウルフは咆哮で答える。よくわからんが、たぶん理解してくれた気がする。あっちでは例の騎士とジェネラルオークの戦いが始まっていた。エルによれば、ジェネラルオークは通常のオークより桁違いに強いらしい。あいつが止めてくれれば良いが・・・・・・。


 しばらく斬り進んでいくと、ジェネラルオークと例の騎士との均衡が破られつつあった。よく見たらジェネラルオークに矢が何本か突き刺さってる。誰かがこの乱戦のなかで矢を放ったのか!?


 矢の援護があったとしても、やっぱりレオってのは強い。的確に相手の動きの死角を突いてやがる。そうはいってもジェネラルオークもタフで、致命的なダメージは避けている感じだ。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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