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奴隷傭兵、TS軍師に出会って成り上がる  作者: たぬころまんじゅう


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奴隷傭兵、ジェネラルオークを倒す

 殺すなら一瞬だが捕らえるってのが面倒だ、ワーウルフんときも手こずったしな。まずは小手調べといくか。大剣を構えたまま軽く薙ぐと、相手は盾で受け流した。上手い!オークの奴らは正面から馬鹿正直に受けてたが、コイツは力を逃がしてやがる。


 すかさず剣で斬り返してくる。十数合斬り結ぶと、なかなか楽しくなってきた。もっとコイツの力を引き出してやりたいが、あんまり遊んでるとエルの奴に怒られそうだ。


 相手もニヤッと笑いながら強者?の戦いを楽しんでるところ悪いんだが、時間の都合で終わることにする。大剣の腹を頭に叩きつけるとゴィィィィィィンという鐘みたいな音が鳴ってそのままぶっ倒れた。


 あとは掃討戦だった。エルの指示で殺さずにまた気絶させるか戦闘不能にしていく。全部片付いた後はエルが刻印を刻んでいった。リアが刻印に魔力を込めれば強制的に契約が成立して、彼らはリアの忠実な妖魔兵となる。


 エルが言ってたが、妖魔兵の恐ろしさは士気に強さが全く影響されないところだそうだ。人間の兵士なら精神的な状態で強さが一にも百にもなる。ところがどんなに絶望的な状況だろうと、常に全力で戦えるのが妖魔兵だ。


 最後にリアがオークジェネラルの刻印にも魔力を込める。そして新たな仲間となったオーク兵たちにエルが回復を施していった。こうしてオークを六十匹、新たな妖魔兵として加えることに成功する。囲んでた連中はもっといたんだが、最初に俺が殺しすぎてダメだった。


「まさか、ここにオークが棲息しているなんて・・・・・・迂闊でした。僕のミスです」


「結果オーライじゃねぇか。どうせならこのままオーク兵を増やしてこうぜ!減ったホブゴブリンの補充にもなるしな」


 俺の提案は全員一致した。ここで戦力アップ出来るなら是非しておきたいとこだしな。その後はいつも通り、森に籠って片っ端からオークを妖魔兵へと変えていった。それから三日後にはオーク兵は七百になった。


 こうして総勢千近くの妖魔兵を従えて、以前ホブゴブリンたちが使っていたロングボウの回収や使える武器を搔き集める。半数ほどは回収出来たが、後はボロボロだった。


 妖魔兵に命じて矢を作らせると案外上手に作る奴もいたので、手先の器用な奴らだけを集めて作らせる。その間に武器の捜索班と食料調達班(これは妖魔兵だけでなく俺たちのも含む)に分けて、派遣した。こうして新たな妖魔兵の組み入れた訓練をしつつ、ある程度の目途が立ったのはそれから十日後だ。


 俺たちはそのまま森を南下し、州都近くの森で妖魔兵たちには待機を命じる。荷物持ち用に五十匹だけを供に連れて州都へ帰還すると、足りない武器や防具を購入した。


 結局、その費用がかさみ千五百万ディナーリもかかってしまう。こうなると、毎回毎回買うのはバカらしく思えてくる。いよいよ自作出来るような設備を整えて、妖魔兵たちに自分の武器ぐらい作ってもらったほうが良いかもしれん。こうして準備に追われつつもなんとか期日には指定の場所ザスに辿り着いた。


 来てみると、周辺は林と岩場という殺風景な場所だ。『薔薇の花』の奴らはもう来ている。『薔薇の花』の数は四百ほど。そのほとんどが妖魔兵で構成されており、俺らとほぼ似てる構成の傭兵団だ。奴らの妖魔兵はホブゴブリンでほとんどが弓兵である。


 俺らが近づくと向こうの団長のシャミルが気が付いて手を振った。デュエルってのは、文字通り決闘のことだ。今から殺し合いをするってのに呑気な雰囲気なもんだ。ただ、そうは言っても今回お互いの人間は殺さない条件で行うらしい。その代わり妖魔兵にとっては命がけって話になる。


 だから、もし妖魔兵に殺されるぐらいならそれは仕方ないねってことだろう。かなり無茶苦茶な話だが、本来は『紅蓮の狼』との戦いがデュエルだとエルが教えてくれた。そう考えれば条件は緩々ってことかもしれん。


「やぁやぁやぁ!待ってたよー。今日はよろしくねー!」


 シャミルは俺たちひとりひとりと握手をしていく。


「お久しぶりですわ。今日のデュエル、勝たせてもらいます」


「よろしく頼みます」




いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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