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奴隷傭兵、異変に気付く

 さらに敵右翼を撃破したことで一千万ディナーリ、中央での活躍により三百万ディナーリが支払われることとなった。そして、それに加えて気になっていたランクだったが特例としてFランクからDランクに一気にアップとなるらしい。


 ちなみに『田園の騎士』もDランクに昇格だそうだ。傭兵団の運営のための資金四千万三百万ディナーリを残して、あとの五千万ディナーリを均等に配布ということになった。


「凄いですよ、これなら思ったより早くAランクに上がれるかもしれませんね!」


「まさか、最低ランクから一気にDランクになるとはなぁ・・・・・・」


 アニーやリアも嬉しそうだ。もっとも彼女らはランクアップなんかどうでもよく、大金が入ったことが一番嬉しいんだろうが・・・・・・。そういう俺もランクアップの恩恵が今ひとつよくわからん・・・・・・。ランクアップを素直に一番喜んでいるのはエルだけなんだよな。


「なぁ、ランクアップすると何が良いんだ?」


「ランクアップすれば単独での任務がもらえるようになるんです。例えば拠点の制圧や街の防衛なんかがそれにあたります」


 ふむ、単独での任務と今回の違いがわからん。


「単独の任務ってのはなんか旨味があるのか?」


「まず、報酬が破格です。通常任務の数倍は出ます。それから成功すればランクアップも早いんです」


「エルさん!モットモット稼ギマショー!」


 アニーは金に魂を奪われたような目をしている、わかりやすい奴だ。俺たちはその日は宿に帰ってゆっくりとしてから、次の日には妖魔を置いてきた森に戻っていた。リアが森のなかで妖魔に呼びかける。


「・・・・・・あれ?あれれ?」


「どうした?腹でも痛いのか?」


 俺の質問にリアはむくれながら答える。


「バーン、何かあるとすぐにそれ聞くの。違うの、妖魔の反応が・・・・・・」


 そこまで言うと、リアは静かに目を閉じた。妖魔兵に何かあったことは間違いないらしい。しばらく様子を見ているとリアが小さく叫んだ。


「あっ、反応があった・・・・・・でもどうして?」


「リア、何があったの?」


 姉も心配してリアの傍に寄ってきた。


「わかんないの。けど、妖魔の反応が弱いのと、ちょっと遠くに離れてるのー」


「方向はわかるか?」


 俺の問いにリアは頷いて指を差す。俺たちはリアの指を差す方向へと歩いた。どれくらい歩いただろうか?たぶん三時間は歩いたはずだ。リアが突然走り出す。


「こっち、何かと戦ってるの!早く!」


 それを聞いて俺たちは顔を見合わせると、リアに従って急いだ。数分も走るとギャアギャアと妖魔同士が戦ってる声や音が近くなってくる。それに合わせてワーウルフの咆哮も聞こえた。やがて俺たちの目に飛び込んで来たのは、リアの妖魔兵たちがオークの大軍に囲まれそうになっているところだった。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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