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奴隷傭兵、薔薇の花と出会う5

「おまえ、このデュエルに勝ったらどうするつもりだ?」


「僕たち『ブラックシープ』の傘下に入ってもらいます」


 俺は思わず笑った。やっぱりコイツの頭のなかは戦力アップとそのための金稼ぎしかないんだろうな。とはいえ、最後に決めるのはリアだ。いくら勝算があっても本人の意志を無視するわけにはいかない。


「リア、おまえはどうする?おまえが嫌なら断ってもいいんだぜ」


「んー、私はいいのー」


「ちょっと、リア!?あんた何言ってるの?もし負けたらどうするのよ?」


 リアはアニーの顔を見て笑って言った。


「お姉ちゃん、私たちだけじゃないよ。エルもいるしバーンだっているんだよ。絶対勝てるの!私たちを信じるの!」


 リアにそう言われてアニーは返す言葉も無いようだった。


「どうやら決まりのようだな。エル、俺はリアの意志を尊重するぜ。アニーもそれでいいな?」


「わかりました」「・・・・・・わかったわよ」


 不服そうなアニーを横目に、エルは改めてシャミルとアリシアに向き直ると口を開いた。


「シャミル、アリシア、その申し出受けましょう」


「おー!なんだかこっちから申し込んでおいてなんだけど、考え直してくれたっていいんだよー。うちのアリシアちゃんが完全に暴走してるだけだからさー」


「ちょ!?ひどい言いがかりね!」


「いえ、謹んで受けさせてもらいます。ただし、こちらが勝った場合はあなた方は僕たち『ブラックシープ』の傘下に入ってもらいます」


 そのエルの言葉でシャミルもアリシアもごくりと唾を飲みこんだ。デュエルは何かを対価に賭けるのが普通である。当然、要求する側もそれ相応のリスクを負わなければならない。


「わ、わかったよー。なんか私たちの要求より厳しいけどさ、吹っ掛けられたのはそっちだからね。まぁ、文句は言わないよー。でも、場所はこちらで決めさせてもらってもいいかなー?」


「わかりました。ではデュエルの日程なのですが、二週間後ということでどうでしょうか?」


「わかったよ、いいよー」


 エルは「はい」と満面の笑顔で答える。なーんかまた怪しいほどの笑顔だなコイツ・・・・・・。


 相手の指定した場所は州都ベス・エ・サンターナより南東の林と岩場が広がる地形ザスだった。戦で地の利ってのは重要な気がするんだが、それでも勝算はあるってことなんだろうか?


 エルと向こうの団長シャミルとの話し合いが終わると、俺たちは当初の目的である今回の報酬についての決定をギルド長であるガリスから直々に話が合った。今回、将を捕らえたことで報奨金は八千万ディナーリになること。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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