奴隷傭兵、薔薇の花と出会う4
「いきなり来て何勝手なこと言ってんだおまえ?そんなもん——」
「バーン、待って」
「何言ってんだエル?アニーとリアは姉妹なんだぞ!おまえそれでいいのかよ!?」
「わかってますよ。だからこそ、ちょっと待ってください。まずは相手の話を聞きましょう」
俺はため息をついた。エルは恐らく何か考えがあるんだろうが、こういう交渉事はやっぱり俺は向いてない・・・・・・。仕方ないので見守るしかなかった。
「それで、そこまで言うからにはアリシアさんには何か考えがあるのでしょう?」
「ええ。デュエルです!」
アリシアはここぞとばかりに得意気な顔で言ったが、俺とアニーとリアが完全にポカーンとしていたのが気に入らなかったのか、もう一度同じことを言った。
「デュエルです!」
「アリシアちゃん、同じこと言わなくても意味がわからないだけで多分伝わってると思うよー」
向こうのシャミルとかいう団長が茶々入れてるが、まさしくその通りだ。なんのこっちゃ?
「あなたがたは三人だけですか?」
エルのその質問にシャミルが頷く。
「エル、デュエルってなんだ?」
「ああ、えと。デュエルは随分昔の風習ですが傭兵団同士で争いがあった場合、デュエルをして決着をつけたんですよ」
「つまり、勝ったほうが相手を従わせることが出来るっていうことか?」
俺の推測は当たっていたらしい。エルはすぐに頷いた。そして、そのまま小声で俺たちに話しかける
「バーン、アニー、リア、相手の要求は無茶苦茶ですし断ってもいいですが・・・・・・」
「私は嫌よ。万が一負けたらリア取られちゃうんでしょ?そんなの耐えられないもん」
この場合、アニーのいう事がもっともだろう。だが、エルの言い方が引っ掛かる。
「エル、その言い方だと何か勝算があるのか?」
「あります。デュエルは傭兵団の全戦力を持って相手と戦う総力戦になります」
総力戦・・・・・・つまり、相手は三人しかいない。そのうちのひとりは調教師。傭兵団のランクがCってことは、かなり適正度の高い調教師ってことになるのか。
「相手のひとりは調教師です。リアは調教師のなかでも最上級クラスに近い適正度です。残りのふたりの適性が気になりますが、こちらにはアニーとバーンがいます。それに僕も治癒士です。なんとでもなるでしょう」
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