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ギルド長と試合する2

 ガリスは木剣を上段に構えて俺に襲い掛かる。木剣で合わせて流しながら、俺はそのまま反撃に出ようとするが、その前にすでにガリスは追撃を入れる。強いっ!なんとか防御して防ぐが十数合打ち合うと俺の方が防戦一方になった。


 強さでいったら以前、俺が木に縛られながら相手してもらった奴より間違いなく上だ。んじゃ、遠慮なく狂戦士化させてもらうとするか。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


 俺の咆哮にガリスはビクッとして一旦距離を取る。汗を蒸気のように出しながら咆哮する姿は妖魔に近く、もはや人間には見えない。


「人・・・・・・なのか?」


 俺はガリスの呟きを聞いて、ちょいちょいと手で挑発した。


「野郎・・・・・・舐めやがって!」


 ガリスはそれを見て武人としての矜持を取り戻したらしい。それでいい。そうでなきゃおまえを倒す意味がない。ガリスが先ほどと同じように木剣を上段から打ち下ろす。俺はそれを紙一重で避けながら横から蹴りを入れた。


 ドゴッ!!っという鈍い音とともにガリスの身体が吹っ飛ぶ。二度ほど地面に打ち付けられてから立ち上がったのを見て、俺はもう一度手でこまねいて挑発した。ガリスはそれを見て雄叫びを上げながら突っ込む。


 打ち下ろし、横に薙ぎ、突き、袈裟斬りと流れるような組み合わせで木剣を打ち込んだ。ただし、狂戦士化した俺の身体能力の前にはもはやスローモーションにしか見えない。


 何合か打ち合うとガリスの木剣の柄の下を狙って打ち上げ弾き飛ばす。その流れで木剣を横に薙いで首の手前で寸止めした。数秒後にと高く舞い上がったガリスの木剣がカランカランと地面に落ちる音がすると、ガリスは両手を挙げる。


「ま、参った。俺の完敗だ。まさか、本当に狂戦士化を制御出来るとは思わなかった」


「わかってくれりゃそれでいいよ」


 晴れてギルド長のお墨付きを勝ち取ることに成功した俺たちは、正式に傭兵団として戦場への参加が認められた。それから三日後、ギルドから俺たちに通達が入る。ティアーマ州から四万の軍勢が州境に迫っているとのことだった。


 東の拠点、モナンと西のブラニオールの同時進行らしい。俺たちが派遣されるのは西のブラニオールで今回も前回同様、他の大きな傭兵団の傘下に組み込まれるとのことだった。


 通達が来た場合は準備を整え次第、拠点に現地集合となる。既にこの三日間の間に妖魔兵たちの弓装備を百取り揃えていた。お陰で五百万ディナール近くもかかっちまったが、これも必要経費だ。これに加えて物資を運ぶ荷馬車も再度購入する。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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