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奴隷傭兵、ワーウルフを従える

 「リアァァァァァ!!心配したんだから!もう身体は平気なの?腕の痛みは無い?」


 「お姉ちゃん!?・・・・・・うん、大丈夫だよ」


 そう言ってリアがニコっと微笑むとアニーはリアを抱きしめて喜んだ。その様子を見て俺とエルは頷き合う。とにかく大事にならなくてよかった。


 次の日の早朝、俺たちは山頂を超えて山を下り始める。そこでまたもやワーウルフに出くわす。今度は正々堂々と?真正面から来てくれたおかげで妖魔兵が三十匹ほど殺されてしまった。


 しかし、奴の手の内がわかっていることと、アニーも今度はすぐに行動出来たため捕獲に成功する。俺が気絶したワーウルフを縄で縛りつけてる間にエルが印を施した。


 そしてリアが印に魔力を込めるとワーウルフはリアの忠実な妖魔兵となる。敵に回すと厄介だが、味方となればかなり強力な戦力となるだろう。俺たちは、その後も数日かけて山を越え森を抜けて、いよいよモントール州に入った。


 森から出た後もアニーが毎日クリーンを掛けてくれたおかげでとんでもない悪臭を放ちながら街に入ると言う醜態をさらさずに済んだ。近くの街モルを経由して、モントールの中心である州都ベス・エ・サンターナへと入った。もちろん、今回も妖魔兵たちは森のなかで待機してもらっている。


 州都では妖魔兵舎というのも借りられるのだが、金がない。あと、あいつらの食費を出した途端に破産する。さすがに州都なだけあって、戦争中でも人の往来や市場は賑やかだ。


 まず俺たちが向かったのは、商業ギルドだ。ここはすぐに見つかる。商館はいくつもあるが、買い取り相場はどこもほぼ同じだということで、適当に入った。すると窓口で騒いでいる声が聞こえてくる。


「いくらなんでも高すぎです!もうちょっと安くならないんですか!?」


 窓口で叫んでいるのは少女だった。どうも話を聞いていると、というか聞きたくなくても聞こえてくるわけだが。彼女が求めているのはレ・ドール産の赤胡椒らしい。


 だが、モントールも戦争中であり、交易品は北か南のルートを使うのだが、北のティアーマ州とは戦争中だ。じゃあ南はどうかっていうと、南もミラールとの戦争で警備兵が駆り出されて治安が極端に悪化してしまい、交易路が危なくて使えない。その結果、赤胡椒の値段が暴騰してるようだ。俺たちみたいにブネ山脈を越えてくるような命知らずはそうそういないということだな。


「これじゃあ、リザさまになんと言えばいいか」


 その一言を聞いたエルが、少女に話しかけた。



いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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