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奴隷傭兵、TS軍師に出会って成り上がる  作者: たぬころまんじゅう


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28/102

奴隷傭兵、2人の少女を救い出す

 敵の調教師を縛り上げつつ、先ほどの姉妹ふたりの事情と倒れた老婆の様子をエルに話して聞かせた。老婆はエルにも見てもらったが、やはりエルでもどうしようもないらしい。俺はエルにさっきのふたりの姉妹のことも紹介した。


「エル、こっちが姉のアニーで妹のリアだ。こいつらこのまま放っておくと野垂れ死にか奴隷商人に売られるのが関の山だ。なんとか孤児院にでも入れられないか?」


 俺が話し終わった後も、エルはふたりを見ながら固まっていた。


「おいエル、どうかしたのか?腹でも痛いのか?」


 そう言われてムッとながらエルは答える。


「違いますよ!それよりこの子たち凄い、ふたりとも凄い適正の持主ですよ」


「ふたりとも?何の適性が・・・・・・って、今はわかんねぇのか」


 ふたりの姉妹はポカンとして俺たちの会話を聞いている。たったひとりの身内を殺されてしまって動揺してるのだろう。


「アニー、リア。君たちは身寄りがいないんだよね?」


 エルの問いにふたりは暗い表情で頷く。


「もしよかったら、僕たちと来ない?僕たちは傭兵団なんだけど、このままここにいるよりは安全だと思う」


「傭兵団つっても、コイツと俺しかいないけどな」


 エルに誘われたふたりはお互いに見つめ合いながらしばらく考えているようだった。やがて、アニーが妹のリアに行くか尋ねるとリアは無言で頷いた。


「あの、わたしたちお金とか持ってないけど大丈夫、かな?」


「大丈夫だ、そんな心配する必要はねぇよ。だけど、それぞれの適正に応じた訓練や仕事はしてもらう。出来るか?」


 俺の問いにまたふたりはお互いを見ると頷き合った。


「「はい、お願いします!」」


 その後はふたりの保護者だった老婆を弔った。こういうときは、俺もエルもこのふたりと同じ境遇だったことを嫌でも思い出す。

こうして俺たちブラックシープの初陣は終わりを迎えた。





 全体の結果も妖魔兵たちの奇襲攻撃が失敗したことによって敵軍が次第に押されて撤退。撃退に成功したわけだ。そして、俺たちは傭兵団「黒曜」の団長の元に報告に行く。団長の隣にはあのドミニクもいた。


「聞いたぞ、おまえらふたりだけで妖魔兵たちを全滅させたって。本当なのか?」


 団長は驚きと称賛が入り時混じったような表情で俺たちに尋ねた。


「ああ、本当だ。倒したのは俺だが、街の襲撃を予見したのはエルだ。ちなみにそこのバカ面してるドミニクって奴にもちゃんと行く前に報告はしといたぜ」


 俺の報告で団長の顔色が変わる。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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