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奴隷傭兵、適正を知る

「結局、魔族が強すぎて何も出来なかった。それどころか州が紛争状態のまま魔族に対して立ち向かわなければならなかった。これが決定的な敗北の要因だといっていいと思う」


「おまえが俺にして欲しいことって・・・・・・」


 俺は嫌な予感がしながら向かに座ってる十歳の子供に尋ねる。バカな俺でもわかる。嫌な方向にしか答えが想像できねぇ。


「うん、国を統一して欲しい」


「あぁぁ!やっぱりだ!出来るか!んなことっ!!」


 この大陸は昔いくつもの国があったのが、ひとつの国に統一された。しかし、時が経つにつれ中枢が腐り王位に就いたのは幼児だった。裏で新王の後ろ盾となるべく権力争いに明け暮れてる王都は、もはや統治機能を失っている。


 次第に州は独自色を強く出し、現在は完全にバラバラに戻ってしまったというわけだ。そうして戦乱の世になってからすでに十年が経っている。それを再統一しろだと!?ただの奴隷傭兵が!?たまたま偶然出会った奴に頼むとか頭おかしいだろ。


「あのなぁ、おま——」


「そういえば!バーンは自分の適性を調べたことってありますか?」


 機先を制された俺は、頭のなかにクエスチョンマークを浮かべながら聞き慣れない言葉に心が囚われてしまっていた。


「適正?なんだそりゃ?」


「生まれ持った才能みたいなものですかね」


 そう言われて薄らぼんやり思い出してきた。そういえば、そんなことを傭兵仲間に教えてもらったことがあった気がする。


「おまえに言われて思い出したわ。確か調べるだけで凄い高いんだろ?俺らみたいのは縁がねぇよ」


「では尚更調べましょう!適正は自分で認識しないと発現しないんです」


 その話は初耳だった。だいたい、適正なんてものは貴族の道楽くらいにしか思ってなかったからだ。


「適正がわかれば進む道もハッキリします。戦士とか騎兵とか弓兵とかそんな感じですね」


「戦う職業ばっかじゃねぇか。まぁ今さら商人なんてガラじゃねぇけどよ」


 エルは俺の嫌味に苦笑しながらも、話をどんどん展開していった。どうにもコイツの頭のなかにはすでに詳細な計画が練りあがってるらしい。


 それにはどうしても俺が必要とのことだった。正直、国を統一するというのは現実感が無い。だが傭兵団を立ち上げるという案は面白いと思った。

 



 俺たちは次の日適当に時間を潰した後、昨日行った薬剤ギルドに向かった。ギルドのなかは薬草のなんともいえない匂いが充満している。


 そのなかを進んで受付に行くと、昨日対応した受付嬢がすぐに気付いた。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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