第24話 異常な海斗
祥子・綺亜蘭&にゃーちゃん・ジョンの2人と2匹での朱雀戦は最後に祥子が霊刀・黄泉比良坂の唯一の能力「黄泉送り」によって音も発さずに討伐された。
「はあ……終わった。 お疲れ様にゃーちゃん」
「にゃ~」
にゃーちゃんは黒虎の姿から黒猫へと姿を変えて綺亜蘭の腕の中へ。
「祥子さんも。お疲れ様です。 最後は見事でした」
「ありがとう。 でも綺亜蘭ちゃんとにゃーちゃんがいたから勝てたよ。今の私だとあの魔物の速さには追い付けなかった」
「そんなこと言ったら祥子さんがいなかったらあの時にゃーちゃんが死んじゃってましたよ。祥子さんは命の恩人です」
お互いが感謝を述べている祥子と綺亜蘭。するとその時に待っていた海斗が声をかける。
「それじゃあ2人ともが"ありがとう"でいいんじゃないか?」
そう声をかけることで初めて2人は海斗に気が付いた。そして一番最初に近づいていくのはもちろんジョンだった。
「バウバウ!バウ!」
「途中からだったけど見てたぞ?ちゃんと守ってくれたみたいだな。よくやったぞジョン!」
わしゃわしゃしゃわしゃ
「バウバウ~」
ジョンは嬉しそうにご主人様に撫でられている。
「か、白仮面さん!いつからそこに?」
「全然気づかなかった」
綺亜蘭が"海斗さん"と呼びかけたがなんとか修正ができた。
「綺亜蘭ちゃん。配信は切ってるから大丈夫。 で、いつからいたかって質問に答えると数分前だよ。だから綺亜蘭がにゃーちゃんと朱雀に大ダメージを入れていたのも祥子が朱雀にとどめを刺したのもバッチリと見ていたよ」
しゃべりながらも海斗は仮面を脱ぐ。それによって祥子と綺亜蘭も思い出したかのように仮面をとった。
「ふう~。なんだか久しぶりに感じますね。仮面をとったのが」
「正確には1時間も経ってないのに何時間も被ってた気持ちになるね」
正確にはまだ第六階層にやってきて30分も経っていないかもしれない。最高級ダンジョンとも言われているこのダンジョンをわずか30分足らずで一階層攻略してしまうのは海斗はもちろんジョン・祥子・綺亜蘭のレベルではない実力の高さがあるからこそ。
そこで祥子は気になっていたことをいくつか海斗に問いかけた。
「ねえ海斗?もしかしてジョンって結構強い?」
「そうだな。たぶん朱雀程度なら余裕で勝てるんじゃないか?俺と同じぐらいの強さだし」
「そうだよね」
そう言って祥子は海斗の隣でお座りをしているジョンに近づき撫でながら感謝を述べる。
「ありがとうジョン。私を守ってくれて」
「私からもありがとうございますジョン君」
「にゃ~」
「バウ!」
1つの疑問が解消されて祥子は撫でる手を止めて2つ目の質問へ。
「海斗……あの3つの光はなに?」
祥子は予想はついていながらもそう問いかけながら3つの時計塔から上る3つの光について質問した。
「ああ、あれは時計塔の中にあるボタンを押したら出てくるんだよ。どうやら四神をモチーフにしたような魔物を倒すことで現れるらしい」
「なるほど。だから朱雀と呼称したんですね?」
綺亜蘭が納得したようにつぶやいた。そしてその後すぐにその異常に気が付いた。
「え?それって……」
「……つまり海斗は私たちが朱雀に苦戦している間に青龍・白虎・玄武を倒してここに来たってこと?……」
「……途中から見てたって言ってましたよね?……」
祥子と綺亜蘭は自身たちが束になって苦戦しながら討伐した朱雀に相当するであろう魔物をわずかな時間で3体も討伐した海斗のその実力の高さに戦慄していた。
それに対して海斗も苦笑いを浮かべながら軽く説明する。
「なんか……新たな力が強すぎるみたいなんだよ……」
青龍を討伐した海斗はどうせならと青龍相手に使用した炎人モードを解除して別の魔法陣を展開。それは水の魔法陣の氷人モードという魔法陣。海斗は2つ残っているうちの近いほうの時計塔へ向かった。
そこは水の能力を持つ亀の姿をした玄武が守護する時計塔。しかし海斗の氷人モードは水を凍らせることが可能なため玄武のすべての攻撃・防御の水を凍らせて瞬殺。
ちなみに炎人モードの場合は大剣だったが氷人モードの場合は白い二丁拳銃から氷のレーザーを放つ。さらに白いオーラを纏い髪は白くなり眼も白くなる。
そして姿を氷人モードから雷の魔法陣の雷人モードに変更。姿は紫のオーラを纏い髪も眼も紫色に。武器は弓矢。そんな雷人モードにて残っている白虎の時計塔へ。そこでは玄武よりは時間はかかったが同様に瞬殺。
それから姿を普通に戻し祥子たちのもとへやってきた。
「白虎はどんな魔物だったんですか?」
「白虎は速かったけどなによりも硬かったな。なんせ身体が鉱石で出来てたからな」
「でもすぐに倒したんでしょ?どうやって倒したの?」
「雷人モードの速さで何千万発と撃ち続けたら倒れた」
「「……海斗さんって/海斗ってもう人間じゃないですよね?/人間じゃないね?……」」
そうして海斗は無事に?2人に引かれたのだった。
読んでくださりありがとうございます!
もし少しでも面白いと思ったら☆☆☆☆☆をつけてくれるとそれが作者の描き続ける原動力となります!よろしくお願いします!




