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なるほどジョーかぁ 写せんわけだ

「なるほど。彼がジョーかぁ」


 背は高いが痩せぎす、ド派手なシャツにド派手なネクタイとド派手なスーツ。目がチカチカしてくるが妙に似合ってておしゃれに感じる。


「お久、ジョー。どうしたの元気ないね。魔法使い(メイジ)のスピカちゃんは知ってるよね。こっちはステッド、見ての通り重戦士」


 シンディーは全く物おじせず、親しげに話しかける。


「色白やね。人間族には見えないね。どっちかと言うと悪魔族…デーモン閣下的な意味で。髪も緑だし。ジャスターって道化師だってよね?」

「顔を写さないでね、暗黒街のボス的にはマズイから」


 顔にはモザイクをかけておこう。


「…で、本音は?」

「著作権的な問題で。アメリカの弁護士は地獄の果てまで追いかけて来て法外な金を強奪していくからね」

「そんなキャラ作るなよ!てか来るかな?」

「アメリカは弁護士有り余ってるからね。なかには次元の壁超えていつでもやってくる奴がいるかもよ」


 ステッドとスピカは後ろで失礼な事をヒソヒソ喋っている。


「ほら元気出して」


 シンディーはジョーの膝に乗り、首っ玉にぶら下がった。


「いやあの、俺、男のケツ触る趣味ないんだけど」

「スピちゃんと代わる?」

「あっちも中の人男でしょ。絵的におもしろいからやってただけで、いざ現実になるとなぁ」


 古い映画の安いギャングと安い情婦そのまんまの絵面だ


「シンディー(怒)私のいない所でいつもこんな事してるの?」


 引きつった笑顔のステッドに耳を引っ張られておろされた。目が全然笑ってない。


「痛い痛い。スーちゃん妬いてる?」

「くぁwせdrftgyふじこlpあんたはこーいう事しちゃいかんて誓約があるやろ!去年の朝ドラ女優!」

「ふっふん、妬いとんや」


「…にしてもジョー。他の皆も元気がないね。私とかスピちゃんみたいな美女と美少女はともかく、ステッドみたいなのが来たら『なんだ見ない顔だな』とかなんとか、何人か因縁つけてテンプレの腕試しイベントの自主開催…やろ?」

「ゲームならともかく、現実にそれやったら只の反社会的勢力たい!ゲームが現実になったらやるわけ無かばい!さっきから何回も言うとーばい!」


 ジョーは熊本県出身である。


「ごめんごめん。ワシらも色々聞きたくて」

「うん。シンディーさんもスピカさんも頼りになる人ばい。うちの(パティー)に入りたいとなら歓迎すっと。もちろん、そっちのステッドさんも、二人の紹介なら間違いなかばい。こうなった以上ソロプレイは辛かとやろ?」

「うん。ワシら社会人やんなぁ。そうそうログインもできやんから(パティー)に迷惑やろとソロでやってきたけどなぁ。考えやなかんなぁ」


「なかなか面倒見よさそうやん?」

「某医大生でクイズ研の部長やっとるらしか」

「あぁ頭も良えんやね」


相変わらず首脳会談はシンディーに任せている二人だった。


 その時、入口の方が俄かに騒がしくなった。


「親分、大変だ大変だぁ!!」

「何だ騒がしい。ガラッ八みたいなノリやめろ!」

「それが、うちの若い衆何人かが、西の山のダンジ・ョンに行ったらしくて…」

「何?まだ、□グ・ホラかSA〇か解ってないやん?」

「誰?お嬢さん?」

「いいから。ったく、しょうのない奴らだ!おいお前。行った奴らは誰だ?情報を集めろ。

 斥候!チーム組んで、そいつらを尾行しろ。決して気付かれるな。そっちの透明ヴァンパイア!お前も一緒に行け!腕のいいアサシンなんだろ?

 お前とお前は人を集めろ。残りは俺について来い!!

 ジャスター・シンジケート アッセンブル!!!」


「リーダーシップも決断力もある。面倒見もよい。なかなかのリーダーや。DC以外も読んでそうやし」

「よし!スーちゃんスピちゃん。ワシらも行くぞ!!」

「「オー!!」」


 かくして、転移後初の大事件の幕は上がった。

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