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ステッドとスピカと年長組 2

カシャカシャカシャカシャ


 あらかじめ【使い魔化(ファミリア)】したフウァールウインド・ハリスホークを飛ばす。【感覚共有(シェアセンシズ)】を【感覚強化(センシティブ)】して観察する。

 ここまではゲーム的技能で、後は中の人(プレイヤー)の技能だ。

 カウンターをカシャカシャやりながら数を数える。中の人は日本野鳥の会の人だ。双眼鏡は無くてもカウンターのある世界…ま、いいや。


紅組(オレたち)89人。緑組(ゴブリン)756匹」

「紅白歌合戦のエンディングやん」

「初めてこれ見たほとんどの人、そう言います」


 ドヤ顔をしながら、メイジの男は言う。


「ご苦労さん。メイジくん」

「俺の事は動物使い(テイマー)と呼んでください」


 分類上はメイジなんだけどね。


 一方、こっちの魔法使い(メイジ)たちは…


「【取り換えっ子(チェンジリング)】【取り換えっ子(チェンジリング)】【取り換えっ子(チェンジリング)】」


●●●●●


取り換えっ子(チェンジリング)

ごく近距離の目視できる人と人、または物と物、または人と物の場所を入れ替える。


●●●●●


 当初は誘拐したり、誘拐された人質を取り戻したりする魔法であったが、いつしか忍者の移し身の術代わりに使われ、最近では麻袋を用意して、土嚢と塹壕を同時に作れる裏ワザとして使用されるのが流行りだ。


「なぁ。これって発想が第一次大戦やなかと?」

「それなら戦車でも発明すれば勝てる?」

「さっきの動物使い(テイマー)に、アース・ドラゴンかベヘイモスかアイアン・ゴーレムあたりの戦車代わり持ってないか聞いてみるちゃ」

「いや、向こうは普通になんもワラワラ来るだけだなも」

「これくらいにしてMP回復せんと、本番(バトル)でバテると」

「親父ギャグやん」


 戦闘前なのに呑気なものである。


「あのー。ところで、私の言う事を」


 奇妙な棒を持ったエルフは、まだいた。








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