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眠れる森の小人
クソ、指原のやつ。来栖がうんこに浸ってたら、私は今頃、ごちそうのありつけていたはずだ。私は、来栖に弱って欲しくて、指原は、人間を殴りたい。共生の関係になりえたはずなのに、あいつがなくったのは、来栖じゃない方だった。結果、私は来栖の鼻の付け根にいるわけだ。残飯すら食えずにな。
井口も軟弱すぎる。別に、来栖が指原にやられる必要はなかったはずだ。途中まではうまくいっていた。井口にやられとけば、私はこんなに、伝わらない暴言を吐かなくて済んだはずだった。井口が、指原を屈服させていれば、最後まで上手くいったはずだ。
まあとにかくだ。このまま来栖が動きづらいように制限かけていても仕方がないことだし、私がこれ以上のエネルギーを使ってしまうと、干からびて来栖の老廃物の一部となる可能性すらある。来栖は、解いてやるとするか。また、深く潜むことになる。クルスが弱るまで。