第3話「ゾンビはゾンビを食べないこれホラーの鉄則」
――4月27日(日)16時27分――
裕
「そろそろいってくるよ、あいつ4時45分にA駅改札口前に集合ってメールでいってたから」
俺は玄関にむかった
鈴
「あの…」
鈴が小さい声をだす
裕
「ん?どした?」
鈴
「私…なんか嫌な予感がするんです、 今日ほんとにいかなきゃ駄目ですか?」
裕
「うーん、まぁ駄目ってわけじゃないけど、一応約束だからさ。大丈夫!晩御飯前には必ず帰るから」
鈴
「わ、わかりました…いってらっしゃい…」
裕
「うん!いってきます!」
鈴
「必ず!必ず帰ってきてくださいね!晩御飯つくってまってますから!」
裕
「お、おう!」
おおげさだなぁ…
俺は鈴の心配を無視して駅に向かうことにした。
――4月27日(日)16時52分A駅改札口前――
裕
「おっせえ……まじでおせえ!」すで裕は改札口に到着していた
裕
「しかしすごい人だな…A県民全員きてるんじゃないか…」
そう、それは驚くほどの混みようだった、
都会とはいえないA県A市、その中心にあるA駅
ふだんは人なんて全然いない駅なのだがあの放送のせいか何千人とあつまってどこになにがあるのかわからない状況になっていた裕(しかたない、いったん駅から離れてイトヨーのゲーセンで時間でもつぶすか、とりあえず雅史に待ち合わせ場所変更のメールをおくっとこう)
こうして裕は駅からすこし離れたところにあるイトーヨーカドーに移動した。
――4月27日(日)17時00分――
ドゴォォオ゛ォオォオォオ゛ン!!
駅のほうからもの凄い爆発音とともにあんなに騒がしかった駅がぴたんと静まり返った。
それはイトヨーの五階ゲーセンコーナーにいる裕にすらとどくほどの爆発音だった
裕
「な!いったい今の音はなんなんだ!?」
イトヨーの中にいる客も店員もみんな窓から外を覗いてる。
裕も外の様子が気になり外を覗いた
裕
「う…嘘だろ…なんだよあれ!?」
そこには駅のほうから何千人の傷だらけの人間が人間を食らいつつこちらに歩いてくる様子が映っていた。ある人間は倒れてる人間を手を使わず口からほおばり、ある人間は片足が折れてるのもかかわらず前へ前へと進み人を食らう。
それはまるで映画やゲームにでてくるような一度死んで蘇った ゾンビのような生き物だった。
裕(なんかの冗談だろ、ここは日本だぞ!?こんなことがあるわけない!)
男
「アハHAHAHAハハハハ☆A県A市のみなさん楽しんでますかー?☆」それはイトヨーの起動しているテレビすべてから聞こえた
裕(この前のグラサン野郎の声だ。まさかこいつが…)男
「気づいてる人はわかったと思いマス!そうデース☆この騒ぎは私の仕業デース☆私の名前は………そうですね、0(ゼロ)とでもいっときましょうカ☆今アナタ達がみているアレ…アレはまさしくさっきまで人間として生活していたゾンビなんだョ☆もうアレは食べることしか頭にありまセーン☆だからいっぱい逃げてね☆
なんであぁなったかって?☆A市に住んでる人ならさっきの爆発音聞いたでしょ?あれは私が開発したウイルスがまきちった音デース☆ウイルスを直にすったものはたちまち動く死人に…かるくすっても数日後にはあのような形になります☆それは噛まれても同じことですから注意してこのゾンビとの生活を楽しんでくだサーイ☆
まだ見てない人はぜひ駅にいってみてネ☆
そして死んじまいな!!」
ありえない…ありえるはずがない
裕はこの状況がいまだ把握できないまま呆然としていた
まわりはパニックをおこし脅え急いで外にでてここから避難しようと走りだしていた
だが外にでたものはたちまち何千匹のゾンビに食われていった
しかも扉が開いたせいでゾンビが何匹もイトヨーにはいりこんだのだった