第11話「血の雨時々ミイラ」
――4月27日(日)19時26分――
――アルテビル二階ネットカフェ――
そこには雅史の怪我のてあてをする聖と顔が包帯でぐるぐるまき状態になっている雅史の姿があった
てあてをするといってもそんな知識はこれっぽっちもない二人で、とりあえず無いよりはとネットカフェにある店員の控え室みたいなとこでたまたま見つけた包帯で聖がぐるぐるまきにしたのだった。
そのおかげで今 え?これミイラじゃね?てきな空気が流れてる最中である。
聖
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ(以下略」
雅史
「いいっていいって。血はとまったわけだしさー!」
雅史が笑いながら話す。
とりあえず雅史と聖ははらもへったため近くにおいてある売り物のお菓子などを食べることにした
雅史
「こーゆーときって何でもありだからいいよな!」
雅史が笑いながら聖にいう
聖
「そ、そんなことより鹿苑寺氏。これからどうやってここからでるのかか、考えはついてるんですか?」
雅史
「考えはない!」
雅史は笑顔で即答で答える
その眩しすぎる笑顔は聖にとって絶望の顔だった。
聖
「ぼ、ぼくたち…このままゾンビの餌になるんじゃ…」
聖は涙目になりながらつぶやく
何秒かの沈黙がすぎたあと雅史はあるモノを見つける。
[車の鍵]だ。
きっとあまりの騒ぎに逃げる最中にだれかが落としたのだろう。
車の鍵はボタン一つで遠くからでもロックを解除できるしくみになっている。
雅史
「いいものゲット!ひじりっちー!ここから出られるかもしれないよー!」
聖
「ほほほほんとうですか鹿苑寺氏!!」
聖の笑顔が戻る
雅史「立体駐車場に急ごうぜー!…あ、それと」
雅史は聖を見る
雅史
「鹿苑寺氏っていうのなしな!名前でいいから!」
聖
「わ、わかりましたま、雅史君」
雅史
「おっけい」
雅史の笑顔がもどる
ブォン!……ビーガガ…
ネットカフェのパソコン、テレビの全モニターが起動する
雅史
「うお!なんだなんだ?」
その起動したモニターには黒いスーツに黒いサングラスのあの男…ゼロの姿が映っていた
聖
「こ、こいつが…ゼロ」
ゼロはほくそ笑んだあとしゃべり始めた
0
「ハーイみなさーん☆元気にシテマスカー?もうおなじみのゼロでース♪」
雅史
「はは、いがいとテンション高ッ!こいつがボスかー」
雅史はヘラヘラと笑っている
0
「今日はA駅にいる残りの生存者の発表をしにキマシター☆気になってたデショ?♪」
聖は涙をうかべる
0
「それでは発表しまース☆ただいまの生存者の人数は………ダララララララ」
ゼロは口でドラムロールをしはじめた
二人は唾を飲む
0
「ジャン!9人デース☆いがいと多いですねー♪それでは引き続きガンバッテネ☆」
テレビは普通の番組に戻った
雅史の笑顔が消えた
あまりにも少なすぎる、その中に裕ははいっていないかもしれない。雅史はそんな不安を覚えた。
それはイトーヨーカドーにいる裕も同じ考えだった。
〜〜登場人物紹介〜〜
1番
名前:佐藤 裕
職業:鉛筆をつくる工場
体重:56キロ
身長:175センチ
年齢:19
血液型:O
とにかく嫁の鈴が大好き。
鈴のことを考えすぎて仕事でもボヘっとしていっつも怒られている。
実家が貧乏で高校時代は普通の学校にいけず定時制高校にかよいながらバイトで学費や遊ぶ金を稼いでた。中学のころからやっていた野球を高校でもつづけ(高校では軟式野球しかなかったが) 定時制の野球大会 ピッチャーで優勝をしている。高校を卒業してから中学からつきあってた鈴と結婚し、今では家賃3万で1ルームのおんぼろアパートに一緒に幸せに暮らしている。