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14肩凝りー目隠しお化け屋敷ー

とうとう、この日がやってきた。


月曜日。

教卓の正面の席にて爆睡をかますエクソシストを捕捉する。

といってもすぐには手が出せない。


1週間後に迫った文化祭に向けて、

朝からお昼休憩までは文化祭準備。


わたし達1年1組の出し物は、目隠しお化け屋敷だ。


ー目隠しお化け屋敷とはー

黒板側の扉を入り口とする。

参加者は入り口に立つと、目視で教壇の段差や位置を確認し、その後アイマスクする。


教壇を経由して奥の窓辺へ向かうことで、お化け屋敷に足を踏み入れることになる。


スラローム状に仕切られた教室を進み、3回折り返した先の、教室後方の扉から廊下へ出て屋敷脱出となる。


出口にはカーテンがかかり、外から見えなくなっている。


つまり!

最初に教壇の位置を確認させる時に、

参加者の目に入る場所だけを装飾すれば良い。

これが重要。


あとは、参加者の通り道に音が出るものを置いたり、後ろから叫んだり追いかける人が2〜3人いれば運営可能☆


ひとまず最小実行人数を3人とし、時間を決めてローテションを組む。

出し物にマンパワーを要する他クラスをよそに、文化祭を楽しみ尽くすのだ^^


我々が今日から1週間かけてやることは、入り口から見える部分の装飾のみ。


・・・という、文化祭実行委員である詩ちょんの力説にクラスは一致団結したのだった。


「どうして詩ちょんは目隠しお化け屋敷を思いついたの?」

当日床にばら撒く藁の代わりに使う予定の、茶色く塗装された新聞紙を細かくちぎりながら聞いてみた。


「フランスにいた時は文化祭がなかったから、楽しみたかったんだ!超ォ滾ってるよ!」


『確かに。皆超ォ滾っているのが伝わってきます。

某の生きた時代も収穫を祝う祭りなどがあるていどでしたね』


光秀はこういう楽しい空気が好きなようだ。

ふと気がつくと、いつもの半分くらい肩こりが楽になっている。


「えぇ〜!フランスの学校、文化祭ないんだ!

学校なんて行事と部活と体育のために来てるのにねー」

いや、そんなことはない。


「文化祭はなかったけど、私が行ってた学校はハロウィンやクリスマスのパーティーがあったよ。

と言っても、日本と違って来たい人だけでやるんだけどね」


「あっ。だから詩ちょんお化け屋敷って言ったのか」

「へっ!?なにどーゆーこと??」

「実はハロウィンの時に目隠しお化け屋敷をやったことがあって、またやりたいなって思ってて」


詩ちょんはいたずらっぽく微笑んだ。


話しながら作業していると、楽しい時間はあっという間に過ぎ去った。


さぁ。

遂にエクソシストに話を聞くぞ。

詩ちょんが作業に集中しているのを見計らい、ベンチに目配せを送る。


いざ、と足を踏み出そうとしたところで、

なんと向こうからこちらへやって来て、詩ちょんの前で立ち止まった。


集中して作業してるってのに、このエクソシストは!


「あの、こないだはホントありがとう。

これ、良かったら食べて。

母さんの実家の方で有名な饅頭なんだって。


う、美味いよ!

あと弟、事故の時の記憶もちゃんと戻ってきて、お前のこと助けてくれた人って思い出したんだ。

そしたら、弟がまた会いたいって言うんだよ。

もし良かったら、また会ってやって欲しいんだ。


とにかく、本当ありがとう!!」


・・・なんか・・思い話してて声かけれない。。。

ベンチも固まってる。


「そうなんだ。良かったね!

弟さん、覚えてないところもあったりでかなり心配してたけど、安心した笑

あっ、大変な時に気なんて遣わなくていいのに。

でもお饅頭好きだからありがとね。」


なんか、2人の間にあったみたい。

ん?事故?

こないだ遅れて来たとき確かー。


エクソシストは顔が赤くなってきて、

足早に去ろうとしたが、女神に呼び止められた。


「弟さんに、元気になったら会いに来てって伝えといてね」


コクリと頷いたエクソシストの茹でダコは、8本足に見紛うスピード感で足早に去っていった。


「ウタちょん〜。

今のって、こないだ遅く来た時のはなし〜?」

「うん。言ってなかったけど、高木くんの弟さんのが事故に遭ったところに居合わせて。

こんな大変な時に気を遣わせちゃったから、なんだか申し訳ないな」


これは。。ちょっと今日明日に話しかけられる空気じゃないな。

それに大変な時って?


残念ながら、今のわたしの肩凝りに比べて遥かに重たいことがあったようだ。


ピー。


突如リコーダーの音。

クラス中が発信源に注目する。


「はいウチに注目〜!!

今週の学院祭、なんと軽音部のステージ大トリででま〜す!!」


大歓声があがる。

何事かと、廊下にいた生徒たちも足を止めて覗き込む。


「もう一つ大発表で〜す!

なんと〜!親友のひかりょんも出ま〜す!

だから絶対見に来るように〜!!」


歓声と拍手の大喝采。

ベンチはやっぱり人気者だ。

てか、わたし出ること決定しちゃった!?ヤバい!


「ひかりょん。ウタちょんも暗いよ〜。

文化祭、3人で回ろ〜ね!絶対楽しもう!」


思わず笑い合う。

うん。まずは文化祭がんばろ!




「・・・やっぱり、黒い影が見える。

どうしたら・・・お父さん・・・」


次筆に続く。

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