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#8 こぶしネゴシエーション 2

 経文の提案を聞いた途端、凶は赤面から一変してうんざりした顔になる。


「またかよ? おまえよく飽きないな」


「私は毎日でも平気ですよ?」


 言い切る経文を呆れた表情で見つめてた凶だけど、やがて何かを諦めたかのように大きくため息。


「それでいいよ。だから手伝え」


「わーい、交渉成立。それじゃサクッといっちゃうぞバカヤロー!」


 経文はそう言いながら空中でゆらりと旋回して、異形の群れに向き直る。


 異形たちはその間、凶たちに襲いかかるでもなく、揃いも揃って立ち尽くしてたワケだけど、連中だってただボンヤリとふたりのやり取りを見守ってたワケじゃない。


 凶に動きを封じられてたのだ。


 最初に唱えた呪文で魔力を発動させて動きを封じ、同時にチョークで魔法陣を描いて経文を召喚。


 その後言い争ったり飛びかかられたりぶん殴ったりしてた間も、128体の異形をねじ伏せる強力な構成を左手だけで維持してた、というか今も進行中。


 もちろん誰にでもできるようなことじゃない。


 司法試験より難しいといわれる『黒魔術1級検定』に史上最年少で合格した天才術師、上係凶だからこそ可能な技である。

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